名港線「東海通」「港区役所」駅
今回は「住みたい街ランキング」にも選ばれた名港線「東海通」駅と、お隣の「港区役所」駅を特集します。
「東海通」駅といえば、「ARUHI presents 本当に住みやすい街大賞 2023 in愛知」にて第1位を獲得した注目度急上昇中のエリアです。
近年、名古屋市や三井不動産などが連携した「港明スマートタウン計画地区」にあたり、都市開発ラッシュとともに住み心地が向上しています。
今回は注目度の高い名古屋市港区の中心エリアをピックアップしていきます。
駅周辺の立地環境
地下鉄名港線の「東海通」駅は金山総合駅まで3駅・約6分で到着します。
金山駅では名鉄・JRに乗り換えることができ、他エリアへの通勤も比較的便利です。
後ほど詳述しますが、2018年にみなとアクルスがまちびらきし、ららぽーとやマンションも誕生して街の雰囲気ががらっと変わりました。
駅のある港区は東西に長い立地ですが、駅名の通りこちらは港区役所の最寄駅となっていて、港区の中心部として利便性が高いエリアとなっています。
このあたりは江戸時代に新田開発された土地なのでほぼ平坦で、さらに西に中川運河、東に堀川があります。
また、名古屋港からも近いので、津波や洪水などの水害リスクには注意が必要です。
とはいえ、防潮堤や津波避難ビルが整備され、防災センターやみなとアクルスが取り組む防災スマートタウンなども充実しているので、防災意識はかなり高い地域であると言えます。
周辺エリアの交通
駅名の「東海通」は東西に抜ける幹線道路で、東は桜通線の「桜本町」駅を経由して、「野並駅」方面へとつながっています。
西へはあおなみ線「港北駅」を経由し、港区南陽町方面へと結びます。
南北には江川線があり、その上を名古屋高速東海線が走ります。すぐ近くに「港明ランプ」があるので、高速道路を利用する機会が多い人にとっても便利なエリアです。
名古屋高速の中では比較的新しいルートで、伊勢湾岸自動車道への利便性も良くなりました。
市バスでは栄や名駅に乗り換えなしで出られるルートや、中川区役所のある高畑へ向かう路線があります。
また、港区西部の南陽町方面へも乗り換えなしで行くことができます。ららぽーとの前は広々とした市バスの降車場になっているので、車以外の方法で訪れている人も多いようです。
周辺の公共施設
港区役所
港北公園に隣接している港区役所。
地下鉄駅が目の前にあるのでとても便利です。
名古屋市港防災センターと隣接していて、防災意識の高さをうかがわせます。
港図書館・港文化小劇場
区役所に隣接しているので、他の図書館と比較しても利用しやすい立地だといえます。
他の区では図書館に隣接しているケースもある港文化小劇場は、区役所と図書館よりやや南に位置しています。
他にも港郵便局も近くにあり、港区は多くの公共施設が港区役所エリアに集結しています。
名古屋市港防災センター
かつては伊勢湾台風で甚大な被害のあった名古屋市南部。
名古屋市港防災センターでは、伊勢湾台風の記録や、これから来るとされている南海トラフ地震への備えを学ぶことができます。
消防ヘリコプターの展示や地震体験室、防災教室など子どもから大人まで防災と向き合うことのできる施設です。
東海通・港区役所エリア特集記事
店舗&おすすめスポット
ららぽーとみなとアクルス
2018年に東海3県に初上陸したららぽーと名古屋みなとアクルス。
200店舗を超える店舗が入居するエリア最大級のショッピングモールとして多くの人でにぎわっています。ライフスタイルやインテリア雑貨の店舗や、名古屋初出店の飲食店も充実しています。
また、こちらも名古屋発となる蔦屋書店はスターバックスを併設した開放感のある作りとなっていて、家族連れでものんびり過ごせるスポットです。
MEGAドンキUNY東海通店
以前より営業していたアピタがリニューアルし、ららぽーとに先駆けてオープン。
江川線を挟んでららぽーとの向かいにあります。
1階は食品、2階は生活雑貨や日用品などリーズナブルに揃うショッピングセンターです。
大きなショッピングモールが揃っているので、暮らしに必要なものがエリア内で完結する利便性が魅力的ですね。
スマートタウン&防災への取り組み
ららぽーとのある「みなとアクルス」は東邦ガス工場跡地でした。
街や駅からも近いこの場所を再開発し、行政・三井不動産・東邦ガスなどが連携して2018年にエリア一帯を「みなとアクルス」としてまちびらきしています。
現在はららぽーとの他、邦和みなとスポーツ&カルチャーや、大規模なマンションがオープン済。
今後は第二期開発としてライブハウス開業やキッザニアの誘致が予定されています。
大きな特徴となるのが、スマートエネルギーシステムを導入した低炭素のまちづくり。
電気や熱エネルギーを供給できるエネルギーセンターを設け、先進的なエネルギーシステムを導入したまちづくりが注目されています。
みなとアクルスのエリア中心部には東邦ガスが管理する「みなとアクルスエネルギーセンター」があり、予約をすればエコツアーに参加することができます。
これからの地球環境や防災への発信の場としても機能するほか、災害時には港区役所への電源供給もできるようになっていて津波避難ビルとしての役割も果たします。
まだまだ開発途中のみなとアクルスの今後の変化にも着目していきたいですね。
「東海通」「港区役所」駅周辺の歴史
「東海通」駅の近くには、この土地にゆかりのある偉人の地名が残されているのをご存知でしょうか。
「津金」という地名の由来になった江戸時代中期の武士、津金文左衛門(津金胤臣)は熱田奉行兼船奉行として熱田前新田の開発の指揮を執りました。
このあたりの遠浅の海の地形を活かし、干潮時に堤防を締め切って田畑にできる土地を増やしていった結果、石高も増え、尾張藩もさらなる繁栄に恵まれたそうです。
時代は下り、昭和12年(1937)には「名古屋汎太平洋平和博覧会」の会場にもなりました。
29ヶ国が参加し、およそ2ヶ月半で480万人もの人が訪れた往時の様子はほとんど残されていませんが、平和橋のみが当時の記憶を留めています。
重機のない江戸時代の土木工事は苦労も尽きなかったことと思いますが、こうして先人たちが大切に築いた土地が現在の暮らしや文化を形作っていることを感じさせられますね。
編集後記
名古屋は東高西低の地形であり、東海通・港区役所エリアは海が近いことから水害リスクが不安視されることも多いという印象がありました。
しかし、以前より培ってきた防災の知見や意識の高さに加えて、みなとアクルスのスマートタウン構想が実現していくことでより安心して暮らせるエリアになっていることを実感しました。
日々の買い物や通勤、公共機関へのアクセスは申し分なく、今後の再開発によって江川線から中川運河にかけてのエリアもますますにぎわっていくことが予想され、ポテンシャルの高いエリアだと言えるのではないでしょうか。
住みたい街にランクインするようになった港まちの今後の動向にも注目です!