デ・ライフインフォメーション

デ・ライフインフォメーション【北区黒川】の暮らしやすさを専門家が分析!公共・商業・医療施設の位置関係から見えてきた利便性の実態とは?

こんにちは。名古屋子育て情報局です。

今回のデ・ライフインフォメーションは
地下鉄名城線「黒川」駅
を調査しました。

「黒川」駅は名城線の北側に位置する駅。
駅直上には「黒川住宅」という公社賃貸住宅があるのが印象的ですが、住環境としてはどうなのか徹底的に調べました!

【北区黒川】どんなエリアなのか?

「黒川」駅はどこにある?

「黒川」駅の場所をマッピングすると以下の通りで、名古屋駅の北東にあります。

車で走ると約5km程度で、20分と少し到着できる位置関係です。
(平日朝8時に黒川駅を出発する想定)

意外と名古屋駅が近く、名駅周辺へ車通勤をするには非常に利便性が高い場所です。
(ある程度の渋滞は発生すると思いますが…)

通勤はかなり強い

「黒川」駅から以下の6駅までの所要時間をNAVITIMEで調べました。

  • 「名古屋」「駅
  • 「伏見」駅
  • 「栄」駅
  • 「久屋大通」駅
  • 「丸の内」駅
  • 「金山」駅

なお、検索条件は
“2024年7月17日(水)の朝8時に該当駅に到着する”
という内容で統一しています。

また、グラフは左から乗車順に並べています。
例えば「名古屋」駅なら
[名城線に7分乗車→名城線から桜通線の乗換に6分→桜通線に6分乗車→「名古屋」駅着]
という見方です。

▲概ね20分あれば主要駅へ到達可能

前回の鶴舞が優秀すぎたので感覚が麻痺してますが、主要6駅どこにでも20分で到達できる、というのは充分優秀。

名城線の弱点でもある”「名古屋」駅に行くには乗り換えが必要”というのも、この所要時間であれば充分許容範囲ではないでしょうか。

水害には「明確に弱い」

「黒川」駅の弱点の1つが「水害」です。
以下のマップは「洪水ハザードマップ」と「内水氾濫ハザードマップ」ですが、両ハザードマップともに色が濃いエリアであるため、注意が必要です。

なお、以下に掲載するハザードマップは、エリアイメージを掴むための概要マップで100%正確なものではありません。
実際にエリアの安全性を確かめる際には、以下のハザードマップの詳細図を必ずご確認ください。
洪水ハザードマップ→こちら
内水氾濫ハザードマップ→こちら

出典:名古屋市ホームページ掲載のハザードマップより作成(洪水ハザードマップ/内水氾濫ハザードマップ)

上図の通り、洪水ハザードマップは色塗りが無い=浸水のリスクが無いので心配なし。
内水ハザードマップも駅周辺に橙色のエリアが少しある程度で、広い範囲が酷い浸水被害を受けるエリアではありません。

ちなみに、各ハザードマップの定義としては、

  • 洪水ハザードマップ
    →大雨などが原因で堤防が決壊してしまった場合、浸水する恐れのある範囲や浸水の深さを知ることができるもの
  • 内水氾濫ハザードマップ
    →大雨時に下水道や水路などから浸水が想定される区域や浸水する深さなどの情報をまとめたマップ

という感じです。

近年はゲリラ豪雨が増加し、短時間に大量の雨が降った結果、内水氾濫(※)が増加傾向にあります。
そのため、後者の内水氾濫ハザードマップも重要になってきているのは覚えておいた方が良いです。

※内水氾濫:雨の量が下水道管などの排水能力を超えた時や、河川などの排水先の水位が高くなった時に雨水を排水できなくなり浸水すること

治安も悪くはないが「良い」とは言い切れない

“治安”も黒川駅の弱点のひとつ。
以下のマップは、愛知県警が公開している”犯罪オープンデータ”を使用して作成したものですが、「黒川」駅周辺は名古屋でも犯罪数が多い方に入っており、順位としては名古屋市営地下鉄全87駅中、多い順に数えて29位です。
(愛知県警の該当ページはこちら)

“犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。

  • ひったくり
  • 車上ねらい
  • 部品ねらい
  • 自動販売機ねらい
  • 自動車盗
  • オートバイ盗
  • 自転車盗

今回は、これを用いて令和4年の1年間で発生した犯罪数を町丁目単位(xx2丁目という単位)で塗りつぶしています。

▲駅周辺は犯罪発生が多いエリアが散見される

具体的な数字でいうと、上記マップの駅半径800m以内で発生している公開7項目犯罪は約59件。
だいたい1週間に1件以上は発生していると考えると、
“黒川駅周辺は治安が良いとは言いにくいエリア”
という考えられるのでは無いでしょうか。
※詳細な計算方法等はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご覧ください。

【北区黒川】駅周辺のライフインフォメーション

さて、いよいよ本題。
ここからは「黒川」駅周辺の生活必需施設についてご紹介します。

具体的には、

  • 役所・郵便局との位置関係
  • 公園の状況
  • コンビニの状況
  • スーパーマーケットの状況
  • ドラッグストアの状況
  • 医療の状況(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)

をご紹介し、「生活しやすい場所なのか?」というのを考えてみたいと思います。

なお、各施設のデータは2024年と2023年に抽出したデータを使用しています。
閉店、新規開設等で現在の状況とは異なる可能性があることにご留意ください。
(病院・役所・郵便局は2024年、それ以外の店舗は2023年時点のデータ)

郵便局と区役所は駅徒歩圏内にある

意外と利用機会が多い区役所と郵便局の状況ですが、以下の通りとなっています。

▲郵便局も区役所も駅から徒歩圏内にある

上図の通り、郵便局と区役所は徒歩10分圏(半径800m)に両方あり、利便性が高いです。
特にフリマアプリをよく使う方は近所に郵便局があると便利なので複数あるのは嬉しいポイントですね。

区役所に関しても、近年ようやくコンビニ交付の検討が進み始めましたが、名古屋市は役所に行かないと住民票の写しや印鑑証明書が取得できないので、アクセスしやすいのは便利です。

規模の大きな公園も徒歩圏内にある

「黒川」駅周辺の公園の状況としては、駅から徒歩10分圏内(800m)にある1,000㎡以上の公園数自体は”7″となっており、充分な数があります。
順位的に見、名古屋市営地下鉄全87駅中34位となっており、平均値(約4.5)や中央値(5)を上回っています。

▲公園は平均以上の数が揃う

また、若干距離はあるものの、規模の大きな”志賀公園”もあるため、「充実している」と言って良いのではないでしょうか。

▲規模の大きな公園もシッカリと完備

公園に関する詳細は別記事の”名古屋子育て情報局dD版”に書いてますので是非ご確認ください!

コンビニは充分

「黒川」駅周辺はコンビニも充分な数が揃います。

▲駅前に複数の店舗があるうえ、それ以外にも数が豊富

駅周辺に複数の店舗があるので仕事帰りにフラッと寄れるのは嬉しいところ。
もちろん、駅周辺以外にも分散して複数の店舗があるのでコンビニで困ることは無いと思います。

徒歩圏に複数の店舗があるなどスーパーも充実

名古屋の場合、駅チカに住むと「車があれば沢山あるんだけど駅付近にはスーパーがない」というパターンが散見されますが、以下の通り「黒川」駅はそうではありません。

▲名古屋市営地下鉄の駅でも上位に入る数がある

スーパーは徒歩圏に複数の店舗があり、さらにもう少し足を延ばせば様々なスーパーを選べます。
生活するうえで困ることは無いでしょう。

ドラッグストアは少し弱い

徒歩10分圏内のドラッグストアは2店舗で、これは全87駅中55位。ちょっと心許ない感じです。

▲ちょっと少ない…

近年の物価高では、食料品を安く購入できるドラッグストアが近所にあると心強いのですが、「黒川」駅徒歩圏は南西側に2店舗あるのみ。
もちろん、2km圏まで広げれば沢山店舗がありますが、車前提の生活ではない場合はちょっと苦労するかもしれません。

複数のホームセンターがある希少な環境

名古屋市内に大手ホームセンターの店舗は33店舗しかありませんが、「黒川」駅の2km圏内には3店舗のホームセンターがあります。

▲市内にある大手ホームセンターの1割がここに…ッ!

これだけあるのはかなり恵まれていると言えます。

病院の状況

「黒川」駅周辺の病院(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)をマッピングしてみました。
結論から言えば、上記6種類の病院はすべて徒歩10分圏内(駅から800m以内)に複数存在しているので、生活していて困ることは無いと思います。

出典:名古屋市医師会HP病院一覧および愛知県歯科医師会HP病院検索の住所より作成

作っていて毎回思うのですが、やっぱり歯科医院の数って多いですよね…
今回の「黒川」駅半径800mの場合、14医院もありました…

まとめ

いかがでしたでしょうか?

まとめると、黒川駅の生活環境は以下のようなものであると言えると思います。

  • 通勤の利便性は充分で、主要駅まで20分あれば到着できる
  • “水害”に不安要素があり、”治安”も良いとは言い切れないので、気になる人は要注意
  • 公園は潤沢にあり、大型公園もある
  • コンビニ、スーパーは駅徒歩圏に充分な数が揃う
  • 買い物系で気になるのはドラッグストアで、駅周辺は南西側に偏っているのが気になる
  • 名古屋では希少な大手ホームセンターが複数あるのは良ポイント
  • 病院は日常生活で必要となる診療科が全て徒歩10分以内のエリアに揃っている

結論としては
「生活利便性はかなり高いエリアではあるが、水害と治安面に不安が残る」
という感じでしょうか。

余談ですが、「黒川」駅といえば名古屋の有名チェーン店”若鯱家”の起源となるお店がある駅です。
紆余曲折あり、現在は「本店 鯱乃家」という名前で営業していますが、下の写真右上の看板に名残があります。

▲お店の右上の看板には”若鯱家”の表記が残る…

元々は名古屋一円のうどん屋の跡取りが修行する店としても有名だったそうで、今でも昼時には行列ができることも多いとか。

もちろん、味は絶品!

あまり知られていませんが、カレーうどんは名古屋めしの一つ。
駅から徒歩1分のところにありアクセスも抜群なので(愛知県名古屋市北区田幡二丁目14番1号)、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

====
その他、子育てに関連した学区等の情報は別記事でご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください!

「面白かった」「役に立った」という方は、X(Twitter)アカウントのフォロー&いいねをお願いします♪

ABOUT ME
アバター画像
名古屋子育て情報局
1984年生まれ。企画職や事業コンサルを経て、数年前に名古屋に戻ってきた2児の父。名古屋では学区や受験などを含めた「子育て情報」があまりオープンになっていない事に気づき、名古屋の子育て情報をまとめ始める。実は良好な名古屋の子育て環境の魅力を伝えられるよう尽力中。