デ・ライフインフォメーション

デ・ライフインフォメーション【天白区植田】の暮らしやすさを専門家が分析!公共・商業・医療施設の位置関係から見えてきた利便性の実態とは?

こんにちは。名古屋子育て情報局です。

今回のデ・ライフインフォメーションは、地下鉄鶴舞線「植田」駅を調査しました。

「植田」駅は鶴舞線の東側に位置する住宅地として人気のエリア。
バスターミナルもあり、星ヶ丘⇔植田間には平日昼間でも1時間に4本のバスがあるなど、名古屋市東部の弱点である南北移動に比較的強い駅でもあります。

そんな人気エリア周辺は住環境としてはどうなのか徹底的に調べました!

【天白区植田】どんなエリアなのか?

「植田」駅はどこにある?

「植田」駅の場所をマッピングすると以下の通りで、名古屋駅の南東側にあります。

▲名古屋駅からは少し離れた場所にある

車で走ると約12km程度で、40分と少し到着できる位置関係です。
(平日朝8時に植田駅を出発する想定)

名古屋の人気住宅地は似たような傾向ではあるのですが、「植田」駅もこの例に漏れず、名古屋駅までは少し時間がかかります。

通勤:主要駅へは30分程度あれば到着できる

「植田」駅から以下の6駅までの所要時間をNAVITIMEで調べました。

  • 「名古屋」駅
  • 「伏見」駅
  • 「栄」駅
  • 「久屋大通」駅
  • 「丸の内」駅
  • 「金山」駅

なお、検索条件は
“2024年9月10日(火)の朝8時に該当駅に到着する”
という内容で統一しています。

また、グラフは左から乗車順に並べています。
例えば「名古屋」駅なら
[鶴舞線に20分乗車→鶴舞線から東山線の乗換に5分→東山線に3分乗車→「名古屋」駅着]
という見方です。

▲30分あれば全ての主要駅に到着可能

鶴舞線は「名古屋」駅や「栄」駅に行くためには必ず乗り換えが必要という弱点がありますが、思ったより通勤時間は長くなく、30分あれば全ての主要駅に到着可能という状況でした。
名古屋人的には「30分電車移動するのは遠いだろ」というご意見の方も多いかもしれませんが、30分程度であれば毎日通勤するのも無理ではない水準だと思います。

また、「伏見」駅や「丸の内」駅へは乗り換えなしで行けるので、この2駅が勤務地である場合は有利ですね。

水害:駅南側は要注意

名古屋の東側エリアは比較的水害に強いエリアが多いのですが「植田」駅の場合は注意が必要。
以下のマップは「洪水ハザードマップ」と「内水氾濫ハザードマップ」ですが、両ハザードマップともに駅の南側(天白川周辺)には浸水の可能性を示す色が塗られています。

なお、以下に掲載するハザードマップは、エリアイメージを掴むための概要マップで100%正確なものではありません。
実際にエリアの安全性を確かめる際には、以下のハザードマップの詳細図を必ずご確認ください。
洪水ハザードマップ→こちら
内水氾濫ハザードマップ→こちら

出典:名古屋市ホームページ掲載のハザードマップより作成(洪水ハザードマップ/内水氾濫ハザードマップ)

繰り返しになりますが、駅の南側に住むことを考えるのであれば、ハザードマップをしっかりと確認することが必須であると言えます。

ちなみに、各ハザードマップの定義としては、

  • 洪水ハザードマップ
    →大雨などが原因で堤防が決壊してしまった場合、浸水する恐れのある範囲や浸水の深さを知ることができるもの
  • 内水氾濫ハザードマップ
    →大雨時に下水道や水路などから浸水が想定される区域や浸水する深さなどの情報をまとめたマップ

という感じです。

近年はゲリラ豪雨が増加し、短時間に大量の雨が降った結果、内水氾濫(※)が増加傾向にあります。
そのため、後者の内水氾濫ハザードマップも重要になってきているのは覚えておいた方が良いです。

※内水氾濫:雨の量が下水道管などの排水能力を超えた時や、河川などの排水先の水位が高くなった時に雨水を排水できなくなり浸水すること

治安:悪くはないが駅前は要注意

治安に関しては、悪いとは言えないものの、駅前にはスポット的に犯罪発生件数が多いエリアが存在します。
以下のマップは、愛知県警が公開している”犯罪オープンデータ”を使用して作成したものですが、「植田」駅周辺は名古屋でも犯罪数が多い方に入っており、順位としては名古屋市営地下鉄全87駅中、少ない順に数えて38位です。
(愛知県警の該当ページはこちら)

“犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。

  • ひったくり
  • 車上ねらい
  • 部品ねらい
  • 自動販売機ねらい
  • 自動車盗
  • オートバイ盗
  • 自転車盗

今回は、これを用いて令和4年の1年間で発生した犯罪数を町丁目単位(xx2丁目という単位)で塗りつぶしています。

▲駅周辺にスポット的に多いエリアがある

具体的な数字でいうと、上記マップの駅半径800m以内で発生している公開7項目犯罪は約37件。
だいたい2週間に1件以上は発生している計算になります。

ただ、植田駅はターミナル駅でもあり、自転車駐輪場も大きなものがあることを考えると、”自転車盗”が多くなり不利である可能性は否めませんが…

※詳細な計算方法等はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご覧ください。

交通事故(人対車):順位は高くないが多いわけでもない

今回から新たに交通事故の状況も見ることにしました。
使用しているデータ等の詳細はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご確認いただければと思いますが、以下のようなデータを使って分析しています。

  • 警察庁が公開している2020年~2022年の3年分の交通事故データ
  • 自動車専用道路(高速道路)の事故は除外
  • 人対車の交通事故に限定
  • 駅半径800m内で発生した事故を集計

他のエリアの状況と比較するため、少し広めの範囲をマッピングすると以下のようになりました。
なお、負傷事故のプロットは透過化処理をしているので、同一ポイントや近隣ポイントで事故が複数発生していると青色が濃くなります。

▲都心部に比べれば少ないが…

具体的な数字としては
「植田」駅半経800m内で発生した20年~22年の人対車の交通事故は22件
という感じ。
数字的には多いという印象は受けませんが、駅単位の比較をすると87駅中49位で半分よりも下。

つまり、
交通事故の絶対数は多いわけではないが、名古屋市の他駅と相対的に比べるとちょっと多い
という感じでしょうか。

【天白区植田】駅周辺のライフインフォメーション

ここからは「植田」駅周辺の生活必需施設についてご紹介します。

具体的には、

  • 役所・郵便局との位置関係
  • 公園の状況
  • コンビニの状況
  • スーパーマーケットの状況
  • ドラッグストアの状況
  • 医療の状況(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)

をご紹介し、「生活しやすい場所なのか?」というのを考えてみたいと思います。

なお、各施設のデータは2024年と2023年に抽出したデータを使用しています。
閉店、新規開設等で現在の状況とは異なる可能性があることにご留意ください。
(病院・役所・郵便局は2024年、それ以外の店舗は2023年時点のデータ)

郵便局・区役所:郵便局は駅前にあるが区役所は遠い

意外と利用機会が多い区役所と郵便局の状況ですが、以下の通りとなっています。

▲郵便局は駅前にあるが…

上図の通り、郵便局は駅前にあるので利便性が高い一方、それ以外の郵便局は近くに無いので、住む場所次第では少し不便かもしれません。

区役所は徒歩で行くには厳しい場所にあるうえ、「植田」駅からバスで行く場合も本数が少ない(昼間は1時間に1本)ので、自家用車が無ければかなり不便と言えます。
近年ようやくコンビニ交付の検討が進み始めましたが、まだ名古屋市は役所に行かないと住民票の写しや印鑑証明書が取得できないので、人によっては区役所へのアクセスの悪さは気になるかもしれません。
(そもそも天白区役所は立地が良くないのですが…)

公園:市内でも有数の密度を誇る

「植田」駅周辺の公園の状況としては、駅から徒歩10分圏内(800m)にある1,000㎡以上の公園数自体は”15″となっており、充分な数があります。
順位的に見ても、名古屋市営地下鉄全87駅中2位となっており、市内でも公園がかなり多いエリアです。

▲過剰なほど公園がある!!!

巨大な公園はないものの、これだけの数の公園があれば困ることはないですし、島田公園や欠下公園など、遊具等が充実している公園も複数あるので恵まれた環境であると言えます。

公園に関する詳細は別記事の”名古屋子育て情報局dD版”に書いてますので是非ご確認ください!

コンビニ:充分な数があるが駅南側の密度が若干薄い

「植田」駅周辺はコンビニも充分な数が揃います。

▲充分な数があるが、駅南側は若干少ない

駅周辺に複数の店舗があるので仕事帰りにフラッと寄れるのは嬉しいところ。
駅周辺以外にも分散して複数の店舗がありますが、駅の南側は若干店舗が少ないです。

スーパー:徒歩圏に複数の店舗がある

名古屋の場合、駅チカに住むと「車があれば沢山あるんだけど駅付近にはスーパーがない」というパターンが散見されますが、以下の通り「植田」駅はそうではありません。

▲駅前に店舗があるのは嬉しいポイント

まず、駅前すぐのところにコノミヤがあるので仕事帰り等に気軽に立ち寄れるのはかなり嬉しいポイント。
それ以外にも徒歩圏に複数の選択肢があり、かなり恵まれた環境だと言えます。

ドラッグストア:かなり充実している

徒歩10分圏内のドラッグストアは5店舗で、これは全87駅中17位。

▲駅近くに沢山あるので困ることはない

近年の物価高では、食料品を安く購入できるドラッグストアが近所にあると心強いのですが、「植田」駅徒歩圏に充分な数が揃います。

しかも、(個人的には)毎月20日にイベントを行っている”ウエルシア”があるのはかなりの良ポイント。
(毎月20日はWAON POINTで1.5倍分の買い物ができる)

これ以上の環境を求めるのは贅沢、と言えるぐらいの環境だと思います。

ホームセンター:近隣にはない

名古屋市内に大手ホームセンターの店舗は33店舗しかありませんが、「植田」駅の2km圏内には大手ホームセンターはありませんでした。

もともと市内にはホームセンターの数が多くないので仕方ないですが、DIYを頻繁にされる方など、ホームセンターを頻繁に利用される方は注意が必要です。

病院の状況

「植田」駅周辺の病院(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)をマッピングしてみました。
結論から言えば、眼科・皮膚科など若干病院数の少ない科はありましたが、上記6種類の病院はすべて徒歩10分圏内(駅から800m以内)に複数存在しているので、生活していて困ることは無いと思います。

出典:名古屋市医師会HP病院一覧および愛知県歯科医師会HP病院検索の住所より作成

まとめ

いかがでしたでしょうか?

まとめると、植田駅の生活環境は以下のようなものであると言えると思います。

  • 通勤の利便性は都心部から離れた住宅地であることを考えると恵まれており、主要駅まで30分あれば到着できる
  • 駅南側は”水害”に不安要素がったり、スポット的に”治安”が芳しくない場所があるので、気になる人は要注意
  • 公園は過剰なほどある
  • コンビニ、スーパー、ドラッグストアは駅徒歩圏に充分な数が揃い文句なし
  • 病院は日常生活で必要となる診療科が全て徒歩10分以内のエリアに揃っている

結論としては
「生活利便性はかなり高いエリアで、天白川周辺の水害面以外の死角はほぼなし」
という感じでしょうか。

余談ですが、植田駅から1km弱のところ(車で3分・徒歩で15分ぐらい)にはとんかつ・えびかつの名店である「百年亭」があります。

▲食べログ とんかつ100名店に何度も選ばれている名店

ここのとんかつ・えびかつは超絶品で、どちらも食べたい人向けには「盛り合わせコース」という両方食べられるコースもあります。

▲土鍋で出てくる赤だしも絶品

また、百年亭は土鍋で出てくる赤だしが地元民的には嬉しいポイントで、何度も行きたくなるお店。
ただ、超人気店でかなり並ぶので、予約して行った方が良いです。

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その他、子育てに関連した学区等の情報は別記事でご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください!

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名古屋子育て情報局
1984年生まれ。企画職や事業コンサルを経て、数年前に名古屋に戻ってきた2児の父。名古屋では学区や受験などを含めた「子育て情報」があまりオープンになっていない事に気づき、名古屋の子育て情報をまとめ始める。実は良好な名古屋の子育て環境の魅力を伝えられるよう尽力中。