中古マンション漂流記

中古マンション漂流記【昭和区天白区八事】住友不動産最上位ブランドマンション『グランドヒルズ八事広路町』について調べ倒した結果→

八事エリアで気になる中古マンションを調べてみた

みなさん、ごきげんよう!こうです!

皆さん、いきなりですが「八事」の由来をご存知でしょうか?

わかりやすい石碑を駅周辺で発見しました!

▲八事の由来が書かれた石碑

「八つの坂」で「八事」です!(ドン!)

さて、今回取り上げる、【昭和区天白区八事エリアで気になる中古マンションは…

グランドヒルズ八事広路町』です!(どどん!※効果音)

▲『グランドヒルズ八事広路町』外観 バルコニー形状とダイレクトウィンドウが特徴的

まず、今回紹介する『グランドヒルズ八事広路町』の大きな特徴は、前回の『パークコート上前津プレミアムプラス』と同様にブランド名(マンション名)ですね。

「パークコート」は三井不動産レジデンシャルの上位ブランドでしたが、今回の「グランドヒルズ」は住友不動産の”最”上位ブランド

高級賃貸・高級住宅仲介を手掛ける「ケン・コーポレーション」のHPでも以下の様に紹介されています。

「グランドヒルズ」シリーズは、住友不動産が提供するマンションブランドの中でも最高峰といわれるブランドです。

白金台や松涛、西麻布、三田、三軒茶屋など立地の希少性の高さや、贅を尽くされた外観とエントランス、周囲の街並みになじむ美しいファサードのほか、設備や仕様のグレードの高さやこまやかなコンシェルジュサービスなど、どれをとっても上級さが追求されています。何年経っても変わることのないその迫力のある存在感から、将来に長きに渡って住み続ける場所として申し分ないシリーズです。

出典:ケン・コーポレーションHP グランドヒルズ

名古屋市内では過去に『グランドヒルズ覚王山法王町』、『グランドヒルズ八事天道』、『グランドヒルズ東山』などが分譲されています。

マンション名からも分かるように、覚王山や八事など、市内でも誰もが高級住宅街と認知する立地に作られていることがわかりますね。

勿論、本マンションも立地や建物も含め、ブランド名に恥じないクオリティになっています。

グランドヒルズ八事広路町

まずは物件概要から見ていきます!

物件概要

物件名:グランドヒルズ八事広路町
所在地:名古屋市昭和区広路町字隼人25-1
交通:地下鉄鶴舞線「いりなか」駅徒歩6分
地下鉄名城線「八事」駅徒歩10分
階数:9階建
建築年月:2009年10月
総戸数:63戸
構造:RC造
土地権利:所有権
地面積:5644.94㎡
用途地域:第1種中高層住居専用地域
旧分譲主:住友不動産、中電不動産
施工会社:株式会社竹中工務店
管理会社:住友不動産建物サービス
管理形態:全部委託

敷地面積は5,000㎡超えています。これは、商業地域なら30階建てのタワーマンションが建ってしまうぐらいの規模感。

立地もさることながら、高級住宅街にこれだけの敷地面積というだけで希少性があります。

もともとは中部電力の社宅跡地。そのため、分譲主として前述の「住友不動産」に加えて、「中部電力」が参画しています。

▲マンションに隣接した変電所

現在でも中部電力パワーグリッド(中部電力の子会社)の変電所が隣接しています(電力会社の施設が近いなら、周辺の電柱地中化してくれたらいいのに)。

施工は竹中工務店!スーパーゼネコンですよ!

通常は大規模な公共事業等を担う会社で、最先端の技術によって創り出されるシンボリックなデザインが特徴の企業。

名古屋では【千種区昭和区名古屋大学】編でご紹介した「名古屋大学豊田講堂」や、名古屋駅前の「ミッドランドスクエア」などの施工で有名です。

マンションを施工するにしても、大規模なタワーマンション等でない限り、なかなか竹中工務店施工の物件にはお目にかかれません。

それがこの規模で起用されているわけですから、この点でも分譲主の気合の入り方がわかりますね。

敷地面積は十分な広さ!施工はスーパーゼネコンの「竹中工務店」!

物件周辺

▲周辺地図 分譲時公式HPより

最寄駅は「いりなか」駅まで徒歩6分、「八事」駅まで徒歩9分のため、「いりなか」駅の方が近いですね。ただし、「八事」駅は名城線も使える点や、駅前にお店も揃っているため、このマンションの住民でも「八事」駅を利用する方も多いでしょう(そもそも電車ではなく、車を使う方がもっと多いかもですが)。

周辺の買い物施設は以下の通り。徒歩では少し遠い店が多いですね。電車を利用する方であれば「八事」駅で降りて、寄り道するか、車を利用するのが現実的かもしれません。意外に本マンションと駅までの区間は比較的平坦な道のりのため、自転車を使うという手もあります。

・イオン八事店 約800m(徒歩10分)
・ドラッグスギヤマ杁中店 約600m(徒歩8分)
・八事フランテ 約1100m(徒歩14分)

通学校は「八事小学校」で徒歩10分、「駒方中学校」で徒歩12分とそこそこ距離感がありますね。

ただ、小学校受験で市内一番人気との噂の「南山大学附属小学校」まで徒歩11分となっています。エスカレーター式で進学できるという「南山女子中学校」までは徒歩5分、「南山男子中学校」までは徒歩8分。すでに南山系の学校にお子さんを通わせている方にとってはアドバンテージの高い立地と言えるでしょう。

住宅街にありながら駅までの6分以内の立地。徒歩の買い物利便性は低め。

駅までの道のり

今回は、八事エリアということで、「八事」駅から歩いてみました!

▲「八事」駅4番出入口

「八事」駅最寄りは4出入口にです。ここからひとまず、飯田街道沿いを(「八事」駅から北西」に進みます。

▲『ストリングスホテル八事』 現在は営業終了

4出入口目の前、飯田街道挟んで向かい側には、雰囲気のある『ストリングスホテル八事』があります(2022年末で営業終了)。

▲札幌かに本家八事店

さらに、飯田街道沿いを進むと、向かい側に札幌かに本家八事店。こちらも雰囲気ありますね。

▲八事山 興正寺

さらに×2、「八事山 興正寺」は言わずもがな閑静な空間が広がっています。

▲『セカンドストリート八事店』

途中には、『セカンドストリート』。高級住宅街付近にあるこの手のリユースショップは所謂お金持ちがあまり使っていないブランド品を持ち込んだりすることも多いため、穴場だったりします。

▲最寄りのコンビニより

途中のセブンイレブンのある角を曲がります。

ここで目的地の本マンションがチラ見えしていますが、すでに異彩を放っていますね!

▲マンションの東方向より

はい、物件の近くまで来ました。角住戸のガラスフォールが目を引きますね。これはかなり目立ちます!

敷地の東側に隣接して、前述の変電所があります。

敷地配置

物件の目の前まで来たので、周囲をぐるりと観察します。

敷地南西側(開口部側)

▲サブエントランスアプローチ

マンションの南西側にきました。こちらは駐車場の出入口になっています。こちら側はマンションとしては裏手ですが、それでも植栽が非常に豊かです。

▲駐車場出入口

傾斜地という特性を活かした地下駐車場になっています。この地下から車が出入りするのはかっこいいですね。

なんと、総戸数63戸に対して93台分の駐車場が用意されています。当然のように2台所有が想定されているあたり、さすが車社会名古屋のハイグレードマンション。一部は平面で機械式も混じっているようです。

▲マンションの南西方面より

南西側が各住戸のリビング方面です。
ただし、他のマンションと大きく異なる点があります。皆様、お気づきでしょうか?

リビングに…

なんとリビングに…

リビングにバルコニーがありません!

全面がFIXサッシ(開かない窓)になっています!(すごい..)

そのため、こちらの外観はガラス面が多く、よりスタイリッシュな印象ですね。

さらに、写真の様に、目の前にはしっかりと植栽が配置されています。特に低層階は全面のFIXサッシと相まって、リビングからは森の中のような景色が楽しめます。

しかし、まだまだ驚くのは早いです!ここからがこのマンションの凄さです!

敷地北東側(エントランス側)

先程とは反対側の北東側に来ました。

▲公開空地説明看板

上の写真の看板にあるように、このマンションの一部は公開空地となっており、誰でも自由に出入りすることができます。

この公開空地を設けることで、容積率が緩和されており、通常よりも建物を高くできています。

▲公開空地外観。圧巻の植栽!

公開空地部分は、このようにスロープ状に上がれるような道になています。

▲公開空地スロープ。まるでリゾート地!

足元はしっかりと板貼りになっていますね。

▲公開空地スロープ途中。え?ここは「星のや」なの?旅館の中庭なの?

途中まで上がった所ですが、他のマンションとは比較にならないほど植栽が植えられています。隣接する「隼人池」の存在と相まって、まさに「静かな湖畔の森の中」といった雰囲気。敷地周辺だけでここまで自然あふれる環境はちょっとしたリゾート感もあります。

▲公開空地階段。ちょっとした緑地公園の中にマンションがあると言っても過言ではない

途中には階段部分もあります

▲マンション北東方面。これだけの植栽が個室から望めたら、それはそれは贅沢な気持ちになることでしょう…

階段を上りきると、踊り場になっており、建物を間近で見ることができます。

▲北東方面外観1。こちらもガラスFIX窓&独立バルコニーはガラス手摺、内階段もガラス手摺とガラス中心の外観に圧巻!

踊り場まで来ました。こちら側は洋室側となっており、正面のデザインとは異なり、凹凸の多い複雑な造りになっていますね。こちらもFIX窓と一部ガラス手摺のバルコニー、さらに内階段までガラス手摺。とにかくガラスがデザインのアクセントになっています。

▲北東方面外観2。凹凸とガラスのコンビネーション、夜になると室内から光が漏れて美しそうです…

バルコニーは他の住戸から独立して1つ1つ設置されており、プライベート感があります。特に近年に建てられたマンションでは、まず見ることのない豪華で贅沢なデザイン(凹凸が多くなればなるほど建築費が掛かるのに、さらにガラスを多用している)。これだけでもちょっとした感動がありますね。

ただ、写真の通り、コンクリ部分の劣化(汚れ)は目立ち始めていますし、築14年(2023年7月現在)ということも考慮すると、大規模修繕工事は近いことでしょう。

▲エントランスアプローチ

エントランスは、公開空地部分の隣、敷地の北東角にあります。傾斜地になっていることを活かして、エントランスとなる建物の塔を1階部分とし、住戸がある2階部分のマンション本体の塔へ上がるような形です。

▲エントランス外観1

その上がり方は…

ファッ!?

なんと、エスカレーターです!!

皆さん、マンション内にエスカレーター見たことありますか?

勿論、総戸数500戸超えのタワーマンションであれば設置されていることもありますが、ここ63戸のマンションですよ。。。

▲エントランス外観2

外からちらっとしか見ることができませんが、エントランス部分には2セットのソファ&テーブルと、エスカレーターしかなく、住友不動産らしい贅沢な空間作りになってまいます。

外観を見ただけでも、このマンションが他とは一線を画することが伝わったのではないでしょうか。

▲「隼人池」の周りには桜の木が植えてあり、春には洋室から桜が望めるかも

ちなみに、周辺地図を見ていただければわかる通り、エントランス側のいりなか駅方面には、「隼人池」が広がっています。春には桜が綺麗に咲く公園。

マンションではもちろんペットも飼育可能。毎日の犬のお散歩にもちょうどいいのではないでしょうか。

建物・敷地配置の設計は他のマンションとは別次元のクオリティ!

『グランドヒルズ八事広路町』をさらに深掘り

維持・管理費

管理費:約210円/㎡ ⇒ 120㎡換算で約25,600円/月
修繕積立金:約239円/㎡ ⇒ 120㎡換算で約28,680円/月

共用施設は特筆するものはありませんが、管理人常駐、コンシェルジュサービス、豊富な植栽、専有部にはディスポーザー付きということを考慮すると、管理費は安いですね。

エレベーターやエスカレーターの通常の保守管理費用なども管理費から支払うため、それらを考慮するとかなり良心的と言えるでしょう。

エレベーターはなんと6基!
総戸数63戸でですよ!?前述の通りエスカレーターもありますし、これらの設備の更新費用は今後の修繕費用に跳ね返ってくるでしょう。

修繕積立金は安すぎるということはありませんが…将来的に気がかりなのは以下の点。

  • エレベーターの数
  • エントランスのエスカレーター
  • 公開空地の植栽の補修等

これらを考慮すると、全く安心できる水準ではありません。

富裕層が多い地域ならでは?

これは想像でしかありませんが、分譲時のターゲット層および多くの所有者が富裕層に近い属性と考えられます。

そのため、将来的にはある程度一時金の徴収を想定しているのではないかと思われます(想像の域を出ませんが)。

また、こちらのマンションの占有面積は最も小さい住戸で114.13㎡。120〜150㎡台の住戸もあり、ゆとりある間取りが特徴。そのため、㎡あたりの単価は標準的でも、一戸あたりの負担額はそれなりの金額になります。

通常であればこのことが修繕積立金値上げのハードルになるのですが、こちらのマンションに関して言えば築14年で順当に値上げできているようです。

後述する価格も含めて、たとえ購入可能な方であっても、相応のランニングコストを見込んでおく必要があります。

基本的にはかなり資産に余裕のある方向けのマンションであるということは頭に入れておいた方が良いでしょう。

管理費は安いが修繕費はまだ足りない水準。今後一時金の徴収もあり得るため注意。

専有部(間取り)

角部屋の間取りを紹介します!

120.83㎡の3LDK、南西の角住戸です。南西面にリビング、北東に洋室が配置された間取りです。この住戸は角住戸ですが、基本的な間取りは中住戸も似たようなパターンになっています。

まず、注目は玄関ですね。玄関からの廊下部分が通常の2倍程の幅が取られており、空間の広がりを強く感じることができる間取り。また、玄関と廊下部分はタイル貼りになっているため、統一感のあるスペースが演出されています。

さらに×2、玄関入って左右でリビング、洋室への導線がそれぞれ分かれています。(所謂PP分離)これはまさに富裕層が好む間取りですね。

リビングは、床から天井まで伸びたFIX窓。27帖の広さと相まって非常に開放感のある空間になっていますね。キッチンもリビングからは見えないようになっており、これもパーティーや来客も多い富裕層が好みそうな設計です。

北東側の洋室は、もちろん、柱の食い込みがなくすっきりとしたコーナー部分。各室十分な広さがあります。

間取りも最上級レベル!リビングのFIX窓は圧巻!

設備仕様

設備仕様としては、床暖房、食洗機、ディスポーザー、天井埋め込み型エアコン、玄関前カメラ、廊下タイル張りなどが標準仕様。さすがはハイグレードマンション、非常にクオリティは高いですね。

また、サッシは床から天井まで伸びている箇所も多く、近年のマンションではまずあり得ない構造になっています。

天井埋込み型エアコンなど設備仕様も高い!

価格

直近数年の売出しは坪240万円程。
2023年7月現在ポータルサイトで確認できる売出しは

114.77㎡ 3LDK 6階 8,480万万円 約244万円/坪

住友不動産の最上位ブランドで、名古屋でもトップクラスのクオリティを誇るマンションが坪240万円は結構お買い得な印象です。

他方で、このマンションの占有面積最低でも114㎡以上。120㎡、150㎡の住戸がざらにありますから、グロス(価格)としては8千万円は優に超えてきます。
名古屋市内で8千万円以上の予算があれば、別のエリアで大手ハウスメーカーで注文住宅を建築したり、中心地のタワーマンション上層階など、あらゆる選択肢が持てる状態。マンションとしてはこのあたりの価格帯が上限なのかもしれません。

ただ、緑豊かな住環境や教育環境、立地と建物の唯一無二性、戸建の管理の大変さや、などを考慮すると、圧倒的に魅力的なマンションだと思います!

物件のクオリティを考えれば悪くない価格水準。ただし、今後の価格上昇は期待しにくいかも。

まとめ

今回は名古屋No.1マンションに挙げる人もいるほどの名作『グランドヒルズ八事広路町』を紹介させていただきました。

「八事」エリアではもちろん人気のエリアですし、他にもたくさんの名作マンションがありますが、やはりこの「グランドヒルズ」シリーズのマンションは、公開空地を含めた設計や建物のクオリティが別格だと感じました。

是非、一度実物をご自身の目で見ていただきたいですね!

それではまた次回!

ABOUT ME
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こう
1989年神奈川生まれ。名古屋市在住の限界独身サラリーマンブロガー。これまでに複数回マンションを購入した経験を活かして、購入検討者向けのお役立ち情報を発信しています。絶賛婚活中。