こんにちは。名古屋子育て情報局です。
今回のデ・ライフインフォメーションは、地下鉄名城線/桜通線「浄心」駅周辺にスポットを当ててみようと思います。
後ほど詳細をご紹介しますが、実は「浄心」駅は通勤利便性の非常に高いエリア。
それでいてそこまで住居費が高額ではない穴場とも言えるエリアの暮らしやすさを徹底調査しました!
【西区浄心】どんなエリアなのか?
「浄心」駅はどこにある?
「浄心」駅エリアの場所をマッピングすると以下の通りで、名古屋駅の北東にあります。
新瑞橋の場合、車で走ると約3.5km、概ね16分程度で到着できる位置関係です。
(平日朝8時に浄心駅を出発する想定)
上のマップでも分かる通り、直線距離で名駅まで2km強という事で、都心にかなり近い場所です。
通勤:主要駅へは20分あれば到着できる
「浄心」駅から以下の6駅までの所要時間をNAVITIMEで調べました。
- 「名古屋」駅
- 「伏見」駅
- 「栄」駅
- 「久屋大通」駅
- 「丸の内」駅
- 「金山」駅
なお、検索条件は
“2024年12月10日(火)の朝8時に該当駅に到着する”
という内容で統一しています。
また、グラフは左から乗車順に並べています。
例えば「浄心」駅から「名古屋」駅なら
[鶴舞線に6分乗車→鶴舞線から東山線の乗換に4分→東山線に3分乗車→「名古屋」駅着]
という見方です。
やはり物理的な距離が近いのは強く、乗り換えが必要な駅でも15分程度あれば到着出来てしまいます。
意外とこの水準の利便性を有する駅は少ないので、ここは注目すべきポジティブなポイントですね。
水害:明確に弱い
「浄心」駅近くがそこまで注目されない、人気エリアとされない理由の1つがこの”水害”で、
明確に浄心駅周辺は水害に弱いと言い切れてしまう
といった状況となっています。
なお、以下に掲載するハザードマップは、エリアイメージを掴むための概要マップで100%正確なものではありません。
実際にエリアの安全性を確かめる際には、以下のハザードマップの詳細図を必ずご確認ください。
洪水ハザードマップ→こちら
内水氾濫ハザードマップ→こちら
出典:名古屋市ホームページ掲載のハザードマップより作成(洪水ハザードマップ/内水氾濫ハザードマップ)
上のマップを見ると「浄心」駅周辺は特に洪水に弱いエリアだということが分かると思います。
ただ、このエリアは「名古屋中央雨水調整池」という超大規模な洪水対策工事を行っているエリアでもあります。
詳細な話はこちらのリンクをご確認いただければと思いますが、簡単に言えば、
「地下50mの場所に巨大な雨水貯水池を掘っている」
というもので、対象エリアは浄心駅のすぐ西にある押切公園から中川区の山王橋交差点角までです。
画像出典:名古屋市上下水道局HPより
これが完成すると「原則1時間60ミリの降雨に対応できる」という事なので、特に内水氾濫の状況については大幅に改善する可能性があります。
既に地下トンネル(貯水池)自体は貫通しており、稼働開始は24年度末の予定だそうです。
ちなみに、各ハザードマップの定義としては、
- 洪水ハザードマップ
→大雨などが原因で堤防が決壊してしまった場合、浸水する恐れのある範囲や浸水の深さを知ることができるもの - 内水氾濫ハザードマップ
→大雨時に下水道や水路などから浸水が想定される区域や浸水する深さなどの情報をまとめたマップ
という感じです。
近年はゲリラ豪雨が増加し、短時間に大量の雨が降った結果、内水氾濫(※)が増加傾向にあります。
そのため、後者の内水氾濫ハザードマップも重要になってきているのは覚えておいた方が良いです。
※内水氾濫:雨の量が下水道管などの排水能力を超えた時や、河川などの排水先の水位が高くなった時に雨水を排水できなくなり浸水すること
(参考)下水の排除方式:合流式
詳細は名古屋子育て情報局の特集ページを見ていただければと思いますが、以下のマップの通り、「浄心」駅エリアの下水の排除方式は”合流式”です。
合流式エリアに住んで直面するリスクを簡単に言うと、
大雨による内水氾濫等によりトイレ排水等の生活排水を含めた汚水が逆流する
という感じです。
逆流は頻繁に発生するものではありませんが、ゲリラ豪雨が近年増加していることを考えると、こういった下水の排除方式も頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれません。
繰り返しになりますが、今回のエリアは「名古屋中央雨水調整池」が完成すると、逆流リスクは大きく低下することになると思います。
治安:スポット的に犯罪が多いエリアが点在
治安については、そこまで犯罪が頻発しているエリアはないものの、スポット的に犯罪が多く発生しているエリアがあります。
以下のマップは、愛知県警が公開している”犯罪オープンデータ”を使用して作成したものですが、「浄心」駅は名古屋市営地下鉄全87駅中48位で名古屋の中で良好とは言い切れないエリアとなっています。
(愛知県警の該当ページはこちら)
“犯罪オープンデータ”がどんなデータかというと、以下の7項目の犯罪がどこで発生したか、というデータです。
- ひったくり
- 車上ねらい
- 部品ねらい
- 自動販売機ねらい
- 自動車盗
- オートバイ盗
- 自転車盗
今回は、これを用いて令和4年の1年間で発生した犯罪数を町丁目単位(xx2丁目という単位)で塗りつぶしています。
具体的な数字を出すと、上記マップの駅半径800m以内で発生している公開7項目犯罪は約47件/年という感じ。
だいたい13日に1件前後という計算になるので、市営地下鉄各駅の中で上位ではありませんが、絶対数を見ると気になるほどの多さではないと思います。
※詳細な計算方法等はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご覧ください。
交通事故(人対車):気になるほどの多さではない
交通事故の状況も人対車に限定して分析してみました。
使用しているデータ等の詳細はこちらの名古屋子育て情報局の記事をご確認いただければと思いますが、以下のようなデータを使って分析しています。
- 警察庁が公開している2020年~2022年の3年分の交通事故データ
- 自動車専用道路(高速道路)の事故は除外
- 人対車の交通事故に限定
- 駅半径800m内で発生した事故を集計
他のエリアの状況と比較するため、少し広めの範囲をマッピングすると以下のようになりました。
なお、負傷事故のプロットは半透過化処理をしているので、同一ポイントや近隣ポイントで事故が複数発生していると青色が濃くなります。
具体的な数字としては駅半経800m内で発生した20年~22年の人対車の交通事故は27件(59位)という感じで、ランキング的には真ん中よりも下ですが件数としては多い印象ではありません。
【西区浄心】駅周辺のライフインフォメーション
ここからは「浄心」駅周辺の生活必需施設についてご紹介します。
具体的には、
- 役所・郵便局との位置関係
- 公園の状況
- コンビニの状況
- スーパーマーケットの状況
- ドラッグストアの状況
- 医療の状況(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)
をご紹介し、「生活しやすい場所なのか?」というのを考えてみたいと思います。
なお、各施設のデータは2024年と2023年に抽出したデータを使用しています。
閉店、新規開設等で現在の状況とは異なる可能性があることにご留意ください。
(病院・役所・郵便局は2024年、それ以外の店舗は2023年時点のデータ)
郵便局・区役所:郵便局は多く、役所も駅から近いので申し分ない
意外と利用機会が多い区役所と郵便局の状況ですが、以下の通りとなっています。
上図の通り、郵便局は駅から比較的近い場所に浄心郵便局がありますし、それ以外にも良い感じで分散して配置されているので利便性が高いです。
また、西区役所も駅から近い場所にあるので、諸々の手続きで役所に行く必要がある場合も心配無用です。
特に、マイナンバーカードの更新は一定期間ごとに必要となりますが、その手続は役所で行う必要があるので、行く頻度は高くはないものの、近隣に役所があったほうが便利です。
公園:充分な数があり、大きな公園も複数ある
「浄心」駅周辺の公園の状況としては、駅から徒歩10分圏内(800m)にある1,000㎡以上の公園数は”10″となっており、充分な数があると言えます。
特に駅から南側のエリアは、1,000㎡以下の小さな公園(地図の白い丸)も含めるとかなりの数の公園があり、非常に恵まれていると言えます。
一方で、駅の北側は少し公園が少ないので、駅の北側に住む場合は少し注意したほうが良いかもしれません。
なお、余談ですが、前のパートでご紹介した通り、駅の西側にある押切公園は「名古屋中央雨水調整池」の起点でもあります。
そのため、今回訪問した際には公園の大部分で工事を行っていました。(それでも広いのですが)
公園に関する詳細は別記事の”名古屋子育て情報局dD版”に書いてますので是非ご確認ください!
コンビニ:駅前だけでなく良い感じに分散して店舗がある
「浄心」駅周辺のコンビニの状況は以下の通り。
「浄心」駅周辺のコンビニ数はそこまで多い、という感じではないものの、駅前に店舗がしっかりと配置されており、それ以外の店舗も良い感じに分散されているように見えます。
“気軽に歩いてすぐ”といった密度ではないですが、そこまで気にならないのではないでしょうか。
スーパー:駅前には無いが800m圏内に複数店舗がある
「浄心」駅周辺のスーパーの状況は以下の通りで、駅前にはスーパーはありません。
駅の近くに住んだ場合、スーパーに行くには”徒歩だと若干しんどい”という感じで、自転車か車を使うのが現実的。
一方で、2km圏内にはイオンモールがあるため、自転車か車を使う前提であれば、かなり利便性が高い場所であるとも言えます。
また、詳細は後述しますが、このイオンモールには医療施設も入っており、単なる買い物目的だけではない使い方ができるのが大きな魅力です。
ドラッグストア:数は多いが駅前には無い
徒歩10分圏内のドラッグストアは7店舗あり、数としてはかなり多いと言えます。
上図の通り、店舗数自体は多いのですが、スーパーと同様駅前には店舗が無いのがちょっと残念。
とは言え、スーパーよりは駅の近くにありますし、何よりも選択肢が多いのは嬉しいポイントだと思うので、環境としては悪くないと思います。
ホームセンター:車利用が前提であれば日常利用できる場所に店舗あり
「浄心」駅の2km圏内には大手ホームセンターはありません。
一方で、2km圏外にはなりますが、北東側にはDCMがあるので、車利用が前提ではありますが、日常利用は難しくないと思います。
そもそも、名古屋市内に大手ホームセンターの店舗は33店舗しかないので、車利用が前提とはいえ日常利用できるのは環境としては良いと思います。
病院の状況
「浄心」駅周辺の病院(内科・整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科・歯科)をマッピングしてみました。
結論を先に言うと、内科、歯科以外はそこまで数が多いわけではないですが、眼科以外は駅の近くに病院があるので不便、という感じではないと思います。
出典:名古屋市医師会HP病院一覧および愛知県歯科医師会HP病院検索の住所より作成
そしてスーパーのパートでも触れましたが、名駅の北東にあるイオンモール内に”ナゴヤガーデンクリニック”として、歯科以外の診療科が揃っているのが特筆すべきポイント。
なぜ注目すべきポイントかと言うと、内科・小児科は土日祝も診察してくれるうえ、Webで予約ができるから。
特に子育て視点では、この
「土日も小児科の通常診療をしてくれる」
「Webで予約できる」
というのは、休日の急な発熱対応が可能だったり、現地の待ち時間が短くて済むという点で非常に嬉しいポイントです。
もちろん、休日診療所も診てくれるのですが、そこで処方される薬は緊急回避的な少量しか出されず平日に改めて通常の病院に行く必要があるのが煩わしいので、通常診療してくれるというのはありがたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まとめると、「浄心」駅の生活環境は以下のようなものであると言えると思います。
- 通勤の利便性は高く、主要駅まで15分程度あれば到着できる
- 水害には明確に弱いが、名古屋市の大規模対策エリアでもある
- スポット的に治安が芳しくない場所があるのもの、交通事故・治安ともに良好
- 公園は数・質ともに良好で恵まれた環境
- 買い物はスーパー・ドラッグストアが徒歩では若干厳しいかもしれないがイオンモールが日常利用できるのが嬉しいポイント
- 病院は一通り揃ううえ、内科・小児科はイオンモールの病院が土日祝日も通常診療してくれる
やはり弱点として気になるのは”水害に弱い事”ですが、「名古屋中央雨水調整池」が完成した後にどれだけ改善されるかで今後の価値は大きく変わりそうです。
ハザードマップは定期的に更新されると思うので、今年度末(24年度末)に名古屋中央雨水調整池が完成した後の変化は要チェックです。
一方で、強みである”名駅・都心部に近い”というのは非常に魅力的で、それ以外の生活必需施設も一通り揃っていることを考えると一考の価値はあると思います。
物件価格的にもそこまで高額なエリアではないので、手が出しやすいというのも良いポイントだと思います。
地元の銘店「肉の丸小」
余談ですが、美味しいお店も多い「浄心」駅で地元の人に人気なのが”肉の丸小(まるこ)”さん。
店内に入るとただの精肉店にしか見えないのですが、実は店舗の奥には定食スペースがあり、ボリュームたっぷりの定食を食べることが出来ます。
今回の訪問は11時30分頃でしたが、それでも待ち時間がありました。
写真は丸小豚しょうが焼き定食(肉大盛り)+コロッケですが、非常に美味しかったです。
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その他、子育てに関連した学区等の情報は別記事でご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください!
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