名古屋子育て情報局dD版

名古屋子育て情報局dD版【港区東海通/港区役所】の気になる「育児・教育環境」総まとめ ― 『本当に住みやすい街大賞』の子育て環境を徹底調査!

こんにちは。名古屋子育て情報局です。
今回の対象駅は「東海通/港区役所」駅エリア周辺。

「東海通/港区役所」駅エリア周辺エリアは、3年前に名古屋子育て情報局で”パークホームズLaLa名古屋みなとアクルス”のモデルルーム訪問記を書いた事があり、実はその際に”子育て視点でどう書くか…?”というのを非常に悩み、結果的にイマイチ踏み込み切れなかった思い出があります。

実際、ライフインフォメーション記事でも触れていますが、東海通エリアは2023年にアルヒ株式会社作成のランキング”本当に住みやすい街大賞2023 in愛知“では「東海通」駅が1位になっていますが、実は「教育・文化環境」の得点が著しく低くなっていました。

▲教育・文化環境の項目だけ点数が低い

引用元:アルヒ株式会社「本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」より

今回は、そんな「東海通/港区役所」駅エリア周辺エリアの子育て環境を、上記ランキングを参考にしつつ徹底調査しました!

コンビニ・スーパーマーケットの状況等のいわゆる”ライフインフォメーション”的な内容は別記事でご紹介しています。
子育てにはライフインフォメーション情報も大事だと思うので、そちらの記事も併せてどうぞ!

学区について

「東海通/港区役所」駅エリア周辺は学区の境界付近にあり、各駅から近い中学校学区は以下のようになっています。

  • 東海通駅 :港明中・宮中・日比野中
  • 港区役所駅:東港中・港明中

詳細は後述しますが、学区によっては中学校までかなり離れている学区もあります。
そのため、子育て世帯がこのエリアに住む場合、どこの学区なのか、というのは要チェックです。

学区の位置関係

「東海通/港区役所」駅エリア周辺の小学校およびその進学先中学校は以下のようになっています。

  • 船方小→日比野中
  • 千年小→宮中
  • 東海小→港明中
  • 中川小→港明中
  • 港楽小→東港中

各学校の位置関係をマッピングすると以下のようになりました。

▲特に東海通駅周辺は複数の学区が入り乱れている

※日比野中は本校舎をプロット

特に注意を要するのは東海通駅で、駅自体が東海小・中川小の境界付近にあるうえ、少し北東に行くと千年小の学区、北に行くと船方小の学区になります。
なお、日比野中は本校舎と南校舎に分かれており、公式HPによると、1年生は南校舎・2、3年生は本校舎に通うそうです。

具体的な駅からの徒歩距離と徒歩所要時間は以下の通り。

駅からの所要時間(東海通駅)

  • 中川小 :約0.1km/所要時間約 1分
  • 東海小 :約0.7km/所要時間約 8分
  • 港明中 :約0.7km/所要時間約 7分
    ====================
  • 船方小 :約1.2km/所要時間約16分
  • 日比野中:約2.0km/所要時間約25分
    ====================
  • 千年小 :約1.1km/所要時間約13分
  • 宮中  :約2.5km/所要時間約32分

※NAVITIME調べ

中川小か東海小エリアに住んだ場合、小学校・中学校ともに徒歩10分以内に到着できるので非常に恵まれていると言えます。

一方で、船方小・千年小学区のエリアに住んだ場合、公立中に進学すると通学時間が非常に長くなるので注意が必要です。
もちろん、これらの学校に通うケースだと、多少は中学校に近い場所に住んでいるわけですが、それでも遠いのは間違いありません。

駅からの所要時間(港区役所駅)

  • 中川小 :約0.9km/所要時間約10分
  • 港明中 :約1.2km/所要時間約15分
    ====================
  • 港楽小 :約0.4km/所要時間約 5分
  • 東港中 :約0.4km/所要時間約 4分

※NAVITIME調べ
※日比野中は本校舎で算出/1年生の南校舎は徒歩3分程度駅に近い

港区役所駅の場合は港楽小学区エリアに住んだ場合は小学校・中学校ともに通学時間が短いので良好な環境と言えます。
一方で、駅の北にある中川小学区エリアに住んだ場合は、そこまで苦になるほどではありませんが、中学校進学時に少し通学時間が長くなるので覚えておいた方が良いかもしれません。

各学校の基本データ

では、各小学校・中学校の基本的な統計データをご紹介します。
中学校に進学した際の他の小学校との生徒比率も気になるポイント。

小学校の生徒数、学級数

小学校の生徒数、学級数のデータは以下の通りです。
データは今回から2024年5月1日時点のものに更新しています。

出典:2024年名古屋市教育調査統計より作成

「東海通/港区役所」駅エリアに近い小学校のうち、船方小、千年小、中川小は名古屋市の基準で適正規模とされる学校です。
一方で、東海小が現時点で”小規模校”の基準に該当、港楽小も各学年の人数を考えると将来的にそうなるリスクがある規模でした。

小規模校の基準に該当し、将来的な児童数の増加が見込めないと判断されると「学校の統廃合」が検討されるようになり、実際に統廃合が行われると通学時間が著しく長くなってしまうので注意が必要です。

なお、東海小は公立中進学時も人数割合が低いため、”クラスに知り合いが極端に少ない”という感じになる可能性もありますね。

私立中学進学率

これは、「2023年の公立小の6年生の人数」と「2024年の公立中の1年生の人数」を比較して作成しました。
※今回から最新データに更新しています。
ただ、小規模校の場合は転勤等による引っ越し等の”私立中学進学を理由としない人数の出入り”の影響を特に受けやすいため、参考程度とお考えください。

名古屋市内の私立中進学率トップ30の学校は以下の通りです。

▲宮中のみランクインしている

上図の通り、ランクインしているのは宮中のみで、どちらかと言うと傾向としては“中学受験が盛んなエリアではない”というイメージ。
実際に具体的なを見ると、
宮中  →14.0%(25位)
日比野中→ 5.8%(72位)
港明中 → 5.4%(75位)
東港中 → 2.4%(97位)
という感じ。

同じ計算で名古屋市全体のの平均値を計算すると10.1%となるため、港明中、日比野中、東港中はかなり低い水準と言って良いと思います。
詳細は後述しますが、「東海通/港区役所」駅エリアは中学受験塾も少ないエリアでもあります。

中学校

「東海通/港区役所」駅エリア周辺にある中学校の学級数、生徒数は以下の通りです。

出典:2024年名古屋市教育調査統計より作成

今回の3校はすべて”適正規模”の中学校でした。

各学校のホームページ

各学校の公式ホームページは以下の通り。

船方小ホームページ →こちら
日比野中ホームページ→こちら
千年小ホームページ →こちら
宮中ホームページ  →こちら
東海小ホームページ →こちら
中川小ホームページ →こちら
港明中ホームページ →こちら
港楽小ホームページ →こちら
東港中ホームページ →こちら

今回の学校はホームページ外観はレトロながらも、概ね定期的な更新がなされているようでした。
特徴的だったのは東海小のホームページで、一部コンテンツにポルトガル語バージョンも用意されており、エリアの特性を窺い知る事ができるようになっていました。

また、訪問時には港明中のホームページで生徒や保護者アンケートの結果をまとめた”学校評価“が公開されていましたが、”授業の復習していると答えた生徒が5割程度”といったなかなか刺激的な内容も含まれていました。

なお、中学校の部活動については日比野中のみ情報が公開されており、以下の部活があるとのことでした。

  • 野球部     (男女)
  • ソフトボール  (女子)
  • サッカー    (男女)
  • バレーボール  (男子)
  • バレーボール  (女子)
  • バスケットボール(男女)
  • ソフトテニス  (男子)
  • ソフトテニス  (女子)
  • 卓球      (男女)
  • 吹奏楽     (男女)
  • 美術      (男女)

通学について

「東海通/港区役所」駅エリアの実際の通学時間はどの程度かかるのか調査しました。
対象としたのは主要中高一貫私立校と、公立高校の市内上位8校(尾張1群・2群のA/Bグループそれぞれ2校)です。

検索条件は
“2024年10月10日(木)の朝8時に該当駅に到着する”
という内容で統一しています。

通勤時間はデ・ライフインフォメーションの記事でご紹介しています。

中高一貫私立校

まず、市内にある比較的近い中高一貫私立校の結果です。

なお、グラフは左から乗車順に並べています。
例えば「東海中」なら
[名港/名城線に17分乗車→桜通線への乗換に5分→桜通線に3分乗車→車道駅から13分徒歩→「東海中」着]
という見方です。

▲思ったよりは長くない

失礼を承知で言えば、「思ったよりも通学時間が長くないな」と思いました。
愛知淑徳、愛知、名電といった少し相性の悪い学校を除けば、概ね35分程度で到着可能で、これまでちょうさしたエリアと比較して突出して悪い、という感じではありません。

中高一貫私立校・遠方

若干距離がある、滝と春日丘の結果は以下の通りです。
なお、滝は「江南」駅からバス、春日丘は「神領」駅からバス、という想定です。

▲金山が近いのは強い

こちらも、これまで調査した他地区と遜色ない時間で、この2校に通うなら覚悟しているレベルの時間。
やはり「金山」駅に近いのが功を奏している感じですね。

公立高校

公立高校8校の結果は以下の通りとなりました。

▲東側エリアの学校が不得意だが…

こちらも私立中と同様、予想よりも良好だと感じました。
もちろん、名東・天白・千種・菊里というような名古屋の東側にある高校は40分以上かかってしまいますが、それ以外の学校はそこまで通学時間が長くありません。

最近話題の明和も30分未満で行けるのは嬉しいポイントですね。

周辺環境について

ここからは、「東海通/港区役所」駅エリア周辺の子育て環境について見て行きましょう。
繰り返しになりますが、以前までこのパートで紹介していたコンビニやスーパー等のライフインフォメーションは”デ・ライフインフォメーション”という別記事でご紹介していますのでそちらを御覧ください。

水害:最大の懸念ポイント

名古屋は堀川の西側や市の南側エリアは水害に弱いのですが、「東海通/港区役所」駅エリアもこの例に漏れず水害には注意が必要です。
以下のマップは「洪水ハザードマップ」と「内水氾濫ハザードマップ」ですが、両ハザードマップともに浸水の可能性を示す色が塗られています。

なお、以下に掲載するハザードマップは、エリアイメージを掴むための概要マップで100%正確なものではありません。
実際にエリアの安全性を確かめる際には、以下のハザードマップの詳細図を必ずご確認ください。
洪水ハザードマップ→こちら
内水氾濫ハザードマップ→こちら

出典:名古屋市ホームページ掲載のハザードマップより作成(洪水ハザードマップ/内水氾濫ハザードマップ)

繰り返しになりますが、このエリアに住むことを考えるのであれば、水害に対する対策や意識付けは必須であると言えます。
(地盤的にも弱いので液状化も心配なエリアでもある)

実際、みなとアクルスエリアにある”パークホームズLaLa名古屋みなとアクルス ガーデンスクエア”のモデルルーム訪問時には、
居住棟は2mのかさ上げをしている
という説明があり、こういった対策が必要なエリアであることを物語るエピソードだと思います。

▲パークホームズLaLa名古屋みなとアクルス の各棟間の公開通路はかさ上げされておらず、その高さがよく分かる

ちなみに、各ハザードマップの定義としては、

  • 洪水ハザードマップ
    →大雨などが原因で堤防が決壊してしまった場合、浸水する恐れのある範囲や浸水の深さを知ることができるもの
  • 内水氾濫ハザードマップ
    →大雨時に下水道や水路などから浸水が想定される区域や浸水する深さなどの情報をまとめたマップ

という感じです。

近年はゲリラ豪雨が増加し、短時間に大量の雨が降った結果、内水氾濫(※)が増加傾向にあります。
そのため、後者の内水氾濫ハザードマップも重要になってきているのは覚えておいた方が良いです。

※内水氾濫:雨の量が下水道管などの排水能力を超えた時や、河川などの排水先の水位が高くなった時に雨水を排水できなくなり浸水すること

治安:東海通駅~港区役所駅間は要注意

治安に関しては基本的に良好と言えますが、駅前にはスポット的に犯罪発生件数が多いエリアが存在します。
(愛知県警の該当ページはこちら)

なお、”犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。

  • ひったくり
  • 車上ねらい
  • 部品ねらい
  • 自動販売機ねらい
  • 自動車盗
  • オートバイ盗
  • 自転車盗

今回は、これを用いて令和4年の1年間で発生した犯罪数を町丁目単位(xx2丁目という単位)で塗りつぶしています。

▲スポット的に犯罪が多いエリアがある

出典:愛知県警 令和4年犯罪オープンデータより作成

上記の通り、町丁目単位で見ると、スポット的に犯罪が多く発生しているエリアがあり、小中学校周辺でも多い場所があるのが気になります。

さらに、これを小学校学区別に合算して上位30学区を可視化したのが以下のグラフですが、今回の対象校はすべて上位には入っていません。
(町丁目内部に学区境界がある場合は最も広い面積を占める学区のものとして集計)

▲学区単位ではワースト30には入らない

出典:愛知県警 令和4年犯罪オープンデータより作成

具体的な数字としては、
船方小 →38件/年( 38位)
千年小 → 9件/年(190位)
東海小 →13件/年(139位)
中川小 →31件/年( 47位)
港楽小 →27件/年( 58位)
という感じで、そこまで心配する数字では無いと思いますが、船方小は10日に1件程度は発生しているので、気になる人は気になるかもしれません。
※()内の数字は犯罪数が多い順に並べた順位

交通事故(人対車):市内でも交通事故が少ないエリア

交通事故の状況も人対車に限定して分析してみました。
使用しているデータ等の詳細はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご確認いただければと思いますが、以下のようなデータを使って分析しています。

  • 警察庁が公開している2020年~2022年の3年分の交通事故データ
  • 自動車専用道路(高速道路)の事故は除外
  • 人対車の交通事故に限定
  • 駅半径800m内で発生した事故を集計
▲死亡事故が無いのも良ポイント

具体的な数字としては駅半経800m内で発生した20年~22年の人対車の交通事故は
・東海通駅 : 9件( 6位)
・港区役所駅:14件(23位)
という感じでかなり優秀です。

しかも、両駅ともに3年間で半径2km以内で発生した死亡事故が0件。
これはかなり安心感があるのではないでしょうか。

学区別ランキングは以下の通りで、ワースト30学区には今回の対象校は入っていません。

▲ワースト30学区には入っていない

具体的な20年~22年の3年間の人対車事故数の数字を年間平均にすると、
船方小 →4.0件/年( 66位)
千年小 →1.0件/年(234位)
東海小 →1.6件/年(201位)
中川小 →2.3件/年(164位)
港楽小 →3.7件/年( 89位)
という感じです。
※()内の数字は人対車の事故が多い順に並べた順位

公園:数は多くないが規模大きな公園が多い

「東海通/港区役所」駅周辺の公園の状況としては、駅から徒歩10分圏内(800m)にある1,000㎡以上の公園数自体は東海通駅:5/港区役所駅:3となっており、数としてはそこまで多くありません。(順位も低い)

▲数は多くないが…

しかし、実際に現地を訪問してみると、それぞれの駅近くに敷地的に余裕がある規模の大きな公園を有しているなど、中身は充実しており、数だけでは見えてこない良さがこのエリアの公園にはありました。

東海通駅エリアは駅北にある”南郊公園”が東西に細長いものの有料施設(テニスコート)も有する規模でしたし、港区役所駅エリアは、駅近くにある港北公園が野球グラウンドを有しているほどの大規模公園です。

▲野球グラウンドを有する公園があるなど、中身は充実していた

未就園児期に使うような”ちょっとそこまで”的な公園は少ないですが、小学生以上であればこの規模の公園が複数あるのは非常にありがたいのではないでしょうか。

なお、”公園”ではないですが、ららぽーとの敷地内にも大型遊具が設置されており、夏場は遊具が熱くなるため利用不可ですが、こちらでも遊ばせることが可能なのは嬉しいポイントだと思います。

保育環境:保育所・こども園が中心

「東海通/港区役所」駅エリア周辺の保育環境は保育所・こども園を中心に充実しており、共働き世帯にはありがたい環境と言えます。
一方で、幼稚園の数は少なめですが、3園とも園バスがあり、通園することが可能な可能性が高そうです。
(聖テレジア幼稚園はドン・キホーテ前まで園バスルートがあり、慶和幼稚園は今回の対象エリアは概ね園バスエリアに入っていた)

▲保育所・こども園は充実しているが幼稚園は少ない

※保育所は名古屋市HPの「名古屋市の保育所等認可施設・事業所一覧」より抽出。ただし、受入可能期間が短いため(概ね2歳まで)家庭的保育事業、事業所内保育事業、小規模保育事業に分類される施設は除外
※私立幼稚園・こども園は「名古屋市私立幼稚園協会」のHPに掲載されている園を抽出
※公立幼稚園は名古屋市HPに掲載されている園を抽出

各園のホームページ

幼稚園・こども園の各園のホームページは以下からどうぞ。(保育所は数が多いためご容赦ください…)
なお、園名末尾に※印のある園は園バスの情報が確認できなかった施設です。

========ここからこども園========

上記の通り、こども園も園バス運行されている施設が多く、選択肢がかなり多いエリアであると言えます。

小児科:複数の選択肢あり

小児科は「東海通駅」「港区役所」駅両方とも半径800m以内に複数の選択肢があります。

▲休日診療所もあるのは嬉しい

これは、名古屋市営地下鉄の駅でも両駅ともに36位で低くありません。
さらに、港区役所駅近くには休日診療所もあるので、小児科関係としては恵まれていると言って良いと思います。

学習環境:少し不安が残る

続いて、「東海通/港区役所」駅エリア周辺の学習環境についてご紹介します。
前述の通り、そこまで私立中進学率は高くありませんが、それ以外の状況はどうなのか、というところも見ていきましょう。

公文式:各駅に1教室

早期教育でよく名前が挙がる公文式。

「東海通/港区役所」駅エリア周辺は公文式の教室は”各駅に1教室ずつ”という感じで、かなり少ない環境です。

▲選択肢は多くない

マップを見ると、2教室とも駅近くに配置されている感じで、場所によってはかなり通いづらいかもしれません。

中学受験塾:大手塾は無い

「東海通/港区役所」駅エリア周辺の中学受験塾の状況は以下の通り。

▲近隣に大手塾は無い

私立中進学率があまり高くない事もあり、近隣には大手塾はありません。

電車を使っても良いのであれば、「日比野」駅に名進研、「金山」駅に日能研とマイシフトがあります。
ただ、日能研などは6年生になると志望校別授業で千種や御器所、本山等に行く必要があったりするので、やはり少し中学受験塾は通いづらいと言えます。

高校受験:選択肢はそこまで多くない

まずは名古屋市内に教室数が多い、いわゆる大手の塾の状況をご紹介します。
(※対象は河合塾/河合塾wings/佐鳴予備校/野田塾/サンライズ/トライ個別/ナビ個別/京進/スクールIE/明光義塾/明倫ゼミナール/秀英予備校/名進研)

▲もう少し選択肢がほしい…

正直に言えば、中学受験塾ほどではないにしろ、充実しているとは言えない環境。
上位校に強い佐鳴予備校・野田塾があるのがせめてもの救いですが、選択肢は多くありません。

高校受験塾の場合、学校別の定期テスト(内申点)対策という意味もあるので、”電車で少し離れた塾に行く”という選択がほぼできないというのも痛いポイントで、このあたりは少し気を付けたほうが良いかもしれません。

なお、大手塾の公立高校合格実績は名古屋子育て情報局でまとめているのでコチラからどうぞ。(リンク先は24年の実績)

キッザニア名古屋はどうなったの?

みなとアクルスと言えば、”キッザニア名古屋ができる”という話が2016年末に話題になりました。
この話に非常に喜んだ子育て世帯も多いと思います。

実際、名古屋子育て情報局でも”キッザニア名古屋”の記事は毎日一定数のアクセスがあるほどで、非常に期待値が高いようです。

現在、公式発表としては、東邦ガスから”2020年に延期”という話が出たのが最後で、それ以降は何の情報も出ていません。

一応、名古屋市の公式HPにはキッザニア名古屋が入るとされるみなとアクルスについて
「工事終了時期は2027年5月」
という情報が載っていますが、再開発に関わる東邦ガス、キッザニアを運営するKCJ株式会社(およびその親会社のKDDI)からの情報発信ではありません。
(詳細は名古屋子育て情報局の記事でまとめているのでコチラからどうぞ。)

名古屋子育て情報局としても何度か情報収集を試みたのですが、唯一情報が得られたのはKCJ株式会社にメールにて質問した際の返信である
「「キッザニア名古屋」の開業につきましては、検討中ではございますが、現時点で発表できる内容はございません。」
という内容のみ。
そろそろ続報が欲しいところです。

今回、せっかく現地を訪れたので、キッザニア名古屋ができるとされる”みなとアクルスB区域”の状況を見ることができる、ららぽーと名古屋みなとアクルス3階のフードコートから写真を撮ってきました。

▲何も無い…

予定ではあと3年工事期間がありますが、本当に写真左のPORTBASE(ライブハウス)以外は全く工事してないようで、不安しかありませんでした。。。

まとめ

以上、「東海通/港区役所」駅エリア周辺の状況とその魅力についてご紹介してきました。
まとめると、以下のような内容になります。

  • 水害面は不安が残るので要注意
  • 治安面は突出して悪いわけではないがそれなりに発生しているエリアがあるのは認識しておくべき
  • 交通安全面は比較的良好なエリアである
  • 駅近くに住んだ場合、中川小か東海小エリア以外は通学長くなってしまう
  • 東海小は”小規模校”の扱いで、港楽小も将来動向に注意が必要
  • 中学受験が盛んなエリアではなく、中学受験塾も近隣に無い
  • 私立中、公立高校通学の利便性は立地を考えれば良好
  • 公園は数が少ないもの規模の大きな公園が多く、ららぽーとにも遊具があるので問題なし
  • 小児科は充分な数が揃ううえ、休日診療所も近い恵まれた環境
  • 保育施設は保育所・こども園は数が多いうえ、園バス運行もしている園がほとんどなので心配なし
  • 公文式教室、高校受験塾は数が少なく、中学受験塾とあわせて不安が残る

なかなかストレートな表現は難しいですが、正直なところ教育面の施設状況があまり芳しくなかったのが最も気になったポイントでした。
その他の公園や通学等の環境は(失礼ながら)予想外に良好だったので非常に惜しいです。

冒頭で触れた「本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」の評価内容と照らし合わせると、確かに教育環境が少し弱点なのは間違いないので、その点においては今回の分析と相違ない内容だと思います。

一方で、(ライフインフォメーション記事でも書きましたが)超高得点だった”発展性”の部分に関しては、度重なる”みなとアクルスB区域”の工事遅延、駅西1.7kmにあるアジア競技大会の選手村跡地再開発も選手村建設見送りで先行きが不透明である、という事を考えると”ちょっと盛りすぎでは?”という印象を持ちました。

とはいえ、ららぽーと&ドンキが両方使えるという環境は希少で、これだけで生活利便性がかなり上昇するの間違いないので、1位はやり過ぎだとしても、上位に入ってくる環境だと感じたのも事実です。

なお、繰り返しになりますが、ライフインフォメーションは『デ・ライフインフォメーション』という別記事で紹介していますのでそちらをご覧ください。

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参考情報

以下に参考情報として、各公園の実際の状況や、各小学校学区の住所リストをご紹介します。

【参考】各公園の様子

実際に現地に行って撮影した公園の様子をご紹介します。

南郊公園(西園)

南郊公園は東西に細長い公園で、西園と東園に分かれている。
西園単体でもそれなりの広さがあり、遊具、壁打ち施設もある上、フェンスに囲まれたグラウンドも完備。
有料だがテニスコートもある。

南郊公園(東園)

こちらも西園と似たような構成。
フェンスに囲まれたグラウンド、壁打ち施設、遊具もあった。希少なターザン遊具があるのは東園で、実際に賑わっていたのはこっちだった。
テニスコートは東園にもある。

五番町公園

住宅地にある比較的小規模な公園で、広場、滑り台、ブランコ、鉄棒がある。
近隣住居配慮のフェンスはあるが、飛び出し配慮は弱め。

津金公園

パークハウスLaLa名古屋みなとアクルス横にある公園。
敷地はそれなりに広いが、内部に遊具はほとんどない。
一方で、完全にフェンスで囲まれているので安心感はある。

港明公園

津金公園のすぐ近くにある小規模公園。
半ば学童(中川学童保育所)と一体化しているような公園で、津金公園と同様に遊具はない。
こちらもフェンスに囲まれているので安心感がある。

港北公園

港区役所・東港中学校横にある公園。
自由に利用できる広大な野球場(グラウンド)があるのが特長。
それ以外にもフェンスに囲まれた広場があったり、遊具も豊富であったりと言う事なし。
港図書館もある関係で駐車場もあるため休日に親子で遊ぶ場合も訪問しやすい。
芝生広場や有料施設としてテニスコートもある。

港陽公園

比較的敷地の広い公園で、富士山遊具や壁打ち施設など、遊具が豊富。
フェンスに囲まれたグラウンドがあり、自由に入れるものの、有料施設のようで、自由には使えないのが残念。

【参考】町名と学区のリスト

2024年4月時点における町名と学区の関係については以下の通りです。
(名古屋市ホームページ:「市立小・中学校の通学区域一覧」より)

船方小学区の住所

  • 愛知県名古屋市熱田区熱田西町(※1)
  • 愛知県名古屋市熱田区一番一丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区一番二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区一番三丁目(※1)
  • 愛知県名古屋市熱田区千年一丁目(※2)
  • 愛知県名古屋市熱田区二番一丁目(※1)
  • 愛知県名古屋市熱田区二番二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区八番一丁目(※1)
  • 愛知県名古屋市熱田区八番二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区南一番町(※2)
  • 愛知県名古屋市熱田区四番一丁目(※1)
  • 愛知県名古屋市熱田区四番二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区六番一丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区六番二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区六番三丁目

※1:船方小学区/大宝小学区が混在
※2:船方小学区/千年小学区が混在

千年小学区の住所

  • 愛知県名古屋市熱田区五番町
  • 愛知県名古屋市熱田区三番町
  • 愛知県名古屋市熱田区千年一丁目(※2)
  • 愛知県名古屋市熱田区千年二丁目
  • 愛知県名古屋市熱田区南一番町(※2)

※2:千年小学区/船方小学区が混在

中川小学区の住所

  • 愛知県名古屋市港区金川町
  • 愛知県名古屋市港区港明一丁目
  • 愛知県名古屋市港区港明二丁目
  • 愛知県名古屋市港区七番町(※3)
  • 愛知県名古屋市港区辰巳町
  • 愛知県名古屋市港区千年二丁目
  • 愛知県名古屋市港区千年三丁目
  • 愛知県名古屋市港区津金一丁目
  • 愛知県名古屋市港区津金二丁目
  • 愛知県名古屋市港区東海通3丁目(※3)

※3:中川小学区/東海小学区が混在

東海小学区の住所

  • 愛知県名古屋市港区熱田新田東組
  • 愛知県名古屋市港区九番町
  • 愛知県名古屋市港区七番町(※3)
  • 愛知県名古屋市港区新川町
  • 愛知県名古屋市港区東海通3丁目(※3)
  • 愛知県名古屋市港区東海通4丁目
  • 愛知県名古屋市港区東海通5丁目
  • 愛知県名古屋市港区南十番町
  • 愛知県名古屋市港区南十一番町

※3:東海小学区/中川小学区が混在

港楽小学区の住所

  • 愛知県名古屋市港区熱田前新田字中川東
  • 愛知県名古屋市港区熱田前新田字西の組
  • 愛知県名古屋市港区河口町
  • 愛知県名古屋市港区港栄一丁目
  • 愛知県名古屋市港区港栄二丁目
  • 愛知県名古屋市港区港栄三丁目
  • 愛知県名古屋市港区港栄四丁目(※4)
  • 愛知県名古屋市港区港陽一丁目
  • 愛知県名古屋市港区港陽二丁目
  • 愛知県名古屋市港区港陽三丁目
  • 愛知県名古屋市港区港楽一丁目
  • 愛知県名古屋市港区港楽二丁目
  • 愛知県名古屋市港区港楽三丁目(※4)
  • 愛知県名古屋市港区作倉町

※4:港楽小学区/西築地小学区が混在

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名古屋子育て情報局
1984年生まれ。企画職や事業コンサルを経て、数年前に名古屋に戻ってきた2児の父。名古屋では学区や受験などを含めた「子育て情報」があまりオープンになっていない事に気づき、名古屋の子育て情報をまとめ始める。実は良好な名古屋の子育て環境の魅力を伝えられるよう尽力中。