今回は昭和区にある「御器所」駅エリアを特集します。
御器所は、名古屋市昭和区の中央西部にあり、鶴舞や吹上に隣接しています。
商業施設や飲食店が多く、住宅地としても人気です。
大きな川が周囲に流れていないため、浸水区域が他の区と比べて少なく、比較的住みやすい場所といえます。
桜通線・鶴舞線「御器所」駅

「御器所」駅は、1977(昭和52)年に鶴舞線の開通と同時に開業しました。
1994(平成6)年に地下鉄桜通線が交差し、2路線の乗換駅となっています。
桜通線のホームは地上から約22メートルの深さに位置しており、名古屋市営地下鉄の中でも特に深い場所です。
そのため、エレベーターは桜通線ホーム側にあります。
駅と昭和区役所は地下でつながっており、雨に濡れることなく移動することが可能です。
周辺エリアの交通

市バスを利用すると、名古屋市内のさまざまな場所へアクセスできます。
栄や金山までは乗り換えなしの30分ほどで到着できます。
また、名古屋大学や瑞穂運動場東へも乗り換えなしで行くことができます。
地下鉄とバスの接続が良く、名古屋市内の移動に非常に便利なエリアです。
周辺の公共施設
昭和区役所

「御器所」駅から屋外に出ることなく行くことができます。
昭和保健センターも同じ建物内にあります。
健康と行政の両面で住民をサポートする施設です。
地域活動支援センター くれよんBOX

障害を持つ方々の支援を目的とした活動を行っている施設です。
「くれよんBOX」は、いろいろな個性(色)を持った仲間(くれよん)がひとつの場所(BOX)に集うという思いを込めて名付けられました。
施設内では、パソコン教室やくれよんカフェなどのイベントが開催されています。
天神町公園

「御器所」駅から徒歩約2分のところにあります。
比較的小規模な公園ですが、子どもたちが遊べる遊具やベンチが設置されています。
緑が多く、地域住民がリラックスできる空間として親しまれているそうです。
御器所エリア特集記事
更に詳しく「御器所」駅エリアの住環境を知りたい方は、以下の特集記事をご覧ください!
おすすめスポット
富美の湯

「御器所」駅から徒歩約3分のところにあります。
お風呂やサウナが楽しめる施設です。
お風呂では、檜の大浴槽や電気風呂、気泡風呂などを楽しむことができます。
日曜の朝湯では、ゆで卵のサービスも。
尾陽神社と九延彦神社

尾陽神社は立派な石垣のある神社で、佐久間作守家勝が築城した御器所西城跡だといわれています。
境内には九延彦神社があり、知恵の神様として知られています。
社殿は、約200年前に奈良・春日大社の本殿だったものが寄贈されたそうです。
御器所八幡宮

熱田神宮の鬼門を守護するために建立されたと伝えられています。
また、徳川家康が小牧長久手合戦の前に立ち寄ったともいわれています。
厄除開運、入試合格、縁結びなどの祈願で多くの参拝者が訪れ、特に境内の「縁結びの石」は若い人たちに人気です。
御所屋敷趾

豊臣秀吉の母、大政所の出生地と伝えられています。
敷地内には「御所屋敷跡」と彫られた石柱が立っていました。
静かな住宅地の中にありますが、歴史を感じる雰囲気を持つスポットです。
「御器所」駅周辺の歴史

御器所という名前は、かつて熱田神宮の神事に使用する土器を製作していた場所であることに由来します。
「御器所台地」と呼ばれる台地に位置し、古代から人々が住み着いていた地域です。
江戸時代には、尾張藩の支配下に置かれ、農業が盛んに行われました。
特に「御器所大根」を使った沢庵漬けが名物となり、全国的に知られる産品でしたが、大正末期頃から衰退しています。
明治時代には耕地整理や土地区画整理が進み、住宅地として発展しました。
1921(大正10)年に名古屋市に編入され、住宅地や商業施設が混在する地域として発展しています。
編集後記

「御器所」駅は、鶴舞や吹上に隣接しているのもあり、交通の便が良く、商業施設や飲食店が多い人気の住宅地です。
しかし、駅を出て北東の方に歩いていくと、神社などの歴史ある場所が点在しており、駅周辺とは違う雰囲気を楽しめました。
おすすめスポットで紹介した尾陽神社から御所屋敷趾へ行く途中に、宗円寺があります。
マンションの1階が本堂になっており、過去と未来がつながったような不思議な空間でした。
現代と共存しながら、歴史あるものを守る。
御器所はそれを実現している興味深い地域でした。