駅エリア特集【西区浅間町】名駅エリア徒歩圏で地の利は抜群ながら、どこか懐かしさの残る住宅街 〜 冨士浅間神社・円頓寺商店街・ノリタケの森

アベノミクス以降再開発が著しい「名古屋」駅周辺。そこから北東へ徒歩20分ほどの距離にあるのが今回の特集となる「浅間町」駅です。

地下鉄鶴舞線「浅間町」駅

地下鉄鶴舞線は名鉄犬山線・豊田線と繋がっているため、犬山市や日進市など市外へのアクセスが便利という印象があります。しかし、「浅間町」駅はオフィス街である「丸の内」駅の隣駅。東山線も乗り入れる「伏見」駅までは乗り換えなしで2駅、所要時間は3分程度です。また、「名古屋」駅や「栄」駅までは乗り換え1回で10分程度と、中心部へのアクセスは抜群。
レンタサイクルなどを活用すれば、栄・名駅・伏見など市内中心部の利便性を日常的に享受できる立地です。

また、駅は国道22号線と江川線の交差点にあり、カーアクセスも良好となっています。

どこか昔懐かしさが残る町並み

名古屋のシンボルでもある「名古屋城」。
その西側を流れる「堀川」の西側に広がるのが、今回の特集である「浅間町」エリアです。

この一帯は、江戸時代初期の名古屋城築城の際、「清洲越し」によって形成された名古屋城下町の1つ。江戸城築城の際に遷座された「富士浅間神社」や旧街道である「美濃路」など、昔から人々の営みが盛んなエリアであったことがわかります。

「名古屋」駅や「伏見」駅といった市内中心部に隣接するロケーションで利便性は抜群。
「浅間町」駅は国道22号線と江川線の交差点にあり、江川線の上部には高架式の名古屋高速6号清洲線が走っています。いずれも片側3車線の主要幹線道路となるため、交通量は多め。

オフィスビルや飲食店、コンビニ、スーパー、事務所などがマンションや戸建などの住宅と混在する市街地が広がっています。

駅周辺の用途地域は、大通り沿いが商業地域に指定されており、飲食店やオフィスビルが集まる街並みです。

一方、主要幹線道路の周辺は近隣商業地域や準工業地域。
住宅地内は大通りの賑やかさとは打って変わって落ち着いた雰囲気となっています。
実際「浅間町」という地名を聞くと、「昔ながらの住宅地」という印象を持つ方が多いでしょう。

神社や公園、こぢんまりした商店、味わいのある定食屋さんや居酒屋など、どこか懐かしさを感じる街並みに、時折背の高いマンションが建っています。
「名古屋」駅まで自転車で10分前後という地の利を考えると、今後マンション開発用地として注目されてくるかもしれませんね。

また、「浅間町」駅から徒歩13分ほど南に歩くと、名古屋で最も古い商店街の一つといわれる『円頓寺商店街』があります。

浅間町の歴史

「浅間町」という地名は、駅徒歩3分の距離にある「富士浅間神社」に由来します。

室町時代前中期の1398年創建と伝わる由緒ある神社。「浅間神社」は富士山信仰の神社です。
元々は現在の東区にありましたが、江戸初期の名古屋城築城の際に転機が訪れます。

当時の神社があった地に紀州藩初代藩主・浅野幸長（浅野長政の長男）の普請小屋が作られることとなり、神社は名古屋城西の現在の地に”仮”遷座されたのです。
（普請小屋とは、土木建設事業の事務所のようなもの。材木を保管したり労働者を集めたりする。）

ところが、名古屋城の西側には商人街も形成され、美濃路や江川に近く、地の利があったのでしょうか。築城の期間だけの仮遷座のはずが、元地に戻す約束は守られず、築城後もこの地に残ることになったのだそう。

東区の元地には、「富士神社」が再建されています。

編集部イチ推し！ライフインフォメーション

生活利便施設

都心に隣接する立地でありながら、大通り沿い以外は住宅地としての印象が強い「浅間町」駅周辺。ここでは近隣の生活利便施設をご紹介します。

フィール 花の木店

「浅間町駅」から徒歩徒歩7分と最も近いスーパー。名古屋駅周辺では貴重なスーパーの1つで、店舗の規模は中規模。広くて停めやすい平面式駐車場（無料）が完備されています。

精肉・鮮魚・野菜・果物のほか、量り売りの惣菜類が充実していたり、個性的な輸入食品などもあり、バランスの良い品揃え。

店舗概要

住所：名古屋市西区花の木１丁目６−９
TEL：052-522-2116
営業時間：10:00〜20:00　（日曜日は9:00〜20:00）

イオンモール Nagoya Noritake Garden

名古屋駅徒歩12分、『ノリタケの森』に隣接する土地に2021年秋に誕生した『イオンモール Nagoya Noritake Garden』。

「浅間町駅」からは徒歩17分とやや距離があるものの、この地域の大型商業施設としては無視できない存在。「浅間町」南西部であれば十分に徒歩圏に入ります。
（ちなみに、最寄駅は地下鉄東山線「亀島駅」または名鉄名古屋本線「栄生駅」。）

ショッピングだけでなく、グルメも充実。また、モールの目の前に広がる『ノリタケの森』や、プラネタリウムが併設されていたり、レジャー施設としても注目されています。

『イオンモール Nagoya Noritake Garden』については、イオえもんさんの記事「あつまれAEONの森」で徹底的に深掘りしています。乞うご期待！

店舗概要

住所：名古屋市西区則武新町３丁目１−１７
TEL：052-587-1600
営業時間：10:00〜21:00
ホームページ

円頓寺商店街

「名古屋」駅と「浅間町」駅のほぼ中間地点にある商店街。厳密には浅間町エリアとは言い難いところではありますが、日常的に利用できる商店街としては魅力的です。
古き良き下町情緒と、新しい文化がミックスしたような魅力。ごった煮感のある『大須商店街』とは違い、どこか大人びた雰囲気もあります。

どこか懐かしさを感じつつ、洗練されたおしゃれさも併せ持っています。
グルメとファッションが人気らしく、訪れた日はスペインバル『スペイン食堂』でランチをいただきました。

丸一ストアー　円頓寺店

円頓寺商店街の中にある小規模なスーパーで、名古屋駅の徒歩圏内としては貴重な存在。アーケードの中にあるため利用しやすく、店内に入ると店構えよりも広く感じます。

店舗概要

住所：名古屋市西区那古野２丁目８−１０
TEL：052-565-1221
営業時間：10:00〜20:00

西区役所

「浅間町」駅から北に徒歩9分のところにある「西区役所」。「浄心」駅から南へ徒歩4分の距離にあります。市役所の南側には遊具が充実した「花の木公園」、北側は図書館と文化小劇場が隣接しています。
建物は平成22年築。南面はガラズ張りになっており、近代的な印象。敷地南側の「花の木公園」に面してアトリウム空間が配置されており、公園と一体感を持たせています。

店舗概要

住所：名古屋市西区花の木二丁目18-1
TEL：052-521-5311

おすすめスポット

昔から人々の暮らしがあった浅間町エリア。近隣のおすすめスポットをご紹介します。

冨士浅間神社

国道22号線と美濃路街道の間、静かな住宅街の中にある「冨士浅間神社」。
地域名に所以のある神社で、駅徒歩3分とは思えないほど静かで厳かな雰囲気です。

施設概要

住所：名古屋市西区浅間1丁目3-2
TEL：052-531-7110
受付時間：8:30～16:30
ホームページ

サンゲツ名古屋ショールーム

カーテンのメーカーとして有名なサンゲツのショールーム。

ここでは、カーテンだけでなく壁紙や家具用のファブリック生地など、サンゲツが取り扱う数多くの商品を実際に手に取って確認することができます。

「かきみんの家具雑貨めぐり」で詳しく取り上げていますので、乞うご期待！

施設概要

住所：名古屋市西区幅下1-4-1
TEL：0570-055-135
営業時間：10:00～17:00
定休日：水曜日
ホームページ

珈琲館 麗

住宅地内にある隠れ家的な純喫茶。
店主がこだわってセレクトした豆を使用した十数種類のコーヒーが、一杯ずつ丁寧に自家焙煎されています。

植木鉢が数多く並べられた店構えはどこか懐かしい雰囲気。店内はシックでレトロなインテリアで、各所に生花が展示されています。天井も高く、窓も多くて快適。
モーニングサービス（トースト・ジャム・ゆで卵）もあり、平日は朝8時のオープンから紳士やマダム達で賑わっています。

また、この立地で無料の駐車場（20台分と広々！）があるのは魅力ですね。

店舗概要

住所：名古屋市西区新道１丁目２３−３
TEL：052-565-0581
営業時間：8:00〜17:00

取材後記

2027（令和9）年の「リニア中央新幹線」開業を控え、再開発計画が続々と進む「名古屋」駅周辺。オフィス街・繁華街という印象が大きかった名駅エリアも、『イオンモール Nagoya Noritake Garden』がオープンするなど、「住む町」としても注目され始めています。

そんなポテンシャルの高いエリアに隣接する「浅間町」駅。
「名古屋城」のお膝元であり、再開発のメリットも最大限に享受できる地の利があります。さらに、どこか懐かしさの残る街並みや、昔ながらの商店街、歴史ある神社仏閣、グルメの魅力も多々。

周辺のまちの魅力は、今後もますます高まっていくことが期待できそうすね。