デ・ライフインフォメーション

デ・ライフインフォメーション【北区東区大曽根】の暮らしやすさを専門家が分析!ナゴヤドーム至近&ターミナル駅エリア、その真の実力とは?

こんにちは。名古屋子育て情報局です。

今回のデ・ライフインフォメーションは、地下鉄名城線「大曽根」駅周辺にスポットを当ててみようと思います。

実は「大曽根」駅は地下鉄名城線に加え、名鉄瀬戸線、JR中央本線の3路線が集まるターミナル駅でもあります。
そんな「大曽根」駅周辺エリアの暮らしやすさを徹底調査しました!

【北区東区大曽根】どんなエリアなのか?

「大曽根」駅はどこにある?

「大曽根」駅エリアの場所をマッピングすると以下の通りで、名古屋駅の北東にあります。

▲名駅からはそれなりに距離がある

車で走ると約7.4km、概ね35分程度で到着できる、という感じ。
(平日朝8時に大曽根駅を出発する想定)

上のマップでも分かる通り、名駅までは少し距離がある位置関係です。

なお、大曽根駅の南西には「森下」駅があり、直線距離で800m程度とかなり近いです。
後述の水害を考えると「森下」駅南西側に住む、という選択肢もアリですね。

通勤:主要駅へは20分あれば到着できる

「大曽根」駅から以下の6駅までの所要時間をNAVITIMEで調べました。

  • 「名古屋」駅
  • 「伏見」駅
  • 「栄」駅
  • 「久屋大通」駅
  • 「丸の内」駅
  • 「金山」駅

なお、検索条件は
“2025年1月14日(火)の朝8時に該当駅に到着する”
という内容で統一しています。

また、グラフは左から乗車順に並べています。
例えば「大曽根」駅から「伏見」駅なら
[JR中央本線に3分乗車→JR線から東山線の乗換に4分→東山線に6分乗車→「伏見」駅着]
という見方です。

▲主要駅まで20分あれば到着できる!

やはり3路線使えるのは大きく、上記の主要駅へは20分あれば到着できるという素晴らしい結果でした。
冒頭でご紹介した通り、名駅等の市内主要駅まではそれなりに距離がありますが、公共交通機関を使った移動には長けていますね。

なお、上記所要時間の計算では伏見駅までJR線と地下鉄線を使いましたが、地下鉄のみ使用した場合も20分で到着可能です。

水害:明確に弱い

「大曽根」駅の懸念点の1つがこの”水害”で、
明確に大曽根駅周辺は水害に弱いと言い切れてしまう
といった状況となっています。

なお、以下に掲載するハザードマップは、エリアイメージを掴むための概要マップで100%正確なものではありません。
実際にエリアの安全性を確かめる際には、以下のハザードマップの詳細図を必ずご確認ください。
洪水ハザードマップ→こちら
内水氾濫ハザードマップ→こちら

出典:名古屋市ホームページ掲載のハザードマップより作成(洪水ハザードマップ/内水氾濫ハザードマップ)

上のマップを見ると「大曽根」駅周辺は特に洪水に弱いエリアだということが分かると思います。
内水氾濫の状況を見ると、どちらかと言うと駅の北側の方がリスクが高いようで、既述の通り南西約800mのところにある森下駅の南側エリアまで行くと水害リスクは低くなります。

ちなみに、各ハザードマップの定義としては、

  • 洪水ハザードマップ
    →大雨などが原因で堤防が決壊してしまった場合、浸水する恐れのある範囲や浸水の深さを知ることができるもの
  • 内水氾濫ハザードマップ
    →大雨時に下水道や水路などから浸水が想定される区域や浸水する深さなどの情報をまとめたマップ

という感じです。

近年はゲリラ豪雨が増加し、短時間に大量の雨が降った結果、内水氾濫(※)が増加傾向にあります。
そのため、後者の内水氾濫ハザードマップも重要になってきているのは覚えておいた方が良いです。

※内水氾濫:雨の量が下水道管などの排水能力を超えた時や、河川などの排水先の水位が高くなった時に雨水を排水できなくなり浸水すること

(参考)下水の排除方式:合流式

詳細は名古屋子育て情報局の特集ページを見ていただければと思いますが、以下のマップの通り、「大曽根」駅エリアの下水の排除方式は”合流式”です。

合流式エリアに住んで直面するリスクを簡単に言うと、
大雨による内水氾濫等によりトイレ排水等の生活排水を含めた汚水が逆流する
という感じです。

逆流は頻繁に発生するものではありませんが、ゲリラ豪雨が近年増加していることを考えると、こういった下水の排除方式も頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれません。

治安:駅周辺は犯罪発生件数が多い

治安については、大曽根駅周辺は犯罪発生件数が多いエリアです。
以下のマップは、愛知県警が公開している”犯罪オープンデータ”を使用して作成したものですが、「大曽根」駅は名古屋市営地下鉄全87駅中70位で名古屋の中で良好とは言えないエリアとなっています。
(愛知県警の該当ページはこちら)

“犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。

  • ひったくり
  • 車上ねらい
  • 部品ねらい
  • 自動販売機ねらい
  • 自動車盗
  • オートバイ盗
  • 自転車盗

今回は、これを用いて令和4年の1年間で発生した犯罪数を町丁目単位(xx2丁目という単位)で塗りつぶしています。

▲残念ながら駅周辺の治安は良好とは言えない

具体的な数字を出すと、上記マップの駅半径800m以内で発生している公開7項目犯罪は約92件/年という感じ。
だいたい4日に1件前後という計算になるので、気になる方も出てくるような水準だと思います。

※詳細な計算方法等はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご覧ください。

交通事故(人対車):気になるほどの多さではない

交通事故の状況も人対車に限定して分析してみました。
使用しているデータ等の詳細はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご確認いただければと思いますが、以下のようなデータを使って分析しています。

  • 警察庁が公開している2020年~2022年の3年分の交通事故データ
  • 自動車専用道路(高速道路)の事故は除外
  • 人対車の交通事故に限定
  • 駅半径800m内で発生した事故を集計

他のエリアの状況と比較するため、少し広めの範囲をマッピングすると以下のようになりました。
なお、負傷事故のプロットは半透過化処理をしているので、同一ポイントや近隣ポイントで事故が複数発生していると青色が濃くなります。

具体的な数字としては駅半経800m内で発生した20年~22年の人対車の交通事故は33件(68位)という感じで、ランキング的には下位ですが、件数としては多い印象ではありません。

【北区東区大曽根】駅周辺のライフインフォメーション

ここからは「大曽根」駅周辺の生活必需施設についてご紹介します。

具体的には、

  • 役所・郵便局との位置関係
  • 公園の状況
  • コンビニの状況
  • スーパーマーケットの状況
  • ドラッグストアの状況
  • 医療の状況(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)

をご紹介し、「生活しやすい場所なのか?」というのを考えてみたいと思います。

なお、各施設のデータは2024年と2023年に抽出したデータを使用しています。
閉店、新規開設等で現在の状況とは異なる可能性があることにご留意ください。
(病院・役所・郵便局は2024年、それ以外の店舗は2023年時点のデータ)

郵便局・区役所:駅の近くに郵便局があるが、東区役所はアクセスしづらい

意外と利用機会が多い区役所と郵便局の状況ですが、以下の通りとなっています。

▲郵便局は申し分ないが、役所は遠い

上図の通り、郵便局は駅前に郵便局がありますし、それ以外にも良い感じで分散して配置されているので利便性が高いです。
一方で、役所は北区に住んだ場合は3駅先の黒川駅から近いので、比較的容易にアクセスが可能ですが、東区エリアに住んだ場合は、車が無いとちょっと苦労するかもしれません。

特に、保険証も統合されたマイナンバーカードの更新は一定期間ごとに必要となりますが、その手続は役所で行う必要があるので、行く頻度は高くはないものの、近隣に役所があったほうが便利なので少し気になります。

公園:駅周辺に大きな公園は少ない

「大曽根」駅周辺の公園の状況としては、駅から徒歩10分圏内(800m)にある1,000㎡以上の公園数は”5″となっており、少し数は少なめです。

▲少し数は少なめ

なお、実際に現地確認したところ、矢田第二公園は実質的に公園とは言えないような”通路”なので、実質は4つしか無く、小学校高学年の児童が思いっきり遊べるような公園は飯田公園と新出来公園の2つしか無かったので、少し物足りない感があるのは否めません。

▲この通路的な空間が”都市公園”として扱われている…

コンビニ:充分店舗がある

「大曽根」駅周辺のコンビニの状況は以下の通り。

▲駅前に店舗があるうえ、それ以外にも沢山店舗がある

「大曽根」駅周辺のコンビニ数は多い方で、駅前に加え、それ以外の場所にも複数の選択肢があります。
強いて言うのであれば、駅北~北東エリアのコンビニ密度が若干薄い気がしますが、そこまで気にするほどの少なさではないと思います。

スーパー:駅前には無いが800m圏内に複数店舗がある

「大曽根」駅周辺のスーパーの状況は以下の通りで、駅から少し離れたところにいくつか店舗があるうえ、800m圏から少し外れますがイオンモールナゴヤドーム前も近いので、恵まれた環境と言って良いと思います。

▲イオンモールが近いのはかなり利便性が高い

このイオンモールはそこまで巨大なモールではないものの、近くにあると心強いと思います。
特に、子どもが小中学生の場合は”明日XXが学校で必要だった…”みたいな話が夜になって出てく事もありますが、イオンモールがあれば充分対応可能でしょう。

ドラッグストア:駅近くに複数店舗あり

徒歩10分圏内のドラッグストアは4店舗あります。

▲駅近くに複数店舗ある

上図の通り、駅の近くに複数の選択肢があります。
ただ、ターミナル駅近くの店舗ということもあり、規模がそこまで大きくない店舗もあるので少し注意が必要。

また、コンビニ同様、駅北~北東エリアは店舗が少ないので、そのあたりに住む場合は自転車等で行くことになりそうです。

ホームセンター:車利用が前提であれば日常利用できる場所に店舗あり

「大曽根」駅の2km圏内には大手ホームセンターは3件あります。
そもそも、名古屋市内に大手ホームセンターの店舗は33店舗しか無いため、複数の選択肢があるのは恵まれた環境であると言えるのではないでしょうか。
(※コーナンPROはどちらかと言うと職人向けの店舗ではありますが)

病院の状況

「大曽根」駅周辺の病院(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)をマッピングしてみました。

出典:名古屋市医師会HP病院一覧および愛知県歯科医師会HP病院検索の住所より作成

上図の通り、眼科、耳鼻咽喉科が少し心許ない感じはしますが、1つしか無いという状況でもないので困ることは無いでしょう。

なお、熱田やノリタケのイオンモールと異なり、イオンモールナゴヤドーム前には医療モールが入っていないので、基本的には休日は休日診療所に行くことになります。
詳細は子育て記事の方に書きましたが、休日診療所は隣駅の平安通駅近くにあるので、アクセスは良好です。
なお、大曽根駅南東徒歩7分のところにある”オズモール内科クリニック”は土曜日に加え、日曜日も午前中の診察があるのでそちらを使う、という手もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

まとめると、「大曽根」駅の生活環境は以下のようなものであると言えると思います。

  • 通勤の利便性は高く、主要駅まで20分程度あれば到着できる
  • 水害・犯罪件数の観点では少し気になるエリア
  • 駅周辺の交通事故の発生件数はそこまで多くない
  • 公園は駅周辺に実質4つしかなく、内容も併せて少し物足りない
  • 買い物はコンビニ等の環境が整っているうえ、イオンモールが日常利用できるのが嬉しいポイント
  • 病院は一部診療科は数が少ないものの、日曜日も通常診療してくれる内科があるのは良ポイント

やはり弱点として気になるのは”水害・犯罪件数”に懸念点があることでしょうか。
また、地味な盲点として、ドームでのイベント開催時はモールや近隣道路が混雑してしまう、という事が挙げれます。
このあたりは実際に住んでみないとどの程度影響を受けるのか未知数なのでなんとも言えませんが、頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれません。

とはいえ、イオンモールが日常利用できるうえ、その他の環境もなかなか良好であることを考えると、住むことを考えてみても良いエリアであるというのは間違いないでしょう。

なお、余談ですが、大曽根駅から森下駅の間には”大曽根商店街”(オズモール)があります。
この一帯は特徴的なオブジェが沢山あり、一度見ると忘れられないようなインパクトのあるものもあります。

▲巨大な人の像で作ったアーチは衝撃的

変なもの芸術的なものだけではなく、”オズ”モールにかけて「オズの魔法使い」をテーマとした可愛い銅像も沢山並んでいます。

▲オズの魔法使いをテーマとした銅像は可愛い

もちろん、オズモール周辺はオブジェだけではなく色々なお店があり、そのなかでも有名なのが”好来系“のラーメン店「陣屋」さんです。

▲店頭にはラーメンの説明が。”薬膳ラーメン”的な趣が強い。

まぁこのお店は棋士に藤井聡太さんお気に入りのラーメン店という報道もされていたりするので紹介不要な感じがしなくもないんですけどね…

▲店内にはサインと詰将棋が飾られている

なお、藤井聡太さんお気に入りは王道の”チャーシューらぁめん大盛り”とのことですが、個人的には味噌ラーメンがオススメ。

▲好来系ラーメンの王道ではないが、個人的には味噌ラーメンが好き

特徴的なのはメンマで、かなり柔らかくて美味しく、メンマだけ増量されたメニュー”竹”があるほど。
基本的にはさっぱり系なので濃い味が好みの方は丸の内の”佐とう”等の方がオススメですが、美味しいのは間違いないので、近くに来た際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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その他、子育てに関連した学区等の情報は別記事でご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください!

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ABOUT ME
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名古屋子育て情報局
1984年生まれ。企画職や事業コンサルを経て、数年前に名古屋に戻ってきた2児の父。名古屋では学区や受験などを含めた「子育て情報」があまりオープンになっていない事に気づき、名古屋の子育て情報をまとめ始める。実は良好な名古屋の子育て環境の魅力を伝えられるよう尽力中。