本郷エリアで気になる中古マンションを調べてみた
みなさん、ごきげんよう!こうです!
冬から急に夏になったかんじですね!桜も気づいた時には散ってました!
さて、今回取り上げる、【名東区本郷】エリアで気になる中古マンションは…
2本立てていきます!(1件だとボリュームが・・・)
1件目は、『シエリア本郷駅前』です!(どどん!※効果音)
この物件、名古屋市内初の民間区分所有建物の建替え事業として誕生したマンションです。
以前は『本郷センターハイツ』というマンションでしたが、2018年12月に管理組合で建て替えが決議され、2019年8月に着工、2022年10月に竣工しました。
こちらの関電不動産開発のHPに経緯が載っています。2014年の”情報入手”というフレーズがちょっとツボにハマりました(笑)
上記のページで初めて知りましたが、デベロッパーは単に事業協力者として参画したわけではなく、建て替えが決議される前に、全ての区分を買っていたんですね。
ちなみに当時の建て替え工事中にTwitterでこんなつぶやきをしていました。
本郷センターハイツの建て替え事業はあんまり注目されてないけど示唆に富むものがある
東山線本郷駅徒歩1分
築42年
38戸→94戸
10階→15階
これで名古屋市初のマンション建て替えだから、逆に言えばこれだけの条件が揃わなければ建て替えは不可と…https://t.co/lbJYOWXaoX— こう (@arguline) April 4, 2020
名古屋はあくまで”民間の”という括りですが、初の建て替えマンション。
それだけでも特徴的(歴史的)なマンションと言えると思います。
シエリア本郷駅前
さて、まずは物件概要から見ていきます!
物件概要
所在地:愛知県名古屋市名東区本郷2丁目131(地番)
交通:名古屋市営東山線「本郷」駅 徒歩1分
総戸数:94戸 ((非分譲住戸10戸含む、他1階に店舗1区画有))
間取り:2LDK ~ 4LDK
専有面積:54.57㎡ ~ 90.09㎡
構造および階数:鉄筋コンクリート造 地上15階建
駐車場:タワーパーキング80台、来客用1台、福祉対応1台、店舗用2台
自転車置場:111台、店舗用30台
バイク置場:2台
完成時期:2022年11月
分譲後の権利形態:所有権
管理形態:区分所有者全員により管理組合を結成し、管理会社に委託予定。
敷地面積:2,070.93㎡
用途地域:近隣商業地域
売主:関電不動産開発株式会社、野村不動産株式会社、株式会社長谷工不動産
販売会社:野村不動産
施工会社:株式会社長谷工コーポレーション
管理会社:関電コミュニティ株式会社
前述の通り、メインの売主は関電不動産開発。また、JVとして野村不動産株式会社、株式会社長谷工不動産が入っていました。
そもそも、関電不動産は本物件が名古屋初進出物件のため、名古屋で実績の多かった野村不動産と長谷工に声をかけたのでしょう。
物件周辺
分譲時の公式HP記載の周辺地図が全然”周辺じゃない”のはご愛嬌ということで、実際、本郷エリアは、駅前を除けばほぼ住宅街です。
とはいえ、『シエリア本郷駅前』は駅前立地。コンビニ(ローソン、セブンイレブン)、コメダ珈琲、各クリニックが揃った環境を享受することができます。
通学校は本郷小学校(徒歩7分)、藤森中学校(徒歩11分)。駅前立地の割に学校がそこそこ近いというのはメリットですね。電車で塾に通い始めても、駅徒歩1分ですので送り迎えの必要もありませんね。
それでは写真で周辺を解説します!
いつもであれば、駅から物件までのルートを写真を載せて説明していますが、この物件はこの1枚で終了です(笑)
写真左が本郷駅の2番出入口、右が物件の東側の敷地なので、正しく”駅前”です!
2番出入口は階段だけでなくスロープが設置されています。
「本郷」と言えば、「らーめん本郷亭」!名駅や千種にもある名店ですね。本郷店は駅の南西側(物件とは反対側)にあります。安定の美味しさでした!
正真正銘の駅前立地!徒歩1分!
敷地配置
この物件の1階は東側半分が店舗(クリエイト)、西側がマンションの共用部になっています。
ちなみに、この物件が建て替えで大きく延床面積を増やせたのは、北側道路が拡幅されて容積率が増えたためです。
先の写真を右に曲がって、物件を南側から見た写真です。南側の一部は、1階のクリエイト(ドラッグストア)の駐車場と搬入口になっています。
さらに西に進むと、エントランスのアプローチが。植栽が豊かで雰囲気がありますね。
はい、これは私が一度やってみたかった分譲時の完成予想イメージとの比較です!
いかがでしょうか?勿論、しっかりイメージ通り作られているのがわかりますね。それと同時に光の加減や植栽の立派さなど、どうやって”盛っているか”もわかっちゃいますね(笑)
意外にタイル部分も印象が違って見えました。もちろん、この実物も素敵ですけどね。
店舗部分
今度は、先程の反対側、物件の北東角に回ってきました。こちらに前述の「クリエイト」の出入口があります。
ちなみに店内は撮影できなかったので写真はないのですが、一見すると店内は広くないように見えました。
しかし、店内には低層部分とマンションが上に載っている部分との間に太い柱が通っていて奥行きが感じられないだけで、実際にはしっかりとした広さがありました!
分譲当時のパンフレットには、”生鮮食品が豊富なクリエイト”という紹介がされていましたね。これは建て替え前の店舗には「マックスバリュ」が入っており、建て替えによってスーパーがなくなることが懸念されていたので、そういった記載がされていたのでしょう。
実際に、店内にはフルーツや野菜などある程度の生鮮食品が揃っていました。その点は物件の住民だけでなく、周辺の住民も満足いくものになったのではないでしょうか。
超余談ですが、品揃えだけでなく、全体的に食料品や日用品の価格も安く、思わずプロテインバーを買ってしまいました(笑)
駐輪場・駐車場
物件の北側、店舗に隣接した部分は、店舗利用者用の駐輪場になっていました。正直、それなりに人の目につく箇所のわりに、あまり見栄えは良くありません。ただ、レールが設置されているため、雑に駐輪されることはないのは救いですね。
北側のマンション部分は、ゴミの搬出場所になっています。こちらも先程と同じく見栄えは良くないので、1枚目隠しを挟むなどの工夫が欲しかったですね。
さらに北側を西に進むとマンション居住者用のタワーパーキングの出入口があります。これは後述する『アトラスタワー本郷駅前』の駐車場と比較すると、タワーパーキングとむき出しの出入口は”時代”の差(というか、ここ数年の建築費高騰のエグさ)を感じますね。
1階のクリエイトは生鮮食品も揃っていて魅力的!
維持・管理費
管理費:174円/㎡ ⇒ 70㎡換算で約12,180円/月
修繕積立金:100円/㎡ ⇒ 70㎡換算で7,000円/月
ディスポーザー付きではありますが、外廊下で特筆する共用施設もないため、管理費は安めです。
ただ、これはもちろん新築時の設定。修繕積立金は将来的に3~4倍に上がっていくでしょう。
管理費は安め。修繕積立金はこれから上昇することを考慮する必要あり!
専有部(間取り)
あまり特徴のない最近よくある間取りですが、最近では珍しくなった畳の部屋があるのは面白いポイント。この辺りは建て替え事業としてもとの入居者が高齢であったことが影響しているのかなと想像できますね!
バルコニー側の柱はリビング・ダイニングの外にアウトフレーム化されていますが、共用廊下側の洋室にはガッツリ柱が食い込んでいるのはマイナスポイント。
設備仕様としては、床暖房やディスポーザーが標準仕様として付いています。関電不動産は電力会社系列の企業のため、ガスを使う床暖房は付けないケースが多いのですが、販売代理として入っている野村不動産に付けるように説得されたんだとか。
価格
2020年分譲時の価格は、平均して坪240万円程でした。2023年4月現在ポータルサイトで確認できる売出しは
78.12㎡ 3LDK 13階 5,980万円 約253万円/坪
この住戸は分譲時の価格とほぼ同額ですね。2年前の分譲で値上がりしていないのは名古屋らしいというか、東京とは違った市況の厳しさを感じます。ただ、購入検討者の視点で見れば結構お得に感じられるのではないでしょうか。
分譲時から値上がりしていないため、検討しやすい価格
アトラスタワー本郷駅前
『シエリア本郷駅前』を取り上げたのであれば、このマンションも取り上げないわけにはいかないでしょう!
『アトラスタワー本郷駅前』です!
疲れてきたので、ポイントだけ解説します!
そうです!『シエリア本郷駅前』の西隣が『アトラスタワー本郷駅前』です!
一般的に外観に凹凸が多いほど工事費が嵩みますので、どちらがお金が掛かっているか一目瞭然ですね…。
物件概要
所在地:名古屋市名東区本郷2丁目127
交通:地下鉄東山線「本郷」駅徒歩1分
階数:23階建
建物建築年月:2015年10月
総戸数:158戸
間取り:1LDK ~ 4LDK
専有面積:45.11m² ~ 104.23m²
構造:RC造一部SRC造
土地権利:所有権
敷地面積:2796.70㎡
用途地域:近隣商業地域
分譲主:旭化成不動産レジデンス株式会社
施工会社:西松建設株式会社
管理会社:株式会社東急コミュニティー
管理形態:全部委託
管理人勤務形態:日勤
物件名の通り、「旭化成不動産レジデンス」が旧売主。シエリアと同じく、当時の旭化成名古屋初進出物件です。
23階建てと背は高く、タワーと名の付くだけあって、制震構造が採用されています。
制震構造とは、建物の構造部に制震ダンパーなどを設置して、地震の揺れを建物内で吸収する構造のこと。 地震の際、高層建築物は上階ほど揺れが大きくなりますが、制震構造を採用することで上層階の揺れを緩和できます。
敷地&建物
エントランス&公開空地
エントランスアプローチですが、『シエリア本郷駅前』と比べて豪華で重厚感があります。
敷地は東から西にかけて傾斜がついており、その分の下がっている外壁をライトアップした設計になっています。植栽も充実。写真は夕方ごろの時間帯ですが、非常に目を引くエモい外観でした。
物件の南西角から西側面の敷地は公開空地になっています。外部の人も通ったり、設置されているベンチでくつろぐこともできます。
「本郷」駅はこちら側にも1番出入口がありますので、入居者はこちら側の方が早く駅に着くことができるでしょう。
駐車場&ゴミ搬入口
『シエリア本郷駅前』と同様、物件の北側に駐車場の出入口があります。
『アトラスタワー本郷駅前』は地下駐車場となっており、奥の出入口部分にもシャッターゲートが設けられています。防犯性や見た目の面でも『シエリア本郷駅前』のタワーパーキングよりお金が掛かっていることがわかりますね(これが前述の”時代”の差というかこの8年の建築費高騰のエグさを感じた部分です)。
こちらはゴミの搬出口にはしっかり扉がついていますね。建物前に植栽もありますし、ここでも”時代の差”が…。
共用部としては、20階のスカイラウンジ、キッズルーム、ゲストルームがあるようです。
高層階にスカイラウンジがあると、入居者の満足度が高いこともさることながら、中古(特に低層階)を売るときには、眺望のマイナス面を共用部でカバーすることができるので有難かったりします。
充実した共用部分には高額の管理費が付きものです。
続いて維持・管理費をチェックしてみましょう。
維持・管理費
管理費:155円/㎡ ⇒ 70㎡換算で約10,850円/月
修繕積立金:120円/㎡ ⇒ 70㎡換算で8,400円/月
え、管理費、安っ!
『セントハート藤が丘』ほどではないにしても、充実した共用施設にもかかわらず、この規模でこの管理費はかなりお得感があります。
シエリアよりアトラスの方が戸数が多いということもありますが、これも”時代”の差(以下略…
修繕積立金については、一度増額されているようです。
ただし、築8年ということで、今後控える大規模修繕のために増額していく可能性が高いことは考慮しておいた方がよさそうですね。
充実した共用部のわりに管理費はかなり安め。修繕積立金は今後の上昇を考慮する必要あり!
価格
2023年4月現在ポータルサイトで確認できる売出し価格は…
79.05㎡ 3LDK 14階 4,980万円 約208万円/坪
築8年程のわりに『シエリア本郷駅前』と比較するとだいぶ割安感がありますね。
共用施設が充実していることや管理費のお得感などを考えると、築年数の差をカバーできる魅力を感じる人もいるでしょう。
まとめ
「本郷」駅前の2つのマンション、『シエリア本郷駅前』と『アトラスタワー本郷駅前』についてご紹介しました。
いや〜〜〜地下鉄東山線の駅前はやっぱりいいっすね!
通勤のストレス軽減がハンパないと思います。
駅前立地でエリアNo.1、No.2となるマンションは、資産価値が保ちやすい条件でもあります。常にエリア内の検討者から指名買い(特定のマンションに狙いを定めて購入すること)が起こりやすく、また、広域検討者の候補にも上がりやすいためです。
2つのマンションを比較した所感を率直に述べると…
正直、同じ中古という土俵で比較すると、外観や共用部のクオリティの高い『アトラスタワー本郷駅前』に軍配が上がるように思いました。
しかも、築8年経って価格も落ち着いていますし(特に前述した売り出し住戸は割安感があります)。
『シエリア本郷駅前』については、1階の店舗とマンションとの間に入居者専用の出入口があれば差別化出来てよかったのかなと思いました。
とはいえ、地下鉄東山線駅前立地という類稀なメリットをこの価格帯で享受できるのは、どちらのマンションも魅力的であることは確かです。
本郷エリアで中古マンションを探している方はもちろん、東山線沿線や駅近で探している方にも是非検討して欲しいマンションです!
* * *
さて、今回の「中古マンション漂流記」レポートはいかがだったでしょうか。
今回取り上げた『シエリア本郷駅前』は新築時のモデルルームを見に行ったマンションでもあるので、その当時の資料と、実際の完成した建物を比較できたのは個人的に楽しかったです!
今後もdelaDESIGN特集エリアの中古マンションを取り上げていきたいと思いますのでご期待ください!
それではまた次回!