こんにちは。みー@飛翔です。
今回の特集は【昭和区天白区八事】というこどで、今回も駅周辺をめぐる記事を書かせていただきます。
とはいっても、「八事」駅周辺は私が最も得意とする再開発ネタがたくさんあるような地域ではありません。
そこで今回は、八事エリアの「地形」に注目し、執筆していきます。(たぶん私のブログやコーナーの読者層はブラタモリが好きな層と割とかぶってるだろうという見立てです…笑)
それでは今回もお付き合いよろしくお願いします!
「八事」駅ってどんなイメージ?
「八事」駅といえばどんなイメージでしょうか。私は「大学と坂の街」です。このあたりは中京大学、名城大学(もう少し北に行けば南山大学、名古屋大学も)など名古屋を代表する私立大学が点在しています。
そして、とにかく坂の多い街。
私は名古屋大学に通っていた頃この辺で一人暮らしをしていましたが、とにかく坂が急で電動自転車がないと本当に大変です。まあ当時は貧乏学生で普通の自転車しかなかったので、がんばって坂道を漕いで上っていましたけどね。
火葬場や墓地もあるため、そのイメージをお持ちの方も多いのではないかと思います。あとは『八事山興正寺』『イオン八事店』を思い浮かべる方もいるかもしれません。
地下鉄は奇しくも前回特集した「上前津」駅と同じ名城線と鶴舞線の交差駅。「新瑞橋」駅、「本山」駅と並ぶ名城線南東部の拠点駅となっています。
おしゃれなビルも増加中!
それでは八事の街を歩いていきます。まずこちらが八事交差点。地下鉄から地上に出ると見える景色です。
余談ですが、「八事」駅の周辺は私の中で地下鉄を出たときに方向感覚を失いやすい駅No.1。私は常に北がどっちか意識して移動しているのですが(こんな人少ないかもしれません。でも私のブログ読者層の方は多いと信じてます笑)八事エリアは方角を見失いがちです。
これは道路が南北に直交していないこと、そして後述する坂道が多いことなどが原因。先に述べた「新瑞橋」駅周辺などは南北にすっきりと道が整備されていますから単純明快ですよね。
さて本題に戻ります。八事の中心であるこの交差点の西側に新しくビルができました。
それがこちら「クルールテラス八事」です。コメ兵、スタジオ、語学学校、美容の店舗などが入る商業ビル。
前は低層の廃屋と野ざらしの敷地に看板が立っているだけの土地でした。そこにこんなおしゃれなビルができるとは。ライトアップもなかなかきれいですし、八事という街の賑わいと景観向上に貢献しているのではないでしょうか。
ちなみにこのビルはクルールという地元の会社が設計・施工を手掛けたようです。
クルール(couleur)とはフランス語で「色を付ける」という意味だそう。八事の街に新たなカラーを入れてくれるビルになることでしょう。
都心のように大規模なビルでなくとも、こういったおしゃれな建物が増えていくといいですよね。
八事には八つの坂がある!
さてここからは八事の坂に着目して街を歩いていきます。この「坂」こそが八事の真骨頂ではないかと思います。
実は八事には名前が付けられた坂が8つあるのをご存じでしょうか。
こちらがそれを現したプレート。地下鉄と自転車置場がつながっている出入口の横にあります。それぞれの坂の名称は地元の商店街組合によって愛称が付けられたそうです。
山手坂・雲雀坂・参道坂・石屋坂
まずはメインストリートから見ていきましょう。
山手坂は先ほどの交差点の写真をそのまま奥に進んでいくルート。(北東方面)名城線の本山方面が地下を通ります。
地上はアップダウンが激しい街並み。八事から北は上り坂で、文字通り山の手を目指していきます。ところどころにおしゃれなお店が点在しています。
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反対側が雲雀坂です。(南西方面)名城線の新瑞橋方面が地下を通ります。八事は高級住宅街の雰囲気もあり、この方面は特に大きなお屋敷があったりします。
「まるでビバリーヒルズのよう」と思っていたら、雲雀坂・雲雀ケ丘のあたりは名前をもじって「ヒバリーヒルズ」という呼び方があるそうです。面白い!
次は参道坂。鶴舞線の伏見方面が地下を通ります。参道というのは興正寺があるからですね。興正寺を紹介しているブログはたくさんあると思いますのでここでは割愛。
こちらはおしゃれなお店より飲み屋とかが多いイメージです。夕方から夜を中心に大学生の姿をよく見かけます。
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反対側が石屋坂です。鶴舞線の赤池方面が地下を通っており、ゆるやかな下り坂が続きます。参道坂と比べると店舗は少なめで、沿線には比較的マンションが多い印象。
石屋というのは、近くにある八事霊園が関係しています。お墓には石を使いますからね。昔は石工関係の職人が多い街だったのでしょう。
「塩釜口」駅前にメインキャンパスがある名城大学の八事キャンパス(薬学部)が石屋坂沿いにあります。
以上紹介したのが下に地下鉄が走っている主要な4つの坂です。ここからは残り4つ、少しマイナーな坂を紹介していきます。
塩釜坂・音聞坂・天道坂・大学坂
まずは塩釜坂です。こちらは石屋坂の旧道に当たります。少し上って行ってその後は下り坂になっています。
おそらく8つの坂で一番静かな雰囲気なのではないでしょうか。周りは一戸建てとマンション、ときどき店舗が混在しています。
塩釜坂から少し行ったところから南側を見てみます。起伏が激しすぎて道がないように見えます。
私はこういう坂の街好きですね。都会でも田舎でも、坂の街からしか得られない養分があると思います(笑)
むしろ名古屋にこんなとこがあるのかと思われた方もいるかもしれません。私も中村区や北区に住んでいたころは坂とは縁がない生活でした。
広大な濃尾平野にあある名古屋市は平坦な地形というイメージの方も多いと思いますが、実は神戸や長崎にも匹敵する坂のエリアがあるんですね。
少し歩いたところから街並みを見ます。道路よりはるかに高いところに住宅が連なっています。
ここはあまりに急な坂が多いため「宅地造成規制地域」にも指定されています。
そして思うのは家の一つ一つやその敷地がデカいこと。やはり高級住宅街ですね。
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次は音聞坂です。こちらは比較的店舗が少ない住宅街。しばらくいくと下り坂になります。音聞というのは昔この方角から波の音が聞こえたからだそうです。はるか昔は海だったかららしいですね。そういえばこの方向には鳴海という街もあります。
ほぼ真南につながるのは天道坂です。こちらも住宅がメイン。『天道山高照寺』というお寺があるのが由来でしょうか。
高照寺は1741年に現在の場所にできたらしく、御本尊は天道大日如来を祀っている由緒正しきお寺。今は興正寺の方が有名ですが、昔はこちらもかなり広いお寺だったとか。現在はお寺に隣接して系列の幼稚園があります。
最後は大学坂。こちらは山手坂と参道坂を短絡する道です。飲み屋が多く、裏路地みたいな印象ですね。
他の7つの道と違い八事交差点から放射状に延びておらず、距離も短いことが特徴。八事だから坂も八つだろうとのことで無理やり付け足された感もありますが、まあ雰囲気がいいのでよし!!!
ちなみにこれらの坂はそれぞれを現すプレートが地面に埋め込まれています。当然ながら全8種類です。探しながら歩いてみると街ブラもより面白くなりますよ!
なぜ蝶かと言えば、昔「八事の蝶々」という玩具あったのに由来しているそうです。竹と和紙でつくられた蝶々を模した伝統工芸品で、明治の初めから昭和の初め頃にかけて、寺社の門前や八事遊園地で売っていたらしいです。
現在は販売されていませんが、伝統をつなげるために保存会の方々が作成体験会やPR活動を続けているそう。道路に埋め込むというのは記憶がずっと残っていきそうでいいなと思いました。
街ブラの捗る街、八事!
いかがでしょうか。八事といえば大学、霊園、イオンなどいろいろありますが、やはり坂は外せません。地名の由来に触れながら8つの坂を歩くだけで、上質な街ブラができますよ。
もちろんおしゃれな建物やお店も増えつつあります。学生が多くて活気もあります。ぜひぜひ駅を降りて、街を歩いてみてくださいね!
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今回がdelaDESIGNの2本目の記事ですが、やっぱり難しいです。ただ新しく気づくこともありますね。やっぱり文章を書くのは楽しいってこと、そして街にはまだまだ知らない楽しみ方があるということです。その魅力を少しでもみなさんにお伝えできるよう頑張ります。次回もお楽しみに!