こんにちは。みー@飛翔です。
残暑は厳しいものの、ちょっとだけ秋の空気になってきましたね。これから陽気のいいシーズンになってきます。おでかけも捗る季節ですのでぜひ街ブラ、してみてくださいね。
今回の特集駅は【千種区今池】。今池と言えばどんなイメージでしょうか。
パチンコや台湾料理やサウナなど、人それぞれのものが思い浮かぶかもしれませんね。
今回はそんな今池を街ブラしていきます。
後半は都市開発ブロガーらしく、先日明らかになった『イオン今池店』の建て替えについても触れていきます。勝手に建て替え構想をつくっていきますのでお付き合いください笑
そもそも「今池」駅って?
「今池」駅は東山線と桜通線が交差する大きな駅。拠点というには少し弱いですが、名古屋都心の東端の業務、商業エリアとして重要なポジションです。
ちなみに「今池」は、かつてこのあたりにあった農業用のため池の名前だそう。そこで馬が水浴びをしていた「馬池」が変化したみたいです。今池交差点の脇には馬の銅像があり、なぜここに馬?と思うかもしれませんが、たぶんこれが由来です。
今池のイメージと言えばなんでしょうか。たぶん、パチンコ、サウナ、味仙あたりが上位かと思います。いずれも名古屋を代表するレジャー(?)です。交差駅ですが駅は地下のため人通りが特別多いというわけではありません。
むしろ環状線、広小路通、錦通、桜通など車線の多い幹線道路が多く、車の方が多い印象。そんな中点在するパチンコにサウナに台湾料理。
今池はある意味、名古屋っぽい繁華街と言えるかもしれません。
そんな今池ですが、最近少し変わり始めているように感じます。
タワマンなど再開発計画がいくつか出てきており、今後おしゃれな街並みに変貌していく可能性があります。
ではでは、これから今池の魅力を紹介しながらブラブラ歩いていきますよー!
かつて「名古屋の池袋」と呼ばれた?
オフィスビルとパチンコ店が林立する「今池交差点」付近
こちらが今池交差点。ガラス張りのオフィスビルも建っており、名古屋市内の業務拠点として一定の地位を確立しています。
奥にはパチンコ屋の建物が見えていますね。かなりの大型店です。名古屋はパチンコが有名な都市ですが、ここ今池はその中でも激戦区なのです。
個性的な商店街
駅周辺の大通りから一歩奥に入ると、商店街が形成されています。いわゆるアーケード型ではありませんが、何本もの通りが交差していて、そのエリアはなかなか広いです。
通りには名前が付けられています。ここは「スズラン通り」。
人通りはちょっと少ないですね。どちらかというと夜の方が賑わう歓楽街という印象です。しかし安くてボリュームのある飲食店や、ちょっとディープな店などがあり、世代によっては楽しみがいのある街ではないでしょうか。
名古屋めしの1つ「台湾ラーメン」で有名な『味仙本店』もこの周辺。あの台湾ラーメンは辛くて食べるのもしんどいですが、これがだんだん病みつきになり、完食すると不思議な満足感を得られるようになります。そしてまた行きたくなるのです(笑)
「映画のまち」の名残
今池は名古屋の映画文化を支える街でもありました。駅からほど近いところに『名古屋シネマテーク』というミニシアターがありました。座席数はわずか40の本当に小さな映画館。
『名古屋シネマテーク』では、映画ファンによる映画ファンのための活動が行われていました。大型シネコンでは配給されないような小規模系やアート系の作品を上映したり、自主映画のフェスティバルを開催したり…
しかし、残念ながらコロナ禍の煽りを受け、経営状況悪化を理由に、ついこの間7月28日に閉館してしまいました。
かつて、今池の最盛期には8か所もの映画館があったそうですが、このシネマテーク閉館で今池の映画館は0となりました。今池から映画の灯が消えるようでさみしいですが、何かの形で復活してほしいなと思います。
外観はなかなか年季が入った建物です。コロナ禍に加え、耐震性などいろいろな問題があるのだと思います。シネマテーク周辺を街ブラしながら、この街に映画館が8か所もあったのか、と昔の時代に思いをはせてみるのもいいですね。
* * *
いかがでしょうか。今池は名古屋の「濃い」文化が根付く繁華街です。どちらかといえば少し前の方が栄えていたといえるかもしれません。それこそ映画館が8か所もある頃は今池の黄金時代でした。かつて「名古屋の池袋」と呼ばれたころもあったそうです。
現在では、遊びに行くとしたら栄や名駅の方が多くなってしまいましたが(少なくとも私は)、街の性格として新宿や渋谷ではなく池袋というのは、確かにそうかなと思います。
一等地にランドマークとなるタワマン建設
今池には今、再開発の波が来ています。一等地である交差点の角地にタワーマンションの計画が進行中。その名も『ザ・ファインタワー名古屋今池』。京阪電鉄不動産が手掛ける29階建・100m弱のタワマンです。
『ザ・ファインタワー名古屋今池』建設地の様子
建設地はかつて『新今池ビル』があった場所。
1960年代の竣工で老朽化が進んでいたため数年前に解体されました。
実はこの新今池ビルにも映画館が入っていました。
現在の様子はこちら。タワークレーンが登場しています。規模的にこのまま1基での建設が進められるのでしょう。地下工事もだいぶ進んでおり、そろそろ地上に姿を現しそうです。
今池エリアのポテンシャルの高さ
地上29階建・高さは96.1mとなる『ザ・ファインタワー名古屋今池』。
「今池」駅周辺は繁華街であるにもかかわらず、高層ビルが全くない希少なエリアです。
初の高層ビルは一際目立つランドマークになるのは間違いありません。
「千種」駅周辺にはURの『アクシオス千種』(108.43m)、『ライオンズタワー千種』(97.1m)、『グランスイート千種タワー』(101.3m)に加え、千種ビル群の再開発が予定されています。
「池下」駅周辺も『グランドメゾン池下ザ・タワー』(152.78m)、『サンクレア池下』(88m)に加えて『(仮称)グランドメゾン池下ザ・タワーII』(135.7m)の計画が進行中。
両隣の駅の高層ビルの充実具合を鑑みると、もっと高層ビルが建ってもいいくらいです。
建設地の向かいを見てみると、一等地にも関わらずかなり低層利用されています。交差点の角地に2階建ての建物が並んでいますね。
うーん、これはまだ開発余地がありそうだ・・・
空もすごく広く感じます。もちろんビルを建てまくって圧迫感があるのがいいとは言いませんが、繁華街というポテンシャルを考えるとまだまだ開発できる可能性を感じます。
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マンションの詳しいグレードとか間取りとかは専門の方がいらっしゃるのでお任せしましょう。私より何倍も詳しいです(笑)
『ザ・ファインタワー名古屋今池』の完成は2026年初旬の予定。
この秋くらいに躯体が登場、そこから1か月に2階くらいのペースで伸びてゆくと思います。
完成予想図などは私のブログで紹介しております。重厚でなかなかかっこいいのでぜひご覧ください。
今池の一等地で光輝くランドマークタワーマンションになるでしょう。
『イオン今池店』の建て替えを妄想する
次は、つい最近明らかになった『イオン今池店』の建て替えについて深掘りします。
同店は駅の南東に位置しており、かつてはダイエーだった古い店舗です。
こちらがその様子。AEONのロゴや木のルーバーなどがあるため新しそうな雰囲気もありますが、建物は1960年代のもの。バックヤードに回ってみるとその古さが目立ちます。
全国のイオンを名乗る店舗の中で最古参です。
この『イオン今池店』が老朽化のため、来春閉店し、建物を取り壊すことが明らかになりました。跡地利用の詳細はわかっていません。
『イオン今池店』の跡地利用案を考えてみる
ということで、突然ではありますが『イオン今池店』跡地にどんなビルができるかを勝手に考えていきたいと思います。
こういうものを考えるにあたって、まず必要な情報は、用途地域と容積率、建蔽率、高さ制限です。
『イオン今池店』の敷地がある地点は商業地域。各種建築制限はそれぞれ下記の通りです。
容積率 | 建蔽率 | 高さ制限 |
500%(一部600%) | 80% | なし |
敷地は面積測定ツールを使うとおよそ4500平米でした。
そこから容積率を計算すると、延床面積2.7万~2.8万平米くらいの建物が建てられそうです。
高さを追求したタワーマンション案
ということでまずは高さ追及案です。
延床面積2.7万~2.8万平米は、名古屋市内でトップクラスにスレンダーになる予定の『(仮称)グランドメゾン池下ザ・タワーⅡ』とほぼ同じ。高さは135.7mです。建築面積が1650平米しかないため土地が余りまくり、公開空地がたっぷり取れそうです。
あまり現実的ではありませんが、建ててみると上記のような感じになります。
『ザ・ファインタワー名古屋今池』を超える新ランドマークの誕生?価格も億ションかも。
オフィス利用?敷地面積最大活用案
次は敷地目いっぱいに建物を建てた案です。
この場合、各フロアの床面積は3600平米くらい。
容積率を使い切ろうとすると7~8階くらいになります。
旧東海銀行建て替えのような重厚タイプです。
低層部は今まで通り商業として、上のフロアをマンションにすると中央の住戸が採光できなくなってしまいます。オフィスにするといいかもしれませんね。
最も現実的?商業・オフィス・住宅の混合案
最後は最も現実的な案です。
公開空地を多めに取り、低層部は商業利用(2500平米×4)、中層階に少しオフィス(2000平米×2)を入れて、高層部はマンション(1000平米×18)にしてみました。
階高は商業5.5m、オフィス4.5m、住宅3.5m。これで建物の高さは94mです。塔屋を足して最高部99.8m。あり得そうですね(笑)
実際には前面道路が狭いため、斜線規制を受けてこれらの案はできないかもしれません。
高さ制限がなくても斜線の規制を受ける場合とそうでない場合があり、その土地によって違うようです。
2003年には高さ制限の規制緩和制度「天空率」(空の面積の割合)が導入されていますが、全部は把握できていないため、確認申請を出す際に市に聞くしかないですね。
まとめ:ディープな名古屋に新風が入る街
いかがでしたか?
今池はパチンコ、サウナ、味仙など加えて、ミニシアターも多くあった名古屋カルチャーの集積地でした。
今はタワマンや『イオン今池店』など新しい再開発も動き出しています。
ディープな名古屋に新風が入る、そんな街だと思います。
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第3弾の記事はこんな感じです。
街で見かけた面白い建築を紹介したり、坂に着目した街ブラをしてみたり、今回は勝手に建て替え構想を入れるなど、私もいろいろ暗中模索で記事を作っている感じがあります。
まだまだスタイルが安定しないかもしれませんが、面白かった!街に出てみたい!と思えるような記事を書いていきたいと思いますので、今後もよろしくお願いします!