今回の特集は、市内で最も人気の高い地下鉄東山線と地下鉄名城線が交差する「本山」駅をご紹介します。
地下鉄東山線「本山駅」
地下鉄東山線は市内で最も人気の高い沿線。「本山」駅には2003年に名城線が乗り入れ、2路線が利用可能になりました。
「名古屋」駅まで15分、「栄」駅まで10分、名城線を利用すればオフィス街のある「金山」駅・「大曽根」駅までも乗り換えなしでアクセスできる利便性の高さが魅力です。
駅前にはスーパーやドラッグストア、金融機関など生活利便施設が集まっていますが、大通りから一歩奥に入ると瀟洒なデザインの一戸建やマンションを中心とした落ち着いた住宅街が広がっています。
今回は、そんな「本山駅」周辺の魅力をご紹介します。
表情豊かな3つのメインストリート
本山駅の大きな魅力の1つが、駅を中心に交差する3つのメインストリート。
それぞれの表情豊かな広小路通・四谷通・猫洞通についてご紹介します。
広小路通
市内を東西に横断する広小路通は、片側3車線に歩道や並木が整備されたメインストリート。本山エリアでは地名にちなんで「末盛通」と呼ばれることもあります。(東山公園より東は「東山通」)
市内有数の大通りのため交通量も多く、平日の通勤時間帯には渋滞も頻発する通り。
広小路通沿いには、スターバックスをはじめとしたチェーン店や大型店、金融機関、スーパーや大手学習塾などが軒を連ねます。
四谷通
本山駅から熱田区方面まで続く「山手グリーンロード」のうち、名古屋大学までの部分を「四谷通」と言います。
中央分離帯に並木が整備された明るい通りで、かつては名古屋大学の最寄駅として利用されていたこともあり、学生街として発展しました。
バブル期には高級店が数多く出店した華やかなエリア。時代と共に流行は変化していますが、現在もおしゃれなブティックやインテリアショップ、飲食店などが集まっています。
猫洞通(ねこがほらどおり)
本山駅から平和公園まで続く「猫洞通」は「ねこがほらどおり」という珍しい読み。(由来は諸説あり)
四谷通と変わってこちらは住宅地のイメージが強いエリアで、通り沿いはマンションと小規模な店舗が混在しています。また、通りから1歩奥に入ると住居系地域を中心とした落ち着いた街並み。
駅の近くには飲食店などが中心となっていますが、駅から離れるとマンションの1階部分に雑貨店や美容院、クリーニング店が入っていたり、ドラッグストアなど生活に根ざしたお店も多くなります。
この通りや周辺には隠れ家的なお店も多く、知る人ぞ知る名店が見つかるエリアでもあります。
市内有数の文教地区&閑静な住宅地
本山は名古屋市内のベッドタウンを形成する東山丘陵の東端に位置しており、ベッドタウンの中では最も都心に近いことから住宅地といえます。市内中心部へのアクセスの良さと住環境の良さからファミリー層に人気の街。
名古屋大学や愛知学院大学のキャンパスがあり、学生街でもあることから単身者向けのマンションも多く集まっています。
ここでは、本山駅周辺の良好な住環境と充実した教育環境をご紹介します。
落ち着いた住宅街
千種区は西から東へ行くほど標高が高くなっており、西側は市街地、東側に緑豊かな住宅街が広がっています。
本山駅〜東山公園駅エリアの東山線沿線はすり鉢状の地形になっており、南北共に第一種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域に指定された閑静な住宅街。
これらの地域は、建物の建ぺい率や容積率、高さ制限、用途制限などさまざまな規制によって良好な住環境が維持されています。
北側に位置する池上町・鹿子町・東明町は勾配のある坂道の多い町並み。日和町には名古屋気象台があります。
南側一帯は名古屋大学にかけて比較的勾配の緩やかな坂道が多くなっています。
市内有数の文教地区
文教地区とは、学校や図書館、博物館などの教育機関が多く集まる地区のこと。特別用途地域で定められた文教地区には建物の用途に一定の制限があり、住環境としても人気が高い地域となります。
名古屋市の文教地区は、本山駅から八事駅・塩釜口駅にかけての一帯と、星が丘駅周辺の一帯。
本山駅〜八事駅の中間に「名古屋大学 東山キャンパス」、駅の北側にある城山八幡宮に隣接して「愛知学院大学 楠元・末盛キャンパス」があります。
小学校・中学校
本山駅周辺の小中学校をご紹介します。
●東山小学校
本山駅北東部、橋本町にある小学校。
校区内には広小路通沿いや北側の住宅地内にも比較的マンションが多く、生徒数も多い学校です。
また、学区内に学習塾や習い事の教室など充実した教育環境が整っている点も魅力。
公立中学は東山公園駅近くにある東星中学校に進学しますが、駅前に中学受験塾が多いこともあり、中学受験率が高い学校でもあります。
●見附小学校
本山駅の南西部、鏡池通沿いにある小学校。
校区内は全体として戸建を中心とした低層住宅が多いエリアですが、四谷通沿いを中心として近年はマンションも増えつつあります。
教育熱心な家庭が多く、学力レベルの高い小学校としても人気です。
●城山中学校
駅の南西部、西橋町にある中学校で、田代小学校と見附小学校の生徒が進学します。
昭和22年開校、一時期は生徒数4200名を超えるマンモス校でしたが、現在は千種台中学校・東星中学校に分離。
教育熱心な家庭が多く、市内でも特に学力レベルの高い中学校として知られています。
本山エリアの充実した教育環境については、近日公開の子育て情報総まとめの記事でさらに詳しくご紹介します!
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おすすめスポット(神社仏閣)
本山駅周辺の一帯には、かつて織田信長の父・織田信秀が築いた「末森城」がありました。
そのことから、このエリアには信秀にちなんだ神社仏閣があります。
城山八幡宮
織田信秀の死後、信長の弟・信行が「末森城」を継ぎましたが、10年で兄・信長に滅ぼされ、廃城となりました。この城址に建てられたのがこの城山八幡宮。
境内は約1万坪の広さがあり、豊かな緑にあふれています。
名古屋市内でも戦国期の状態を残す城址として知られており、現在も原形に近い姿を伝えています。
●住所:名古屋市千種区城山町2-88
桃厳寺
『桃厳寺』は四谷通沿いにある曹洞宗の寺院で、織田信長の父・信秀の菩提寺として建立されました。
このお寺の1番の見どころは、知る人ぞ知る鮮やかな青銅製の名古屋大仏。
台座が5m、本尊が10mと全長15mと存在感のある大仏で、全身は鮮やかなグリーン、目と唇、耳等には金箔があしらわれています。
直径1メートルと言われる「巨大な木魚」や、年に2回ご開帳される「ねむり弁天」など、他にも見どころは多々。
境内は季節の花や樹木で彩られ、散策するだけでも四季の移ろいを感じることができます。
●住所:名古屋市千種区四ツ谷通2-16
個性的なカフェが集まる街
本山エリアを印象付けるカフェといえば、広小路通と猫洞通の交差点にある「スターバックス」や四谷通の「西村珈琲店」を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実は一風変わった個性的なカフェが集まるエリアでもあるのです。
ここでは、本山エリアでおすすめの個性的なカフェとベーカリーを2店ご紹介します。
SAKURA CAFE
SAKURA CAFEは親子で経営されているライブラリー&カフェスペース。
明るい日差しが差し込むひだまりのような心地よい空間で、筆者のお気に入りのカフェの1つです。
お店の奥にはオーナーの蔵書で作ったライブラリーを併設しており、ここが筆者のお気に入りスペース。
ライブラリーの蔵書は約2万冊。常時5000冊以上が並んでいます。
いつも楽しみにしているのは、旬のこだわり食材で作られた手作りの一汁四菜ランチとスイーツ。
明るく心地よい空間で、美味しくてからだも喜ぶごはんが食べたいときにおすすめです。
カフェスペースにはグランドピアノが置かれており、レンタルスペースにも対応しています。
また、2Fにもレンタルスペースあり。朗読会や音楽発表会などに利用できます。
●店舗概要
住所:名古屋市千種区橋本町1-64(本山駅2番出口から東へ徒歩2分)
TEL:052-789-1110
営業時間:9:00-18:00(L.O.17:00)
定休日:毎週日曜・第3月曜日
駐車場:3台
ホームページはこちら
カミヤベーカリー
シンプル・ナチュラル・素朴・丁寧という言葉が似合うカミヤベーカリーは、2003年に昭和区にOPEN、2008年に本山に移転しました。
(筆者、実は移転前から大ファンでした。)
白と温かみのある木目を基調とし、ウォッシュのかかった家具がアクセントになったシンプルかつナチュラルなインテリア。
じっくり発酵させることで小麦本来の香ばしさと甘みを引き出したパンは、噛めば噛むほど風味が広がります。
以前はカフェスペースもありましたが、コロナ対策のため現在はテイクアウトのみ。
店舗には小規模なギャラリーが併設されており、雑貨やアートなどが展示・販売されています。
●店舗概要
住所:名古屋市千種区春里町4-1-11(本山駅1番出口から北へ徒歩10分)
TEL:052-752-6112
営業時間:10:00 – 17:00
定休日:日曜・月曜
駐車場:2台
ホームページはこちら
取材後記
本山エリアには、他にもここではご紹介しきれない魅力的&個性的なカフェがたくさん。
硬めのプリンが人気の純喫茶や美味しい珈琲とアナログレコードが楽しめるジャズ喫茶など…ぜひ街を散策してみてくださいね!