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あつまれAEONの森【千種区今池】『イオン今池店』を完全攻略だなも!今池はイオングループ外様の店舗が集まる街!?その歴史を大解剖!

あつまれAEONの森のイオえもんです。
第1回の八事に続き、第2回は【千種区今池】のイオンを取り上げさせていただきます!

「今池」のイオンを攻略だなも!

本題に入る前に、皆さんはイオンと言われると一番最初に何をイメージしますか?           特にイメージが強いのはショッピングセンターの『イオンモール』を想像するかと思います。

それも全然間違いではありませんが、現在売上高約9兆円(2023年2月期)のイオン株式会社は、子会社約300社を持つ巨大流通企業。スーパーマーケットの『マックスバリュ』やコンビニエンスストアの『ミニストップ』などをはじめとした各子会社がさまざまな事業を展開しています。

今回のテーマである【千種区今池】にはイオンモールは残念ながらありません。
しかし、イオングループの店舗が集まっている場所、そんな「今池」のイオンについて紹介していきたいと思います!!

今池ってどんな街?

【千種区今池】は広小路通と錦通に名古屋環状線が交差するほか、地下鉄東山線と桜通線の2路線が通る交通の要所。
昼はオフィス、夜はパチンコや居酒屋などで賑わう繁華街として知られています。
かつては名古屋の東の副都心と呼ばれていた一方、現在は次々に新築マンションの建設が進み、人口が増加しているエリアです。

▲千種区の世帯数と人口 -令和3年人口動態調査-

 

今池の由来

現在今池が繫華街として賑わうようになった歴史は、今池の名前の由来までさかのぼります。今池の由来は諸説ありますが、江戸時代、現在の今池中学校の位置に農業用のため池があって、その池で伝馬用の馬を水浴びさせていたことから呼ばれていた「馬池」が訛って「今池」になったとされています。この池は大正時代に埋め立てられています。

ただ個人的な意見としては明治や大正時代の古地図では「馬池」表記となっているものの   弘化3年(1846年)の村絵図ではすでに「今池」と書かれていたことから、由来は別にあるのではないか?と思っています。

▲今池交差点には、今池の由来「馬池」にちなみ馬の銅像がある

その後八事へ続く市電の開通。戦後すぐには名古屋でいち早く闇市ができ、居酒屋や映画館、ボウリング場などで賑わう繫華街へとつながっていきます。

そんな【千種区今池】には現在『イオン今池店』『マックスバリュ今池店』『アスビー今池本店』のイオングループの店舗があります。
今回は、その3店舗を紹介させていただきます!!

▲今池周辺の店舗①イオン今池店 ②マックスバリュ今池店 ③アスビー今池本店 国土地理院地図より

上記地図の青色のエリアは、2010年、名古屋市が「今池都市景観形成地区」に指定したエリア。実質的に今池の繁華街の範囲といえます。

繁華街の中に佇む元ダイエー『イオン今池店』

今池の大通りからパチンコ『キング観光』と『ドン・キホーテ』の間の道を抜けると、繁華街の中にひっそり佇む3階建てのイオンがあります。大通りをただ通過しているだけではほぼ見えません。

イオンと述べてきましたが、ここはダイエーがイオンの子会社になる2015年までは『ダイエー今池店』として営業してきました。近隣住民にとっては今も「ダイエー」と呼ぶ人も少なくないのではないでしょうか。

『イオン今池店』の概要
旧SC名 今池ショッパーズプラザ
店名 イオン今池店(旧ダイエー今池店)
開業日 1969年11月30日 10時
リニューアルオープン 2013年11月12日 9時
イオン変更日 2015年10月1日
住所 名古屋市千種区5丁目13-26
専門店数 約8店舗
店舗面積 8884㎡(イオン今池店:7549㎡)
駐車場数 150台(タイムズイオン今池店第1立体駐車場+第2平面駐車場)
駐輪場数 自転車153台、バイク9台
最寄駅 地下鉄東山線・桜通線「今池」駅徒歩5分

中食を強化:お弁当やお惣菜が豊富な売場

1階の食品売場に入ると、イオンでは珍しく一番最初にお弁当やお惣菜コーナーが広がっています。今池のオフィスに勤めるサラリーマンや若い働く女性が仕事帰りにすぐ購入して食べられるお惣菜が豊富に取り扱われているのが特徴。

2013年の大規模なリニューアルで、食品売場が地下1階から1階に移動。食品が非常に買いやすくなりました。

※中食(なかしょく):外で食べる「外食」と家で調理して食べる「内食」の中間。買ってすぐに食べられるお弁当屋やお惣菜を家で食べること

▲イオングループのお弁当屋さん「オリジン弁当」のお惣菜も並んでいる
▲お酒売り場も出入口の近くに配置されている

食品だけでなく衣・住も揃う

周辺にはオフィスがあり需要があるためか、スーツや靴も取り扱い有り。               また、年配者向けの普段着などが充実した衣料品売り場となっています。

▲イオンの50代向けレディスブランド「エシーム」

エスカレーターで2階に上がると、レディスファッション売場がまず目に入ります。

▲エプロンやパジャマがの他のイオンより豊富!

『イオン今池店』(ダイエー今池店)の専門店の移り変わり

1971年 2000年 2012年 2023年
3階 専門店 ダイエー今池店 ダイエー今池店、ダイソー、ツーハンズ、ゆうゆうパソコン教室 ダイソー、ファストエコストア
2階 ダイエー今池店家電・日用品 ダイエー今池店、珈琲バラード、電話屋のサカイ、コルドバ、アシーネ、宝石ジュエリーマキ、ゼノン ダイエー今池店、ダイエースペースクリエイト中部事務所、ダイエー名古屋事務所、珈琲バラード、西洋館、マルシェ イオン今池店、バラード、K・コレクション、尾張復活堂整体
1階 ダイエー今池店衣料品 ダイエー今池店、カブリ、キャッツ、ラ・ジョセフ、ディッパーダン、喜久屋、寿がきや、クリーニング、柏陽、ロベリア、あちは、ドムドムハンバーガー、幸印堂 ダイエー今池店、寿がきや、K・コレクション、ドムドムハンバーガー、55ステーション、中京クリーニング イオン今池店、カンテボーレ、ホワイト急便、宝くじ
地下1階 ダイエー今池店食品売場 ダイエー今池店食品売場、友栄 ダイエー今池店食品売場 イオン今池店

ダイエー時代は今以上に多くの地元の専門店が入っていたことが分かります。

昭和感あふれる喫茶店『パーラーバラード』

▲モーニングセットはトーストと卵付き

『イオン今池店』2階に今も残る昭和感ある喫茶店。朝はモーニング、昼は名古屋名物の鉄板ナポリタンやあんかけスパなども食べることができます。

以前はドムドムバーガーやスガキヤなど飲食店が今よりも入っていましたが、現在はここ1店舗のみになりました。

駐車場事情

繁華街のど真ん中にあるにも関わらず、駐車場がある『イオン今池店』!

▲左:第1立体駐車場  右:第2平面駐車場

現在『イオン今池店』には立体駐車場のイオン第1駐車場と平面のイオン第2駐車場の2種類があります。                                     1時間当たりの料金は今池周辺のコインパーキングとさほど変わらないものの、
第1立体駐車場の当日最大料金が550円。
今池界隈では比較的安めの設定のため、周辺を散策したい時はオススメです。

第1立体駐車場
メリット デメリット
・当日最大料金が550円と安め

・雨に濡れない

・24時間営業

・駐車場が狭いため出入りしにくい

・平面駐車場よりイオン入口に距離がある

第2平面駐車場
メリット デメリット
・イオン入口に近い

・24時間営業

・雨に濡れる

・最大料金の設定がない

・駐車場に出入りしにくい

 

 

今池は繫華街であるためスーパーマーケットは複数揃うが、           衣食住をワンストップで揃えられるのが『イオン今池店』の魅力!

 

現存最古のイオン『イオン今池店』(ダイエー今池店)の歴史

ここで2023年現在、現存する最も古いイオンである『イオン今池店』の歴史について注目します。『イオン今池店』は1969年に株式会社ダイエーが今池ショッパーズプラザ:『ダイエー今池店』(2015年にイオン子会社となりイオン今池店に変更)として開業した店舗です。

東海地方初進出の『ダイエー今池店』

今でこそこの規模のスーパーは何の驚きもありませんが、当時はイオンモールなどの巨大ショッピングセンターがない時代。当時日本のトップスーパーのダイエーが東海地方に初めて進出した『ダイエー今池店』は非常に衝撃的な店舗だったのではないでしょうか。

当時の朝日新聞の記事によると、30日の開店前から3000人並び1日で10万人もの人々が安売りの評判を聞き押し寄せたほど!!

▲『ダイエー今池店』時代の外観:2010年撮影
▲右:1969年の広告  左:2013年のリニューアルオープンチラシ

 

▲かつて1階に入っていた『ドムドムハンバーガー今池店』

かつてダイエーグループだったドムドムハンバーガーも1階に入っていましたが、2013年の大規模なリニューアル時に閉店。現在はお酒売り場になりました。                「今池」駅周辺は居酒屋以外にも多くの飲食店が立ち並ぶエリア。飲食店の選択肢が多く、競争が激しかったのかもしれないですね。

▲上りしかないエスカレーターも1969年オープンという時代を物語っている。もちろんエレベーターは見当たらない。

 

ダイエー通り
▲「ダイエー通り」のアーケードの奥にイオンの看板がのぞいている

2015年以降店名はイオンに変わりましたが、地元商店街としてもダイエーの思い出があるためか、イオン通りではなく「ダイエー通り」の名称は今も残ったままになっています。

元々はイオン(ジャスコ)と全く関係のないダイエーの店舗だった『ダイエー今池店』。54年もの年月を経て当時競合相手だったイオン(ジャスコ)の現存最古のイオン:イオン今池店になっているのは感慨深いものがあります。

元ナフコ『マックスバリュ今池店』

▲住宅地エリアにある『マックスバリュ今池店』

駅の南側にある『イオン今池店』に対して、約500m北にある『マックスバリュ今池店』。「今池」駅前は賑やかな繁華街であるものの、一歩離れると住宅地が広がっています。『マックスバリュ今池店』は住宅地エリアにある店舗。

『マックスバリュ今池店』の概要
店名 マックスバリュ今池店(旧ナフコ今池店)
開業日 1998年3月26日
住所 名古屋市千種区内山1丁目5-15
駐車場数 104台
店舗面積 2718㎡

ご当地食材が豊富

『マックスバリュ今池店』は、東海地方を中心に展開するイオングループのマックスバリュ東海が運営しています。そのためか、『イオン今池店』と比較すると地元野菜やご当地商品などの品揃えが比較的多いのが特徴。

▲入口に入ると地元で収穫した野菜や果物が並ぶ
▲今池に本店がある味仙の商品が多め?

『マックスバリュ今池店』の専門店

▲イオン系列ではあまり見かけない『あかのれん』が入っている
▲『イオン今池店』にも『マックスバリュ今池店』にも『ダイソー』が入っている!

『マックスバリュ今池店』の歴史

ボランタリーチェーン・ナフコの1社ナフコはせ川が1998年にオープンした『スーパーマーケットナフコ』として誕生しました。

その後、運営のナフコはせ川の経営悪化。2006年イオングループのマックスバリュ中部(現:マックスバリュ東海)に買収されたことで、マックスバリュになった店舗です。

▲一時期だけディスカウント業態の『バリューセンター今池店』になっていたころの写真

すでに外壁は再塗装されましたが、この頃はまだナフコ時代の色が残っています。

▲看板には薄っすらナフコの文字が今も残っている

『マックスバリュ今池店』(ナフコ今池店)の店舗の移り変わり

2000年 2002年
2階 ディスカウント ビッグバース、Bill Pit今池店 ビバホーム
1階 ナフコ今池店、ハッピー薬局、カフェ&ベーカリーサンエトワール、パレットプラザ、ホワイトウイング、フラワーショップ萌木 左同

 

2016年 2023年
2階 ハックドラッグ、ダイソー、ホワイトウイング あかのれん、ダイソー、ホワイトウイング、買取専門店こやし屋
1階 マックスバリュ今池店、サンエトワール、福寄食堂 七福堂 マックスバリュ今池店、ピザハット

2階の専門店は『ビッグバース』『ビバホーム』『ハックドラッグ』『あかのれん』などころころ変わっていますね。ちなみに1番最初に入っていた『ビッグバース』は元ナフコはせ川が運営していたディスカウントストアです。

▲目を凝らすと『ビバホーム』の後ろにうっすら『ビッグバース』の文字が見える

地元の野菜や商品を買うなら『マックスバリュ今池店』!                  比較的「今池」駅にも近いにもかかわらず駐車場は無料!

名古屋はジーフット創業の地『アスビー今池本店』

▲珍しい路面店の『ASBee今池本店』

よくイオンモールなどの専門店として入っている『ASBee』。今池に路面店があるのは不思議な感じがするのではないでしょうか?

『ASBee』を運営する株式会社ジーフットは、現在はイオングループの会社。
ですが、元々は名古屋を中心に靴屋を展開していた『ツルヤ靴店』が始まりです。

『ツルヤ靴店』の創業は今池ではなく1931年に昭和区天池に開いた店舗が始まり。
1966年に今池店が開店して以降、本社、ユニー今池店や今池ファミリー店など今池周辺に多くの店舗を持っていたことから現在も『ASBee』の本店として残っています。(残念ながらジーフットの本社は2012年に東京に移転)

ASBeeとABCMARTどちらが先?

2023年現在、靴専門店業界の売上順は

  • 1位ABCマート
  • 2位チヨダ
  • 3位ジーフット

残寝ながらジーフットは3位に甘んじている状況。知名度や店舗数的にも圧倒的にABCマートの方が優勢です。

ともにイオンモールによく入り、看板の色合いも似ている『ASBee』と『ABCマート』
ふと、どちらが先に開業したのか気になり、調べてみました。

ASBee ABCMART
会社名 ジーフット ABCマート
売上高(2022年) 662億 2439億
1号店 1989年6月(名古屋パルコ) 1990年2月(上野アメ横)
会社設立 1953年 1985年
店舗数 704(2023年2月期) 1457(2023年2月期)

『ASBee』の1号店は1989年6月に名古屋パルコにオープン。
一方『ABCマート』は1990年2月に上野アメ横にオープンしています。

実は『ASBee』の方が先に出来ていました!

個人的に言いたいのは
「ASBeeはABCマートのパクリではない!」ってことです!

そんな『ASBee今池本店』。
現在1階はレディスシューズ、2階はメンズシューズ・スポーツシューズを販売展開しています。

番外編:イオン銀行ATM 名古屋市営地下鉄今池駅出張所

▲名古屋市営地下鉄「今池」駅の改札前にひっそりとピンクのATMがある

今池に限らず実は名古屋市の地下鉄の多くの駅にイオン銀行のATMが設置されており、
近くにイオン系のスーパー・コンビニがなくても入金やWAONチャージができるのはうれしいですね!

まとめ

ここまで3店舗紹介してきました。
『イオン今池店』は元ダイエー、『マックスバリュ今池店』は元ナフコ、『ASBee今池本店』は元ツルヤ靴店で『千種区今池』の店舗は純粋にイオンが出店してきた訳ではありません。

これは冒頭に東の副都心と紹介したように、【千種区今池】は東は名駅までオフィス・商業地、西は住宅街が広がる「境目」にあることが大きいのではないでしょうか。

ダイエーが今池に名古屋事務所、ツルヤ靴店の本社があっただけでなく、イオングループではありませんが今池には『ドラッグスギヤマ本社』『味仙本店』などもあります。
さまざまな客層が入り乱れる「境目」だったからこそ、さまざまな小売業の店舗が集まり、結果その一部の店舗がイオングループになったのでしょう。

追記:『イオン今池店』一時休業のニュースを受けて

今回この記事を書いている途中で『イオン今池店』一時休業のニュースが舞い込んできました。
「内容をどうしよう・・・」と非常に悩みましたが、まだ数か月時間はあるからこそ、最後に『イオン今池店』の魅力を多くの人に知ってもらいたい!と思い書かせてもらいました。

建て替えもしくは移転がいつになるかは分かりませんが【千種区今池】は繫華街でありながら新築マンション建設が活発なエリア。
数年後、さらに今池の人々のニーズに合った新生『イオン今池店』ができて、もっと【千種区今池】が魅力的な街になることを期待しています!

ABOUT ME
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イオえもん
1992年名古屋生まれ。2007年にイオンに目覚め、現在は医療従事者として働く傍ら東海地方のイオンを中心に全国飛び回っています。毎日イオンを補給したいがためにイオンの真横に引っ越したくらいのイオン好き。イオン好きの視点から東海地方のイオンの魅力を紹介していきます。