初めまして、ライターのはるです。
就職のタイミングで名古屋に暮らし始めて、気づけば7年目になりました。
わたしは古民家や昔ながらのお店、商店街などレトロなものが好きで、まちを歩く時にはついつい探してしまいます。
今回は『神宮前商店街』など熱田神宮周辺を歩いて見つけたレトロなもの、面白いと感じたものを紹介します。一緒にまちを歩いている気持ちで読んでもらえると嬉しいです!
今回歩いた場所
名古屋の観光名所のひとつである熱田神宮。最寄駅はJR東海道本線「熱田」駅と名鉄「神宮前」駅、地下鉄名城線の「熱田神宮西」駅や「熱田神宮伝馬町」駅です。
わたしは名鉄「神宮前」駅をスタートとし、以下のエリアを歩きました。
名鉄「神宮前」駅から神宮前商店街へ
名鉄「神宮前」駅は再開発中
まず名鉄「神宮前」駅の改札を出てさっそく、レトロな表示を見つけました。
赤字で書かれた「左側通行」の文字。おそらく手書きで作られていて、丸い文字が可愛いなと思いました。この調子で看板などレトロなものをどんどん見つけていきます。
わたしが散歩した2023年9月時点では、名鉄「神宮前」駅の西口周辺は再開発工事中でした。
工事の仮囲いを抜けると、さっそく熱田神宮が目の前に広がります。熱田神宮もゆっくり参拝したいところですが、今回は周辺を歩いていきます。
神宮前駅の再開発情報はこちら(名鉄のプレスリリース)
2024年9月に神宮前駅西口に『あつたnagAya』がオープン予定です。
熱田の名物『きよめ餅総本家』と神宮小路
熱田神宮を正面に、右に曲がるとまず『名物きよめ餅喫茶』と書かれたお店が目につきます。
熱田神宮の名物である「きよめ餅」。こしあんを羽二重餅でくるんだお菓子で、「名古屋」駅や「金山」駅の売店でも見かけます。
こちらの店舗ではきよめ餅はもちろん、モーニングやランチ、パフェも食べることができます。
日替わりランチやハンバーグ定食もあるなど、メニューが手広いですね!
目の前の『神宮前商店街』に進んでいきたいところですが、右手にさらに気になるお店たちが。
『神宮小路』という看板があり、飲食店が並んでいます。ラーメン屋や喫茶店など昔ながらのお店と新しいお店が共存するディープな場所でした。
『神宮小路』の入口にある『喫茶ロアール』が気になったのですが、朝4時から11時まで営業のようでわたしが行った時間帯は空いていませんでした。
後日モーニングに行ってみたところ、常連さんだけでなく20代くらいのお客さんも来ていました!
またの機会に勇気を出して他のお店も開拓してみたいです。
レトロの宝庫『神宮前商店街』
少し寄り道をしましたが、ようやく『神宮前商店街』へ。
アーケードに書かれた文字がレトロで癒されます。
『神宮前商店街』は熱田神宮のすぐ近くにある昔ながらの雰囲気が残る商店街です。
調べてみたところ、この商店街は戦後の闇市から始まり、1955年に共同店舗を建築し、1977年にアーケードの大改修を行って今の形になったのだとか。
それぞれのお店につけられた共通の黒い看板も個性的で面白く、歩いていて飽きません。
お店独自の看板も歴史を感じるものから最近のものまで。
お店も和菓子屋さんやパン屋さん、カフェ、古本屋さんなど昔ながらのお店や新しいお店などいろんな店舗がひしめき合っています。
今回は平日の昼過ぎに歩いてみたら、パン屋さんやカフェが開いていました。
別日の同じ時間帯に行ったら電気屋さんや焼きそば屋さんが開いていて、新たな発見がありました。
居酒屋などもあるので、時間帯や曜日を変えてみるとまた景色が違うかもしれません。
閉店してしまった商店や老舗感漂う夜のお店もあってディープな雰囲気です。興味のある方はぜひ歩いてみてください。
JR「熱田」駅・名城線「熱田神宮西」駅方面へ
せっかくなので、熱田神宮の北側・西側も歩いてみました。まずは北側です。
『神宮前商店街』を北上して端まで行くと交差点があります。信号を熱田神宮側に渡って歩いてみました。
交差点には今は閉店してしまったと思われる文房具・はんこ屋さんの名残が。
「セーラー」「シェーファー」の文字が昔の雰囲気を醸し出していていいですね。
そして昔ながらの雰囲気を残すたばこ屋さんが現役です。
今ではこういったお店を見ることはあまりないような気がするので、貴重かも知れません。
歩いていくと歩道の途中に『めだかの学校』がありました。
残念ながらめだかを見つけることはできなかったのですが、暑い日だったので水の音や緑で少し涼むことができました。
そして、ふと見上げると個性的なビルがありました。
商業テナントと賃貸マンションのようですが、角に個性的な像?オブジェ?がくっついていました。
その正体は何かわからなかったのですが、とても気になる存在でした…!写真の白いビルの右上に注目です。
そのまま歩き続けると、地下鉄「熱田神宮西」駅に到着。
せっかくなので駅を通過して熱田神宮の西側も少し歩きました。レトロな看板やお店をいくつか見つけたので、あと少しお付き合いください。
蔵を模した外観のお米屋さん、レトロな文字が目立つ洋菓子屋さん、住宅街に佇むかまぼこ屋さん、フォントが可愛い幼稚園などがありました。
『やきやきチェーン』を調べてみたところ、昔はお好み焼きやお団子などを販売していたようです。
まちの人から愛されているお店だったのかなと想像しながら歩きました。
まちを歩いてみて
今回はレトロさんぽをテーマにまちを歩いてみました。
わたしは古いものが好きと冒頭に書きましたが、子どもの頃は何でも新しいものの方が便利で清潔だしいいんじゃないかと思っていました。
しかし、大学時代に築100年の長屋をリノベーションしたお店に足を運んだことをきっかけに、古いものの魅力に気づいて価値観が一変しました。
古いものを今の暮らしに合わせて活用することを面白いと感じるようになり、今では古道具に囲まれた生活をしています(笑)
レトロな文字も以前は古くさいと思っていたのですが、今では可愛く思えるので不思議だなあと思います。
新しいものはこれから作っていくことができますが、古いものは一度壊してしまうとまた同じものは作れません。経年変化で現れる味みたいなものも、大きな魅力だと感じています。
レトロを愛するライターのまちの楽しみ方
わたしがまちを歩くときは、レトロな看板や建物、地元の人に愛されていそうなローカルなお店、ご当地ごとに柄が異なるマンホールに着目することが多いです。何気ないまちの景色にそこで暮らす人たちの生活が垣間見えて面白いなと思っています。
旅先でも同様に、観光地や名物を非日常として楽しむより、そのまちに暮らす人と話したり、地元の人に教えてもらったお店に行ってそのまちの日常を楽しむことに魅力を感じています。
どんな辺鄙な場所に行っても大体楽しむことができるので、自分なりのまちの楽しみ方があると面白いんじゃないかなと思います。
取材後記
今回は名鉄「神宮前」駅から神宮前商店街を通り、地下鉄「熱田神宮西」駅付近まで歩いてみました。
歴史のあるまちで寺社仏閣も多く(鰻屋さんも多い!)、昔ながらの雰囲気を感じることができました。まちを歩くときにこんな視点があるんだと、何か面白さや魅力が伝わっていたら嬉しいです。
「神宮前」駅周辺はこれから再開発で景色が変わっていくと思いますが、変化も含めてまちを楽しんでいきたいと思います。車や自転車だと何気なく通り過ぎてしまうことが多いですが、歩いてみるとまちの解像度がより上がる気がします。
名古屋市内もレトロなものがいろんな場所に残っているので、よかったら歩いて探してみてくださいね!
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はる
北陸生まれ。進学で関西を経て、就職のタイミングで名古屋に住み始め、気づけば7年目。趣味はカメラを片手に散歩したり。Googleマップを見てお店をリサーチしたりすること。古民家や古道具などレトロなものが好き。