地下鉄名城線「黒川」駅
今回は北区役所の最寄駅「黒川」駅をご紹介していきます。
「黒川」駅周辺の立地環境
「黒川」駅は名古屋城の北東2kmほどの場所にある北区の中心エリアです。
名城線の環状化以前からある駅で、その歴史は古く開業から50年以上にもなります。
市役所や県庁の最寄駅である「名古屋城」駅や栄方面にも乗り換えなしで出られるので、通勤通学にも便利な立地です。
駅周辺はリーズナブルな飲食店や居酒屋が充実しています。
名古屋城から近いため、碁盤の目のようにわかりやすい道路が特徴的なエリアです。
名古屋市北部へのバス起点
「黒川」駅は名城線の最北部に位置しています。鉄道駅の少ない庄内川のさらに北側のエリアへは「黒川」駅を起点とするバス路線が多くあります。
「黒川」駅にはバスターミナルがあり、北区の楠・如意方面や、西区、名駅方面など各エリアをバスで結んでいる他、名駅・栄への直通路線も充実しています。
名古屋高速・幹線道路
黒川といえば、名古屋高速のループ状のインターチェンジが独特の景観を作っています。
黒川インターチェンジは名古屋高速で唯一のフルインターチェンジですが、用地が限られているためこのようなループ状の形が採用されたそうです。
黒川インターチェンジの隣には名古屋高速道路公社の本社が置かれ、名古屋の交通インフラを守る拠点となっています。
幹線道路は南北に国道41号(空港線)が通り、県営小牧空港へのアクセスも良好。
東西には環状線が通り、西区・浄心エリアや東区・大曽根エリアにも行きやすくなっています。
北区の中心エリア
北区役所
「黒川」駅より南に歩くと、立体感のある名古屋高速の出入り口が見えてきます。
名古屋高速のループの南側に区役所や保健所などの公共機関が集まっています。
北区役所の立地は、名城線「名城公園」駅や、名鉄瀬戸線「清水」駅からも徒歩圏内で、便利な立地です。
北警察署
「黒川」駅と北区役所の中間地点に北警察署があります。
駅の周辺に官公庁が集まっているエリアです。
北図書館・文化小劇場
黒川駅から北に15分ほど歩くと、北図書館と北文化小劇場があります。
こちらは近くに広い公園やファミリー向けのUR団地があり、子育て世帯や市民の文化的なスポットとなっています。
黒川エリア特集記事
更に詳しく「黒川」駅エリアの住環境を知りたい方は、以下の特集記事をご覧ください!
店舗&おすすめスポット
「黒川」駅周辺を歩いて発見したおすすめスポットをご紹介します!
ネックスプラザ
ネックスプラザ(名古屋高速道路広報資料センター)では無料で名古屋高速の成り立ちやジオラマなどを見学することができます。
また、事前予約をすることで、交通管制室のガイドツアーに参加することも可能です。
高速道路の建築ジオラマや、東山トンネルの仕組みの展示、実物大の高速道路の看板や運転シミュレーターが無料で楽しめます。
乗り物好きなお子さんから、土木建築ファンの大人の方まで楽しめる施設となっているので、ぜひ訪れてみてください。
ネックスプラザについてはナゴヤ街ブラ都市デザインでも詳しくご紹介しています!
開館時間:10:00~17:00
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌日)・年末年始(12/29~1/3)
入場料:無料
北清水親水広場
国道41号の東側にある北清水親水広場。
「清水」の名前の通り、地下水からの湧き水がある広場となっています。
桜の季節には堀川沿いに桜が咲き、お花見スポットとしても人気があります。
すぐ近くには都市景観らしいループ状の名古屋高速がありながら、どこかのんびりとした自然が楽しめるスポットです。
カリーユズリハ
2023年にオープンしたネパールカレーのお店です。
辛くないスパイスカレーで、味わい深いコクと甘みの感じられるカレーが楽しめます。
スパイスを調合した薬膳カレーと焼きたてのナンが食べられます。
この日はチキンカレーとチーズナンをチョイス。
注文したら厨房の方からナンをこねる音が聞こえてきました。焼きたてのチーズナンがとってもおいしかったです!
次回は薬膳ダルバートを食べてみたいですね。
また、内装はオシャレなカフェのような雰囲気でキッズスペースもあり、お子さん連れの女性もゆっくりと過ごしやすくなっていました。
近所には大型のファミリー向けUR団地や図書館、公園が集まっているので、ぜひ立ち寄ってみてください。
開館時間:ランチ11:00~14:30/ディナー17:00~22:00
定休日:なし
駐車場:店舗裏に共用駐車場あり
Lbio books
2024年5月にオープンしたコーヒースタンドがある本屋さんです。
さまざまな「物語」と出会える本をセレクトされています。
実用書でもストーリー性があって読みやすいものや、装丁の美しい本を取り扱われていました。
コーヒースタンドも併設しているので、コーヒーと本を片手にお店の向かいの公園でのんびり過ごすこともできそうです。
開館時間:10:00~16:00
定休日:日・月
駐車場:店舗裏に共用駐車場あり
「黒川」駅周辺の歴史
地名の由来となった明治の土木技師・黒川治愿
黒川治愿(くろかわはるよし)は、明治初期~中期にかけて活躍した土木技師で、幕末に美濃国(現在の岐阜県岐阜市)に生まれ、明治時代に愛知県の初代土木課長となった人物です。
実は現在の「黒川」の地名は、土木技師の黒川治愿が由来となっています。
江戸時代に掘削された人工河川の堀川は水量が少なく、新田開発によって水の必要量も増えたことから、自然河川より取水することになりました。
黒川治愿は犬山の新木津用水を改修し木曽川から庄内川へと導水し、さらに庄内川から矢田川を伏越して堀川へと水を取り込むという一大土木事業を成し遂げ、その功績を称えるために「黒川」という地名が残されました。
(他にも愛知県の治水工事で功績を数多く残しています)
堀川北部の庄内川にほど近いエリアには多数の桜が植えてあり、川沿いはお花見スポットにもなっています。ぜひ桜の時期に散策してみてください。
あーるさんのカルチャー特集記事でも黒川インターと堀川北東部の天然プールのきれいな写真が掲載されています!
多奈波太神社
「名城公園」駅方面に歩いていくと多奈波太神社があります。
戦国時代に戦火に巻き込まれたため詳細は不明ですが、平安時代にまとめられた「延喜式」にその名が記載されていることから歴史ある神社であることがうかがわれます。
また、この地が古くは「田端村」であったことから転じて「たなばた神社」になった説、庄内川の北側の上小田井にある星神社とともに七夕伝説に由縁があるという伝承があり、ロマンを感じられる歴史スポットです。
こちらでは名前の通り、旧暦7月7日に七夕まつりが開催されています。
編集後記
今回は名城線「黒川」駅を出発し、北図書館から時計回りにぐるりと一周してみました。
北図書館から南下すると近くの稚児宮通と関連のありそうな「児子八幡社」や、江戸時代の街道筋である「上街道」(木曽街道)もあり、古くから人々が根付いて生活していた場所であることも感じられました。
堀川沿いは地域住民の手によって大切に手入れされていて、大型の鯉が泳いでいる様子も見られました。
堀川の水質汚濁が環境課題として注目された時期もありましたが、このあたりは川の流れもあり、きれいな水辺を散歩するのに良さそうです。
そして、なんといっても黒川といえば名古屋高速のループが印象的な景観を生み出しています。
今回の取材で、黒川インターは名古屋高速でも重要な拠点となっていることもわかりました。次回はぜひ管制室の見学にも訪れてみたいと思います。