名城線・桜通線「新瑞橋」駅/桜通線「桜本町」駅
今回は瑞穂区と南区の境にある乗り換え駅「新瑞橋」駅と、南隣の駅「桜本町」駅エリアを特集します。
新瑞橋は名古屋市の南東部へのバス路線が充実した交通の要衝であり、このエリアの繁華街ともいえる場所ですが、実際に住んでみるとどうなのか?という視点で歩いて取材しました。
駅周辺の立地環境
「新瑞橋」駅は瑞穂区の南端にあり、名城線と桜通線の乗り換え駅です。
名城線(当時は地下鉄4号線)は1974年に開通し、長らく終着駅だったために新瑞橋バスターミナルも併設されています。
名城線開業から20年後の1994年には桜通線が延伸し、乗り換え駅となりました。
さらに10年後、2004年には「新瑞橋」から「名古屋大学」駅まで名城線が環状化し、現在に至っています。
「新瑞橋」駅の北東方向から南西にかけては桜の名所で知られる山崎川が流れていて、駅のすぐ南にある新瑞橋を越えると南区になります。
「新瑞橋」駅から環状線(新郊通)沿いに南へ15分ほど歩くと、桜通線「桜本町」駅に到着します。
また、この近くには名鉄名古屋本線も通っていて「新瑞橋」駅より西に徒歩10分ほどのところに名鉄「呼続」駅、「桜本町」駅より西に徒歩7分ほどのところに名鉄「桜」駅もあります。
いずれも普通列車のみの停車駅ですが、名鉄で郊外に通勤・通学する場合は複数路線が使えるので南区の中でも交通の利便性が高いエリアです。
また、利便性に加えて南区では貴重な水害リスクの少ない土地でもあります。
「桜本町」駅エリア周辺は笠寺台地にあり、かつて周辺が海(年魚市潟/あゆちがた)だった時代には「松巨島(まつこじま)」と呼ばれる島だった土地です。
山崎川の南側の駈上・菊住から桜台の南側に続く笠寺方面までは高台になっているので、伊勢湾台風や東海豪雨でも水害を回避しています。
逆に南区は他のエリアは昔は海(もしくは干潟)だった地域がほとんどなので、災害リスクを気にする方はハザードマップをチェックしておくことをおすすめします。
周辺エリアの交通
「新瑞橋」駅は西に熱田・堀田、東に島田へと続く幹線道路があり、南北には環状線が走っています。北へ進むと御器所・桜山があり、南に行くと笠寺へと続きます。
(「桜本町」駅へは南に車で5分ほど)
環状線は笠寺を過ぎるとゆるやかに西進し、国道1号線と交差します。
バス路線については前述の通り新瑞橋バスターミナルがあるため、他の駅エリアと比較してもかなり充実しています。
以前より名古屋市南東部の交通の要衝だったことから、緑区・天白区・南区の鉄道空白地帯をカバーする路線が多い特徴があるほか、神宮前や栄、名古屋港などのエリアにも乗り換えなしで行けます。
「桜本町」駅は南北に環状線が走り、駅から少し南にいったところに東海通との交差点があります。西へ行くと千竈通り(国道1号線)、東へ行くと野並へと通じている道です。
ちなみに、「桜本町」駅の西側には名鉄の踏切があり、朝夕のラッシュ時には渋滞しやすくなっているのでご注意ください。
周辺の公共施設
「新瑞橋」駅、「桜本町」駅ともに、区役所の最寄駅ではないので、両駅からの区役所へのアクセスをご紹介します。
「新瑞橋」駅から瑞穂区役所
桜通線で「瑞穂区役所」駅まで2駅なので区役所へのアクセスは至近です。徒歩でも20分ほどで到着します。
「新瑞橋」駅から瑞穂図書館
瑞穂図書館は「新瑞橋」駅から北東に10分ほど歩いた名古屋市瑞穂公園(パロマ瑞穂スポーツパーク)に隣接しています。
「桜本町」駅から南区役所
南区役所は環状線を南進し、国道1号線の前浜交差点の手前(名鉄「本笠寺」駅付近)にあります。
「桜本町」駅すぐの「新郊通三丁目」バス停より市バス(新瑞13系統、新瑞14系統)で約10分です。徒歩でも20分程度の場所になります。
なお、同系統のバスは新瑞橋バスターミナルからも乗車することができます。
「桜本町」駅から南図書館
南図書館はどの駅からもやや離れているので、公共交通機関で訪れる場合は市バスが現実的です。
「桜本町」駅からは東海通を市バスで西進し、少し南に歩いて向かうか、環状線を南進し、国道1号線で別の路線に乗り換えて北上するルートがあります。
いずれも15〜20分程度の所要時間なのでそこまで遠くはありませんが、他の区と比較すると少し距離がある印象です。
なお、徒歩だと20分、自転車だと10分程度の距離です。
新瑞橋・桜本町エリア特集記事
店舗&おすすめスポット
イオンモール新瑞橋
2010年に開業したショッピングモールで「新瑞橋」駅から南に徒歩5分ほどの好立地にあります。
駅近にも関わらず、入庫から3時間無料の大きな駐車場があるのは車社会の名古屋ならではの利便性ですね。
他の大型イオンモールに比べるとテナント数は多いわけではありませんが、日常的な買い物をするのにちょうどいい広さだと感じました。
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こちらの記事でも詳しく紹介しています!
あつまれAEONの森【瑞穂区新瑞橋】【南区桜本町】『イオンモール新瑞橋』に冷凍食品専門店の@FROZENが東海地方初出店だなも!
充実のショッピング環境
環状線の東側、イオンモール新瑞橋のほぼ向かいにある「あかのれん新瑞橋店」は、リーズナブルな衣料品が豊富に揃っています。
2階にはニトリがテナントで入っているので、生活用品を揃えるにはとても便利です。
さらに、あかのれんの隣にはMEGAドンキもあり、向かいのイオンモールに行かずとも衣食住の買い回りができるという恵まれたショッピング環境です。
もう1つ、メリットだと感じたのは駐車場の安さ。
あかのれんは山崎川の南側(南区)にあるのですが、併設のタイムズは当日24時まで550円(特別日を除く)となっていて、駅前ではリーズナブルだと感じました。
ちなみに川を渡った北側(瑞穂区)では名鉄協商が1日1500円だったので、駅からほんの少し離れただけでもかなり状況が異なるようです。
「新瑞橋」の駐車場に関する詳しい情報については別記事で詳しく解説していますので、そちらも併せてご覧ください!
「新瑞橋」「桜本町」駅周辺の歴史
「新瑞橋」駅周辺はチェーン店の居酒屋やカラオケ、コンビニなどが集まった繁華街ですが、幹線道路から少し入っただけで静かな住宅街になります。
前述のようにこのあたりは古くから人が住んでいた台地のため、歴史を感じられる場所が点在しています。
新瑞橋〜桜本町にかけて通る環状線の西側には名鉄の線路があり、さらにその西側を並行するように旧東海道が通っています。
さらに、旧東海通が整備される江戸時代以前に成立した鎌倉街道もあり、風情のある路地の探索も楽しめる地域だと感じました。
イオンモール新瑞橋店の西側は小高い丘になっていて、現在は安泰寺というお寺があるのですが、戦国時代にはここに山崎城というお城がありました。
周囲より一際高くなっているので、天然の要塞として築城するのに適した場所だったことがうかがわれます。
安泰寺を抜けると呼続人道橋があり、堀割の中を名鉄電車が通過していくのが見えました。
名古屋では名古屋城のお堀の中を名鉄瀬戸線が走っていたことが知られていますが、この堀割もかつてのお城のお堀跡だとされています。
利便性の高い「新瑞橋」駅エリアから徒歩10分ほどの場所ですが、車も入れないほどの路地を歩いてみると思いがけない景色にも出会うことができ、のんびりと散歩をするにも良いエリアだと感じました。
編集後記
今回は名古屋市南東部の交通拠点のイメージが強い「新瑞橋」駅エリアから「桜本町」駅エリアのある南区方面にかけて特集しました。
新瑞橋は乗り換え駅、繁華街とバスターミナル、イオンモールがあるという便利な街という印象がありましたが、それに加えて南区側は昔ながらの街道や個人商店などのんびりした雰囲気も感じることができました。
名駅・栄・金山などの主要駅だけでなく、文教地区のある八事へのアクセスも乗り換えなしで行ける点、笠寺台地は水害リスクが低い点を考えると、暮らしのバランスもとても良いのではないでしょうか。
また時間のあるときにゆっくりと歩いて探索してみたいと思います。