こんにちは。名古屋子育て情報局です。
今月は年末スペシャル企画として
「名古屋子育て情報局的2022年子育てニュースランキング」
をご紹介します!
ちなみに、このランキング、名古屋子育て情報局のページビュー数を参考にはしていますが、ほぼ全面的に私の独断と偏見好みです。通常記事で徹底している客観的なデータがあるわけではないので、その点はご了承ください…
では、さっそくいってみましょう!
第5位/ジブリパーク開園(11月)
ジブリパークのオープンは、全国的な知名度を考えると大きなニュースでしたね。
順位が低いのは
“子育てに対して大きな影響を与える施設ではないから”
です。
正直なところ、そう何度も何度も行く施設ではないと思います。
子育て世帯にとっての愛・地球博記念公園は、どちらかと言うとジブリパーク以外の施設の方が魅力的なのです。
愛・地球博記念公園には、ジブリパークだけじゃなくて、
- 天候・気候に左右されず遊べる愛知県児童総合センター
- 季節問わずスケートができるスケートリンク
- 広大で自然豊かなコースを走るサイクリングコース
- 多彩な屋外遊具で遊べるこどものひろば(自然体験遊具)
といった施設・設備が充実。
元々ここだけで1日遊べてしまうような場所なのです。
どちらかといえば、ジブリパーク開業に伴う下記のようなマイナス面の方が気がかりです。
- 土日の駐車料金の値上げ(500円→1,000円)
- 駐車場の縮小・混雑
現在のところ大きな混乱はなさそうですが、長期的な影響は気になるところですね。
だがしかし。
今まで全国から「観光名所が名古屋城しかない」というディスりを甘んじて受けてきた愛知県ですが、
「いや、ジブリパークがあるし!」と堂々と言えるような状況となりました。
これは大きなポイントと言えるでしょう。
余談ですが、東海三県には少し足を伸ばせば子連れで楽しく遊べる場所がたくさんあります。パッと思いつく場所だけでも
- 展示種類数が日本一の東山動物園
- 日本で2箇所しかないシャチを見ることができる名古屋港水族館
- 世界最大のプラネタリウムがある名古屋市科学館
- 子どもが自分の意志で操るアトラクションが豊富な鈴鹿サーキット(三重県)
- 大自然を満喫できる長良川ラフティング(岐阜県)
- 日本で2箇所しかないラッコを見ることができる鳥羽水族館(岐阜県)
などなど、まだまだ沢山あります。
つまり、子供から大人まで全世代が楽しめるUSJやディズニーのようなテーマパークが特殊なだけ。
“子どもが楽しむ”という目的を達成できるスポットは豊富にあります。
ネットでは評判の良くないレゴランドも、子どもが年パスで遊ぶ施設としてはかなり魅力的。名古屋の子育て環境は非常に充実しているのです。
中部地区はこういったPRが絶望的に下手なので、この環境の良さはほとんど知られていません。
今回、ジブリパークが開業したことで「全国的な知名度があり大人も子どもも楽しめる」という施設が追加されました。
非居住者から見た街としての魅力はかなり向上したのではないでしょうか?
第4位/delaDESIGN創刊(8月)
ライターとしての立場があるので入れるか迷ったものの…
“名古屋で子育てをしている親”としての視点で考えると、デラデザインの創刊はやっぱり大きなインパクトがあったと思います!
これまでは、名古屋で新生活を始める際に「これを見ればOK」といったようなものはありませんでした。
デラデザインの特徴は、子育てにおいて重要となる学区の情報、生活する上で必要な商店の情報がチェックできるだけではありません。
その街の成り立ちや立ち位置の情報、グルメや喫茶店の情報、筋トレと駐車場の情報、街の魅力を支える人へのインタビューなど…
名古屋の中にある様々な街をディープに、幅広く網羅している媒体はこれまで無かったと思います。
そして声を大にして言いたいのは、これらの情報が忖度なく書かれていること。
これはとても貴重なことだと思います。
通常、街の情報を聞くのはモデルルームや不動産屋さんになると思います。
そこにはターゲットとなる物件があるため、提供される情報にはどうしてもある程度バイアスがかかってしまうでしょう。
一方で、私がデラデザインの連載を依頼される際に編集長から受ける指示は
「いつもの感じでよろしく」
のみ。
「こういう目的があるからこの方向性で書いてほしい」という指示はありません。
他のライターさんに話を伺っても、ほとんど似たようなオーダーのようです。
(それはそれで大丈夫か?という話はありますがw)
各方面のプロフェッショナルが、指定された駅周辺の魅力をフラットに伝える内容になっているという事です。
もちろん、まだまだコンテンツ数は少なく発展途上ではありますが、
いつか「名古屋のことならデラデザインをチェックしておけばOK!」という存在になれるように、名古屋子育て情報局の本局ともども今後も頑張っていきます。
第3位/プレミアム商品券の大規模発行(4月~6月)
第3位は本局でダントツトップのアクセス数を誇っていた話題。
4月下旬の応募開始から6月下旬の当選発表まで盛り上がりました。
一見、子育てニュースっぽい内容ではないように感じますが、
- 生活用品を購入出来る店舗で幅広く使用できた
- 電子版は主に子育て世帯がトラブルに巻き込まれた
- 2023年は更に規模を大きくして実施が決まった
という3点でランキングに入れることにしました。
2022年の名古屋市プレミアム商品券ってどうだったの?
もう説明不要なような気がしますが、2022年に名古屋市が発行したプレミアム商品券は以下のような特徴があり、非常に話題となりました。
- 2021年の2.5倍、168万口という圧倒的な発行数
- 1万円分購入すると1.3万円分使えるという高プレミアム率
- 1人5万円分購入可能で、1人あたり最大1.5万円分お得に
- 名古屋市としては初の電子版も発行
上記の通りプレミアム率が高く、仮に4人家族で全員当選した場合、
合計6万円分も得できる、というなかなかすごい施策でした。
引用元:名古屋市プレミアム商品券公式サイトより抜粋
利用できる店舗が多く子育て世帯は助かった
紙版と電子版で利用できる店舗は多少異なっていたものの、幅広いお店で利用可能でした。
子育て世帯にとってはピアゴ等で生活用品を購入する際にも使用できたのは非常に嬉しいところ。
特に子どもは上靴や体操服など学校用品の買い替えが頻繁にあるので、子育て費用の負担軽減になるのはとてもありがたいですね。
また、「アオキスーパー」のような”絶対的現金主義”という態度だったお店でも、
紙版だけでなく電子版も利用可能になった事に驚いた人も多いのではないでしょうか。
引用元:ユニーホームページより
電子版はトラブルも…
非常にありがたい施策であった一方、電子版はトラブルも多かった印象でした。
今回使用された電子版は、
- 大規模導入実績のないアプリを使用した
- 1人1つSMS受信可能な携帯番号が必要であったにも関わらず同じ番号で(重複しても)応募可能だった
- 問い合わせ窓口も状況を把握できておらず案内がバラバラだった
という状況で、様々なトラブルが発生しました。
特に今回のプレミアム商品券は「名古屋市在住であること」が応募条件だったため、ルール上は子どもの分も申し込み可能でした。
にも関わらず…
- 携帯番号の重複がNGであることが周知不足だった
- その重複をチェックする仕組みが無かった
上記2点が重なった結果、トラブルに巻き込まれた子育て世帯が多かったようです。
個人的にも
「ログアウトしても、アプリを消去→再インストールしないと別のアカウントでログインできない」
という謎仕様に悩まされましたね…
2023年版も決定済み
実は、2023年のプレミアム商品券の発行は既に決定済みです。
2022年でもかなりの規模の発行数でしたが、
さらに1.5倍の発行数でプレミアム率も変えない(30%のまま)という大盤振る舞い。
2022年は電子版の当選率が100%だったので、2023年版はさすがに紙版の増加が中心となっていますが、紙版・電子版ともに発行数が増えています。
イメージとしては今年と申込数が同程度だった場合…
当選確率は紙版が90%前後、電子版が100%ということになります。
ここまでくれば大阪のように応募者全員当選にしても良いような気が…
どちらにしろ、オトクな事は間違いないので、忘れずにチェックしたいところです。
ちなみに、前回と同じように2-3日毎に応募状況が公表された場合、
紙版・電子版のどちらが当選率が高いか判断してから応募することが可能。
そのあたりも忘れずに頭に入れておきたいですね。
引用元:2022年名古屋市プレミアム商品券応募サイトより作成
第2位/高校入試改革本格導入(22年度実施の入試)
数年前から進んでいる高校受験の改革が次回の試験から本格的に導入されます。
正直これが今年のランキングなのか来年のランキングなのか微妙なところだと思いますが、現在の中学3年生が受ける高校入試の話題なので今年のランキングに入れました。
今回の変更点は細かいポイントも含めるといくつかありますが、最も影響が大きいのは
- 上位校の内申点比率の変更
- マークシート式の導入
の2点です。
(その他の細かい変更点の詳細は愛知県のHPからどうぞ)
上位校の内申点比率の変更
これまでの愛知県公立高校入試における合否判定の決定方式は、内申点の比重が高いことが問題視されていました。
偏差値がある程度高い上位校の多くは、決定方式が下記図のパターンⅢ→Ⅴに変更されます。
これまでのルールを確認してみましょう。
決定方式がパターンⅢの場合、
「調査書(9教科x5段階)の評定合計を2倍にした数値+学力検査の合計点x1.5倍」
つまり
「内申点90点(45点x2倍)+当日試験165点(110点x1.5倍)」
これが、パターンⅤになると
「内申点90点(45点x2倍)+当日試験220点(110点x2倍)」
に変更となります。
つまり、下図の通り、内申点比率が35%だったものが29%まで下がる事になります。
(ただし、千種高校、春日井高校、名古屋西高校は従来のまま35%のパターンで変更なし)
今回の改革の結果、内申点比率が3割を下回ることに。
「教育熱が高すぎるエリアに住むと内申点争いで苦労する」
という点は、これまで名古屋の住居選びにおいて大きな懸念事項でした。
これが多少和らぐ事になります。
名古屋で子育てをする世帯にとって、この変更は非常に大きいでしょう。
ちなみに、この変更がどこまで影響するかは来年の夏頃発表される全県模試の追跡調査(合格者内申点平均)である程度分かるので注目です。
マークシート式の導入
これまでの愛知県公立高校入試では、2校受験可能でそれぞれ試験を受けていました。
マークシート導入の経緯としては、ザックリいうと、
2回も試験を受けさせるのは負担が大きい
↓
試験を1回にして2校双方でその結果を使えば良い
↓
記述式だと学校によって採点基準が違ってくる懸念がある
↓
じゃあマークシートにしてしまえ!
という感じ。
このニュースが出た際には報道等で、「時代に逆行しているのでは?」という意見とともに、以下の意見も載せられました。
個人的には、手書きが激減している昨今では”漢字の止め・はね”も時代に逆行しているような気もするので判断が難しいところですね。
(中略)
「漢字の止め、はねが間違ったら減点と思って、漢字の書き取りをさせてきたのに」。小中学生を育てる名古屋市の四十代女性も今回の変更に驚く。
現行の記述式では、県の採点基準に沿いつつ、漢字の止め、はねなどの細かな判断は各高校で決める。答案は三人以上の教員でチェックする。県教育委員会はマークシート採用で採点基準が統一され、作業負担も軽減されるとみる。
それよりも気がかりなのは、問題形式が公開されたのが2022年6月末で、準備期間がかなり短いこと。
また、向こう数年は出題形式の微調整がある可能性があることも心配です。
いずれにしても、子供たちへの負荷が最小限になるようにしてもらいたいものですね。
第1位/公立中高一貫校導入発表(4月、11月)
やはり1位はコレでしょう。正直現時点で成功するかは分かりませんが、これがうまく行くと、愛知県の中学受験環境が大きく様変わります。
愛知県の高校は「公立王国」と言われるほど公立高校の進学実績が良く、私立よりも公立の人気が高いエリアです。
そのような人気があるにも関わらず愛知県は公立の中高一貫校導入には積極的ではない、という状況が続いていました。
近年は受験熱が加速していることや、「併設型中高一貫公立校は41都道府県で設置されている」という状況もあって設置することが決まりました。
上位校への導入が目玉
何よりも話題になったのは県内でも進学実績の非常に良いトップクラスの高校が入っていたこと。
具体的には、
- 明和高校
- 半田高校
- 刈谷高校
- 豊田西高校
- 時習館高校
といった大学進学実績が良く、SSH(スーパサイエンスハイスクール)に指定されている学校が対象に入っていたことが大きなサプライズとなりました。
具体的な進学実績のイメージとして、2022年の名古屋大学進学実績(生徒100人あたり)を上位私立高校と比較すると以下のようになります。
引用元:以下の各校ホームページ公表値より作成。なお、名古屋中は説明会で配布された中学受験組のみの数値を使用。
明和/刈谷/時習館/半田/豊田西/滝/南山女子/愛知淑徳/南山男子
上記の通り、私立中高一貫校と同等かそれ以上の実績を残している高校に中学からチャレンジできる、というのは名古屋に住む子育て世帯にとっては非常に大きなニュースとなりました。
(トップ校関係者の方から「メインターゲットが名大じゃあない!」と怒られそうなので、名大以外の進学実績が比較できる記事のリンクも貼っておきます。コチラからどうぞ)
なお、上位校への導入以外にも、
- グローバル志向(国際バカロレア導入)
- 不登校児特化
- AI/データサイエンス特化
- 音楽の少人数教育
上記のような特色ある公立中高一貫校も設置される予定。
学歴ではない部分を中高一貫教育で伸ばしていくという選択肢も用意されており、幅広い層へ響く良い施策だと思います。
課題もある
第一次導入校は2025年4月、第二次導入校は2026年4月に開校の予定。
意外とすぐに開校となるようです。
そこでやはり気になるのは、
“教員の確保はどうするの?”
という点。
検討会では「市町村は先生を出す余力はない」という意見も出ています。
実際、教員の確保は教育委員会も課題として認識している模様。
実技科目の教員は計画段階から市町村の中学校と兼務という前提になっているなど、少し無理がありそうな内容もありました。
公立中高一貫校が成功するか否かを分けるポイントになるので、今後どうなるか注目です。
まとめ
いかがでしたか?
年末スペシャル企画として名古屋子育て情報局的2022年子育てニュースランキングをお届けしました。
- 第1位/公立中高一貫校導入発表
- 第2位/高校入試改革の本格導入
- 第3位/プレミアム商品券の大規模発行
- 第4位/delaDESIGN創刊
- 第5位/ジブリパーク開園
ちなみに、この企画、11月下旬に12月分の記事を書いていたら、編集長から
「12月はスペシャル特集にしまーす」
という拒否権のない無茶振りが来て書くことになった、という経緯があります。
正直なところ、「このネタ、本局でやるべきことじゃないのか?」と思ったりもしたんですが…
今年は特に子育て関係のニュースが多かったので、幅広い層の方に読んでいただけるデラデザインで書けて良かったと思います。(本局の宣伝もできたし!)
ここまでニュースが多い年も珍しいので、来年以降同じネタで書けるのか今から不安ですねw
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