今回は名古屋の子育て人気エリアの一角、地下鉄東山線「一社」駅周辺のエリアを調査しました。
熱量がこもりすぎて文字数が当初の想定より大幅オーバーしてしまったため、
2回に分けてご紹介していきます。(今後も2段構成になるかも・・・?)
では、さっそく小中学校から見ていきましょう。
学区について
一社駅周辺は人気学区である『神丘中学区』『猪高中学区』が含まれているエリア。
どちらも名古屋で人気学区の話題が出ると必ず名前が挙がる学校です。
特に神丘中学区は学区内の小学校2校がともにマンモス校であったり、特徴のある学区です。
【名東区一社】学区の位置関係
一社駅周辺に住む場合、北一社小か名東小に通うことになりますが、それぞれ進学する中学が異なります。
- 北一社小→猪高中
- 名東小→神丘中
東山通の北に位置する北一社小学区は、やや勾配のある地形で敷地面積の広い戸建が多いエリア。一方、名東小学区は比較的勾配が緩やかでマンションも多いエリアです。
猪高中学区は北一社小以外にも猪高小、猪子石小が含まれており、また神丘中学区にも名東小だけでなく西山小が含まれています。
今回は北一社小と名東小に加え、上記の3校のデータについてもご紹介します。

一社駅周辺に住む場合、公立小学校・中学校までの距離を確認しておいた方が良さそうです。
一社駅から名東小、北一社小までの所要時間と距離は以下の通り。
- 一社駅→名東小:徒歩12分(約900m)
- 一社駅→北一社小:徒歩17分(約1.4km)
中学校はさらに遠い…
- 一社駅→神丘中:徒歩19分(約1.4km)
- 一社駅→猪高中:徒歩19分(約1.5km)
特に近年は夏場の気温が高く、この距離と時間を歩くのは負担がかかる可能性も。
このあたりは頭に入れておいたほうが良さそうです。
通勤の利便性
一方で、通勤の利便性は非常に高いと思います。
一社駅は東山線の駅のため、名駅や栄といった繁華街まで乗換なしでアクセス可能。
- 一社駅→栄駅:約17分
- 一社駅→名古屋駅:約22分
(個人的には「近い」と思うのですが、名古屋人的にはこの時間は「遠い」と考える人も多いようです…価値観はそれぞれ…)
また、車社会の名古屋では名古屋ICが近い点は大きなポイント。
家族でのレジャーなど、車でのお出かけが多い方は魅力を感じるのではないでしょうか。
各学校の公式ホームページ
神丘中ホームページ →こちら
西山小ホームページ →こちら
名東小ホームページ →こちら
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猪高中ホームページ →こちら
北一社小ホームページ →こちら
猪高小ホームページ→こちら
猪子石小ホームページ→こちら
各校デザインは異なるものの、学校だより等もしっかりと更新されています。
また、中学校のホームページには両校ともに活動している部活動等の記載あり。
両校ともに人数が多いだけあって、部活動は充実している印象です。
【名東区一社】各小学校の基本データ
では、各小学校の基本的な統計データをご紹介します。
小学校の児童数
各小学校の規模をチェックしてみましょう。
- 神丘中学区の小学校:マンモス校2校
- 猪高中学区の小学校:中規模校3校

出典:2022年名古屋市教育調査統計より作成
特筆すべきは、神丘中学区にある小学校2校は市内の児童数ランキング(2022年)で1位と3位の小学校であるという点。
平成20年ぐらいまでは児童数が減少することもありましたが、その後は少子化のなかでも再度増加に転じています。
この学区の人気ぶりが現れていますね。
ちなみに、少し前に本局の方で子どもの人口密度等の分析をした結果…
- 0-14歳の子どもの人口密度
- 6歳までの子どもが居る世帯数
統計データからも子どもの人口が名古屋市でも上位のエリアであることがハッキリとわかります。特に、「6歳までの子どもが居る世帯数」は”今後も小学生が増える兆候”と考えられます。
家の資産価値が気になるという方にとっても、人口動態は重要なポイントですよね。
(住まい選びを資産価値だけで考えるのはあまり好きじゃないんですが…)
小学校の学級数
各小学校の学級数は以下の通り。
最も生徒数の少ない北一社小でも、1学年あたり2クラスは維持されています。

出典:2022年名古屋市教育調査統計より作成
マンモス校には懸念事項もいくつかあるため、チェックしておきたいところ。
まず、本山編でも書いたように、運動会などイベント時の場所取りが大変そうということ。コロナ禍では、密を避けるために午前・午後の2部構成にしている学校もあったようです。
また、休み時間のグラウンドや図書館の利用が一部制限されるケースもあります。
転校生の多さ
名東区には商社などの社宅が多く、転勤族の多いエリアとして有名。
先日、本局でもご紹介しましたが、名東区は子どもの転入数・転入割合が名古屋でも上位となっています。

転入者数は市内で最も多く、実に年間約4%もの転入生が入ってきています。(2021年の調査)
数年は名古屋で生活すると考えると、転勤族世帯の児童・生徒の割合が他の区よりも高いと考えられます。
多い時は1クラスの転校生が年間5〜6人ということもあるそうで、学校側も転校生のフォローには慣れている模様。
新しい環境に子どもが馴染みやすいという評判も多く、転勤の可能性のある方には大きな安心材料になるでしょう。
【名東区一社】私立中進学率
下記ランキングは、「2021年の公立小の6年生の人数」と「2022年の公立中の1年生の人数」を比較して作成しました。
もちろん、転勤等による引っ越しがあり、私立中学進学を理由としない人数の出入りはあるため一定の誤差が生じることはご承知おきください。
今回の学区はそれぞれ以下の通り。
- 神丘中:18.8% (16位)
- 猪高中:15.2% (22位)
上位ランキングを見ると、
「人気学区の割に私立中進学率は控えめ」という印象です。

出典:2021年および2022年名古屋市教育調査統計より作成
ランキングから考察すると、”公立中から公立高校の上位層を狙う”家庭が多いエリアなのかもしれません。
特に、名東区は転勤族が多いことでも有名。
転勤を踏まえると、どんなに優秀な子でも中学受験は視野に入れられなくなります。
私立中進学率のランキング結果にも納得ですね。
【名東区一社】各中学校の基本データ
最後に、各中学校の基本的な統計データをご紹介します。
中学校の生徒数と学級数
中学校の生徒数と学級数は以下の通り。
神丘中のマンモスっぷりが目をひきます。

出典:2022年名古屋市教育調査統計より作成
大きな問題があるわけではないですが、やはり神丘中の”1学年10クラス”という規模はすごいですね。
この規模だと「3年間1度も同じクラスにならない子が居る」というのが当たり前になってくると思います。
また、いずれの中学校区も教育意識の高い家庭が多く、生徒の学力が高いことでも有名。
高校入試に向けて、しっかりとした内申点対策が必要かもしれませんね。
以上、一社駅周辺の小中学校の状況や中学受験率についてご紹介してきました。
後編では、公園や幼稚園、学習塾や買い物施設、小児科などの周辺環境について深掘りしていきます。
【参考】町名と学区のリスト
2022年11月時点における町名と学区の関係については以下の通りです。
(名古屋市ホームページ:「市立小・中学校の通学区域一覧」より)
名東小学区
一社一丁目/一社二丁目/一社三丁目/一社四丁目(※1)/神里一丁目(※2)/亀の井一丁目/亀の井二丁目/亀の井三丁目(※1)/高間町(※1)/名東本通3~5丁目(※3)
※1:名東小/貴船小学区が混在
※2:名東小/高針小学区が混在
※3:名東小/西山小学区が混在
西山小学区
植園町1~3丁目/扇町1~3丁目/神丘町1~3丁目/神里二丁目/山香町/代万町1~3丁目/高針荒田(※4)/にじが丘1~3丁目/西里町1~5丁目/西山台/西山本通1~3丁目/藤巻町1~3丁目/名東本通1~2丁目/名東本通3~5丁目(※3)
※3:西山小/名東小学区が混在
※4:西山小/牧の原小学区が混在
北一社小学区
上菅一丁目/上菅二丁目/高社一丁目/高社二丁目/社口一丁目/社台一丁目/社台二丁目/よもぎ台三丁目(※5)
※5:北一社小/蓬来小学区が混在
猪高小学区
猪高台二丁目/上社一丁目/上社二丁目(※6)/丁田町/藤森一丁目/社口二丁目/社台三丁目
※5:猪高小/本郷小学区が混在
猪子石小学区
猪高台一丁目/猪子石一丁目/猪子石二丁目/猪子石三丁目/文教台一丁目/文教台二丁目